ふいに吹く風 文春文庫

南木佳士

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167545024
ISBN 10 : 4167545020
フォーマット
出版社
発行年月
1996年02月
日本
追加情報
:
16cm,286p

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    タイトルからは小説かと思ったのだが、掌編エッセイであった。語られている期間は案外に長く、小説家としてデビューする随分以前から芥川賞受賞の頃まで。全体を貫流するのは、やはり「死」に向き合う医師としての作者である。そうした一連の随想の中では、殊さらに「人間・深沢七郎」が淡々たる生の歩みと、やはり淡々たる死とが観想されており、趣きも深い。「ふいに吹く風のように消え去る」人の生を医師として眺め、そして真摯に向き合ってきた南木佳士の姿が垣間見え、小説とはまた幾分かは違った様相を知ることができる得難い作品かと思う。

  • みも さん

    良質なエッセイ集。端正な筆致で、あざとさも衒いもなく、ただ率直に真摯に、時に自虐的に、時に自戒を込めて、あくまで謙虚な姿勢は崩さず、ご自身の人生の機微に触れる。記述は群馬県嬬恋村に住む幼少期から東京での中高生時代、秋田の医学生時代、信州佐久総合病院内科医勤務の中で小説執筆に至る経緯、そして文學界新人賞受賞を経て、芥川賞受賞に至る周囲の狂騒。発表紙上も様々で長期に亘る為、重複している内容も少なからずあるが、いつ、どこに書こうともその本懐は首尾一貫しており、大地に踵を付けている姿が清々しく僕を捉えて魅了する。

  • アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯 さん

    医者として多くの人の死を看取って来たからこその死生観が色濃くあらわれたエッセイ集。早くに母を亡くし、貧しいながら自然の中で祖母と暮らした子供時代、肩に力の入った青年医師時代の話。ふいに吹く風=死。/ 引用>> 死者を見送るとき、過度に悲しまなくなったのは、それが明日の自分の姿だと知ったからであり、明日を楽観し過ぎる人たちと話が通じなくなったのも、ふいに吹く風の存在を知ったからだった。

  • yumin さん

    エッセイ集です。ひとつの話題が2,3ページが多くちょっと読むには気負わなくて良い。楽しげな話も多いが、深い話も。幼少期の母の死は子供ながらショックが大きかったのだろう。それが檻のように心の底にあり、時々ふっとわき上がってくるのか。物事や人に向き合うとき、「何故自分は、彼は」と深く物事を見つめている気がする。それ故に気付かないうちに自分を追い詰めているのか。苦しくなる自分を知って、気楽に生きようよって言ったら気分を害されるかな?

  • hechima1106 さん

    南木さんではこれが良かった。タイトルも秀逸。

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人物・団体紹介

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南木佳士

1951年、群馬県に生まれる。現在、長野県佐久市に住む。1981年、内科医として難民救援医療団に加わり、タイ・カンボジア国境に赴き、同地で「破水」の第五十三回文學界新人賞受賞を知る。1989年「ダイヤモンドダスト」で第百回芥川賞受賞。2008年『草すべり その他の短篇』で第三十六回泉鏡花文学賞、翌年

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