月への梯子 文春文庫

樋口有介

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167531072
ISBN 10 : 4167531070
フォーマット
出版社
発行年月
2008年12月
日本
追加情報
:
16cm,317p

内容詳細

知能は小学生程度だが、死んだ母親が遺してくれた小さなアパート「幸福荘」の管理人として、平和に暮らしていたボクさんこと福田幸男、四十歳。ところがある日、アパートで殺人事件が起きたことをきっかけに、ボクさんとその周辺に、驚くべき変化が起こりはじめる…。哀切に満ちた長篇ミステリー。

【著者紹介】
樋口有介 : 1950年群馬県生まれ。業界紙記者などを経て、88年『ぼくと、ぼくらの夏』で第6回サントリーミステリー大賞読者賞を受賞し、デビュー。90年『風少女』で直木賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    この人の作品は初読。本作は、典拠だとまでは言わないが、やはり発想の根幹はアルジャーノンだろう。物語の最初は、どこに向かうのかわからないままにおずおずと進行するのだが、事件が起こって(そしてボクさんが豹変して)からは一気に加速度を増してゆく。プロットの展開は軽快で、面白い。ただ、アルジャーノンと違うのは、ボクさんに葛藤と疎外がないこと。これが物語を通俗的にも、また軽くもしているのだが、逆に言えばそうでなければ、あまりにもアルジャーノンになってしまうだろう。下町情緒の中にそれを解消していくのが本書の特徴だ。⇒

  • スカラベ さん

    この作者は「ピース」を読んでからしばらく遠ざかっていたが、これはラストが衝撃的という噂だったので読んでみた。殺人の現場に遭遇し梯子から転落し、知的障害だった主人公のボクさんの知能が回復。途中の展開は、自分が住んでいるところから近い場所がでてきたりと、親近感を覚えつつ読み進められた。しかし、ラストはいろいろ物議を醸し出すような終わり方。人は、最後を迎えるときに、今までの人生が走馬灯のように頭の中を駆け巡るとか。線香花火が間際にみせる輝きのように、誰かがボクさんにその先の希望或る人生を見せてくれたのだろうか。

  • 七色一味 さん

    読破。『アルジャーノンに花束を』に言及されているレビューが多かった感じですが、えっと、どうでしょうか。個人的には夢オチに近いんじゃないかと……。梯子から落ちたことで知能が回復したボクさんの性格が、今まで読んだ樋口さん作品の登場人物とダブって見えて、正直がっかり(笑)どうやってオチをつけるのかと思ったら、掛けてた梯子を、かなり(読者が)登ったあたりで下を蹴っ飛ばす、と言う暴挙的結末でした。個人的には悪くない作品ですが、賛否は、あるでしょうね(^◇^;)

  • ひめ さん

    最後に足元が揺らいで、しばらくもとに戻れなかった。いろんな「?」が頭の中をよぎるけど、ボクさんの朴訥な人柄が気持ちを和ませてくれたことには違いない。お母さんがボクさんに言い聞かせていた言葉がどれも納得のことばかり。そうだね、そうだねと思いながら読みました。

  • すたこ さん

    ★★★★★幸福荘の管理人、ボクさんは知的に障害を持っている。彼は、時間はかかるけど何でも出来て周りに優しくて人に愛されてる。そんな良い人、ボクさんの幸福荘で殺人事件が起きてしまって…。ボクさんの人柄に温かくなりながら、淡々と進む中で衝撃の事実が。驚いて固まる。想像もしてなかった展開に、何とも言えない切なさの残る終わり方。深く息を吐いてしまった。読み終えた後、タイトルがとても良いことに気づく。

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人物・団体紹介

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樋口有介

1950年群馬県前橋市生まれ。88年に『ぼくと、ぼくらの夏』で第6回サントリーミステリー大賞読者賞を受賞し、同作は「週刊文春ミステリーベスト10」第4位に。次作『風少女』が直木賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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