炎環 文春文庫

永井路子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167200503
ISBN 10 : 4167200503
フォーマット
出版社
発行年月
2012年06月
日本
追加情報
:
348p;16

内容詳細

京の権力を前に圧迫され続けてきた東国に、ひとつの灯がともった。源頼朝の挙兵に始まるそれは、またたくうちに、関東の野をおおった。鎌倉幕府の成立、武士の台頭―その裏には彼らの死に物狂いの情熱と野望が激しく燃えさかっていた。鎌倉武士の生きざまを見事に浮き彫りにした傑作歴史小説。直木賞受賞作。

【著者紹介】
永井路子 : 大正14(1925)年、東京に生れる。東京女子大学国語専攻部卒業。小学館勤務を経て文筆業に入る。昭和40年、「炎環」で第52回直木賞受賞。57年、「氷輪」で女流文学賞受賞。59年、第32回菊池寛賞受賞。63年、「雲と風と」で吉川英治文学賞受賞。平成21年、「岩倉具視」で毎日芸術賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 夜間飛行 さん

    第一話は兄頼朝の本性を見抜いた全成の野心が潰える話。第二話は頼朝と示し合わせたかのように寵臣を演じる梶原景時の話で、作られた寵に戦々兢々とする周囲から憎まれつつなお演じる姿は虚無的だ。この虚無は、時政や他の男達も含めて地方武士が軀に潜めた血の臭いを思わせ、それは第四話の義時に最も印象深く描かれている。第三話は、姉政子と同じ北条の中にいながら悪意と野心を隠し持つ保子の話。各話とも共同体内部に交差する視線(まるで物語の女房の目)を感じさせ、人が運命に翻弄される所は平家物語、孤独である所は源氏物語のようだった。

  • 遥かなる想い さん

    第52回(1964年)直木賞。 鎌倉幕府 創成期の短編集である。 四人の眼、全成 梶原景時 北条和子 北条義時を 通して 語られる 源氏一族の暗闘が 面白い。 歴史が 一族のひしめき合いの中で、 流れるように 作られていく様を 骨太に描く。 源平ではなく、源氏内部に題材を置き、 その暗闘を 四つの視点で 描く… 頼朝、北条政子が霞むのが、奇妙に 面白い…そんな印象の作品だった。

  • 修一朗 さん

    とても良いタイミングで読めた。まさに「鎌倉殿の13人」で阿野全成やっているところ。前半の「全部大泉のせい」も凄惨だったけども後半も陰惨だ。一族郎党みんなして粛清の嵐。懸命に身を低くして生きてきたはずの阿野全成の悲哀,姉の下で明るくふるまいながらも陰謀の発信源になって無邪気な悪意を振りまく保子が強烈な印象だ。北条義時はこんな陰謀粛清の大波をかいくぐって鎌倉幕府の主となったのだ。「鎌倉殿の13人」とは違って,深く沈んだ陰謀を秘めた義時もまた不気味な印象。引き続き大河ドラマを楽しみます。次「北条政子」へ。

  • ちょろこ さん

    さらに奥を観た一冊。4人の人物にスポットをあて、それぞれのあの時、そして野望に迫る今作は権力争いのさらに奥を観たよう。大河ドラマのキャストのおかげで物語に入り込めたのも良かった。中でも、阿波局 保子に迫った章が心に残る。したたかだな。前から嫌いだったけれど、もっと嫌いになった。時政の義時への胸の内、義時の人物像もちょっと知れてなんだか意外感を味わう。今後のドラマの楽しみも増した。あとがき、解説を読むとこのタイトルがぐっと際立つ。いつの時代もこうやって歴史が創り上げられてきたのかと思うと感慨深い。

  • kaizen@名古屋de朝活読書会 さん

    直木賞】「悪膳師」源頼朝の弟今若こと全成。北条時政の娘で頼朝の妻、政子の妹保子と結婚し、北条家との姻戚も深くなる。牛若こと九郎の活躍の影で悩む。「悪雪賦」梶原景時。大庭影親による佐殿(頼朝)との戦いで、土肥次郎実平を見逃した恩賞で頼朝の側近に。「いもうと」源頼朝の妻、政子の妹保子の話。悪膳師の裏。「覇樹」北条時政の息子、四郎。同時代を生きた四人の視点で時代を描写。解説、進藤純孝。

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人物・団体紹介

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永井路子

1925年東京生まれ。東京女子大学国文科卒業。64年『炎環』で直木賞、82年『氷輪』で女流文学賞、84年菊池寛賞、88年『雲と風と』ほかで吉川英治文学賞、2009年『岩倉具視』で毎日芸術賞を受賞。23年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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