八つの小鍋 村田喜代子傑作短篇集 文春文庫

村田喜代子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167318543
ISBN 10 : 4167318547
フォーマット
出版社
発行年月
2007年12月
日本
追加情報
:
16cm,397p

内容詳細

土地からたちのぼる綺想、生きることのたくましさとおおらかさ。大人のユーモア漂う短篇の名手の代表作をデビュー30年を機に精選。「鍋の中」(芥川賞)、「百のトイレ」「白い山」(女流文学賞)、「真夜中の自転車」(平林たい子賞)、「蟹女」(紫式部文学賞)、「望潮」(川端康成文学賞)など、さまざまな味わいをお楽しみ下さい。

【著者紹介】
村田喜代子 : 1945年、福岡県八幡(北九州市)生まれ。77年に「水中の声」で九州芸術祭文学賞を受賞し、執筆活動に入る。87年に「鍋の中」で第97回芥川賞受賞。90年に「白い山」で女流文学賞、92年に「真夜中の自転車」で平林たい子賞、97年に「蟹女」で紫式部文学賞、98年に「望潮」で川端康成文学賞、99年に「龍秘御天歌」で芸術選奨文部大臣賞を受賞。2007年、紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 優希 さん

    何気ない日常を描いた短編集ですが、何処か曖昧な空気が流れていました。地に足がついていない感覚を味わいます。淡々とした生活の中に、いつの間にか幻想が入り込んでくるからでしょう。不思議な読後感を味わいました。

  • あんこ さん

    小川洋子さんのラジオで気になっていた『鍋の中』も収録されている短編集。『鍋の中』は夏休みの間の田舎の祖母との交流、などと一言で言えない。疑心暗鬼になりながらも祖母に翻弄されていく。最初の『熱愛』だけ雰囲気は違いましたが、どれもその辺に転がっていそうな日常と思って読んでいると、いつの間にやら不穏とも恐怖ともいえないけどどこかおどろおどろしいような世界に連れ込まれているような思いで読了。どの作品もそれぞれそんな感覚を味わいながら楽しめました。

  • そうたそ さん

    ★★★★☆ 収録作中、半分以上が文学賞受賞作というなんとも豪華な短編集。独特のユーモアセンスが光る作品たちで、純文学という言葉の敷居の高さを感じさせない面白さだった。愛すべきお婆さんたちを、時に滑稽に時に愛を交えて描いている「鍋の中」「白い山」は印象的。「鍋の中」なんて芥川賞受賞作だけど、いい意味で芥川賞っぽくなくて読みやすい。全編にわたって感じたが、村田さんの独特の描写力には感嘆するばかり。これをこんな風に表現するのかという新鮮さも相俟って非常に面白く読めた。村田さんの入門書として最適かもしれない。

  • kana さん

    勾玉短篇集。しかもその勾玉は不穏な輝きと神々しさを湛えたもの凄いやつです。そして各短篇、各種“老婆”を取り揃えています。老婆という謎、老婆のいる風景、老婆という闇、などときくと古めかしい話に思うかもしれないですが、とても瑞々しく、エネルギッシュで、面白いのです、ふふふ。「蟹女」が一番お気に入り。入院中の有沢さんが安西先生に楽しかったことを毎日1つずつ語るのですが、カレーライスや天ぷらをむしゃむしゃ食べる先生ととんでもない方向にそれていく彼女の語りの不気味さのギャップが圧巻。「真夜中の自転車」の爽やかさも◎

  • はちてん さん

    八編の作品集。鍋の具材は記憶、血筋、脳内麻薬。ゾワゾワと背筋が泡立った。感動したという意味で『鳥肌が立つ』という人が増えたが、本来の意味で鳥肌が立った。立った鳥肌のプツプツの数ぐらい面白い。作家は数にこだわる。分量にこだわる。鍋の数、便器の数、産んだ子供の数、茸の菌糸の数。『鍋の中』では証明されることのない祖母の記憶が、鍋の中でグラグラ煮える。不味い煮物しか作れなくなった祖母と料理上手な孫娘。エンドウの花の呪いにおびえる孫たち。どれ一つ証明できないゾワゾワ。→

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人物・団体紹介

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村田喜代子

1945年、福岡県北九州市八幡生れ。作家。1985年、自身のタイプ印刷による個人誌『発表』を創刊。1987年『鍋の中』で芥川賞、1990年『白い山』で女流文学賞、1992年『真夜中の自転車』で平林たい子賞、1998年『望潮』で川端康成賞、2014年『ゆうじょこう』で読売文学賞、2019年『飛族』で谷

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