兄弟 文春文庫

なかにし礼

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167152062
ISBN 10 : 4167152061
フォーマット
出版社
発行年月
2001年03月
日本
追加情報
:
16cm,409p

内容詳細

作詞家として活躍する著者のもとへ、十六年間絶縁状態だった兄の死の報せが届いた―。胸中によみがえる兄の姿。敗戦後に故郷小樽で再会した復員帰りの兄は、どこか人が変っていた。以来、破滅的に生きる兄に翻弄され、苦渋を強いられた弟が、兄の実像と兄弟のどうしようもない絆を、哀切の念をこめて描いた記念碑的傑作。

【著者紹介】
なかにし礼 : 1938年、旧満州牡丹江に生れる。立教大学文学部フランス文学科を卒業。在学中よりシャンソンの訳詞を手がけ、卒業と同時に作詞家としてデビュー。「知りたくないの」「今日でお別れ」「石狩挽歌」「時には娼婦のように」「北酒場」などヒット作多数。日本レコード大賞、同作詞賞、ゴールデンアロー音楽賞など受賞多数。ベートーヴェンの「第九」の日本訳詞、NHKテレビ「N響アワー」のレギュラー出演などクラシック分野でも活躍。著書に「漂泊の歌」「音楽への恋文」「兄弟」など。訳書に「ラディゲ詩集」などがある。1999年「長崎ぶらぶら節」で第122回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ちゃとら さん

    「死んでくれてありがとう」て本があるんだよ!幼馴染の友が最近酔うと言っていた。探してみたら、なかにし礼の作品。映画にもなっていたのかな〜⁈知らなかった。ほぼ実話。特攻隊から帰ってきた兄が、弟にたかりまくる。弟に肩代わりをしてもらった借金は役10億円⁉︎放蕩し放題の兄。高度成長期の芸能界をしても、兄の借金で生活苦になった弟、ありえない‼️戦後、心を病んだ人が多かったとか、兄はその類なのか?母が亡くなるまで続いた、遊ぶ人、返す人の関係。血縁の情なのだろうか。核家族化で希薄になっている今?わからない。

  • KEI さん

    作者の自叙伝。それ以前の様子は‘赤い月'で読み、満州での豊かな生活から一気に引き上げの苦労を知り驚いたが、戦後このような生活があったとは。。。 兄の死を喜んだと冒頭から書いてあったが、あのような兄弟なら無理も無い。 しかし、中盤は兄への愛情を感じた。あとがきで石原慎太郎氏との対談があったが、そこで この小説を書けば書くほど、兄を憎む気持ちが薄れていくとあったが、まさに氏がこの本を書くことで、兄の存在を自分の中で整理していったのだろうと感じた。

  • reo さん

    飲む打つ買うは序の口。言葉にできないほどの兄政之の振る舞い。でも前半は言わばフーテンの寅さん的な趣があり、中西家の長男だから許してあげたら…。という愛嬌がある。しかし兄は禮三をかたり銀行から小切手帳を受け取り銀座の支払いが1千万円。会社の顧問弁護士は兄を告訴するように言うものの、禮三は兄をかばう。それ以降もゴルフ場開発の失敗などで6億以上の借金を抱え込み、家屋敷など全資産を投げ出しても3億5千万の負債が残る。それもこれも全部母の存在だった。母が死に兄が被っていた母の仮面が剥がれる。マア凄まじい兄さんだわ。

  • Kazehikanai さん

    兄との相克を中心に描く自伝的小説。絶え間なく借金を作りのしかかる疫病神のようなどうにもならない兄に引きずられたように見えるが、親孝行や兄弟愛に縛られてことごとく判断を誤る弟が、実はどうにもならないように思える。破滅したのも、させたのも自分であることに気がついていないことが、兄の死に際して出た「死んでくれてありがとう」の言葉からわかる。おもしろくはあったが、まったく共感も同情もできなかった。

  • ちゃま坊 さん

    兄が死んで「万歳!」と叫ぶ非常識な冒頭部に引き込まれた。満州引き揚げと特攻隊の生き残り兄弟。「赤い月」の続編のようだが、あれから何があったのか。BGMは「石狩挽歌」と「知りたくないの」。ニシン漁の絵が思い浮かぶ。出世すると寄ってくる親族は世の常か。この一族は富豪、ドン底、富豪、どん底とジェットコースターのように浮き沈みが極端だった。久々にほぼ一気読み★★★

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