蕨野行 文春文庫

村田喜代子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167318031
ISBN 10 : 4167318032
フォーマット
出版社
発行年月
1998年11月
日本
追加情報
:
16cm,236p

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読書メーターレビュー

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  • ミカママ さん

    棄老伝説を基にした作品。なんて過酷な、なんて切ない。その中で、全体を覆う謡曲のようなしらべ、ジジババのたくましい生への執着が心地よい。馬吉とレンの心の通いあい、希望の持てるラストも好ましかった。

  • ちゃちゃ さん

    哀しくも切ない魂魄の詩。飢えに苦しむ村人たちが生き残るための非情の約掟。深代川に架けられた丸木橋。生と死を仕切る橋。爺も婆も60歳になると、この橋を渡り己が命果てるまでワラビとして野に生きる。本作は棄老伝説をもとにした生と死と転生の物語。「お姑(ババ)よい」「ヌイよい」と、棄てられた姑レンと案ずる嫁ヌイが互いを想い心の中で語りかける。その哀切な韻律が耳に残り涙を誘う。己が定めを粛々と受け入れ、与えられた場で生を全うする。悦びも哀しみも超越した、二人の女の霊的な結びつき。泣きながら読んだ。心震える一冊。

  • なゆ さん

    いわゆる姥捨て山≠ネお話。ただ、「ヌイよい。」「お姑(ババ)よい。」と交互に語りかけるリズムと、その語り口の泥臭さと柔らかさが心地よく、その世界に引き込まれる。悲しい話なのだけど穏やかで、若い嫁ヌイと姑レンの互いに思いやる気持ちが切ない。その地では60歳になったジジババ達(!)は、連れ立ってワラビ野の丘の粗末な小屋に行かされワラビ衆となるという。ワラビ衆の生き尽くす様は悲しいが、口減らしのために葬られる小さな命ももっと悲しい。ただただ悲しい結末かと思ったら、ラストは実にいい収まりでよかったよかった。

  • はる さん

    姥捨ての慣習のある寒村。山に入ることになった老婆と、彼女の身を案じる嫁。つらく悲しい物語だが、ラストは涙が流れた。読んで良かったと思う。文語体の文章に初めのうちは戸惑うが、段々とそれが魅力的になってくる。

  • はらぺこ さん

    方言なのか古い言葉なのか分からんけど、こんだけ何が書いてるのか分からんのに世界に引き込まれた作品は初めてやと思う。 読み辛かったし雰囲気で読んだ部分も多いから全てを理解したとは言い難いけど好き。オススメです。 方言(?)を読むのに最初の数行で挫けるかも知れませんが、無理にでも最後まで読まれる事をオススメします。 もっとユーザー数が多くても良い筈の1冊。 

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人物・団体紹介

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村田喜代子

1945年、福岡県北九州市八幡生れ。作家。1985年、自身のタイプ印刷による個人誌『発表』を創刊。1987年『鍋の中』で芥川賞、1990年『白い山』で女流文学賞、1992年『真夜中の自転車』で平林たい子賞、1998年『望潮』で川端康成賞、2014年『ゆうじょこう』で読売文学賞、2019年『飛族』で谷

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