青い壺 文春文庫

有吉佐和子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167137106
ISBN 10 : 4167137100
フォーマット
出版社
発行年月
2011年07月
日本
追加情報
:
16cm,345p

内容詳細

NHK「おはよう日本」(11・28) 
   「100分de名著」有吉佐和子スペシャル(12・23) 
  で話題沸騰!
  
半世紀前に書かれた小説が、ついに累計60万部を超えました。
昭和も令和も変わらぬ人間模様、リアルな生活描写を
青い壺が絶妙に映し出す、絶対品質保証のエンタメ作。

シングルマザーの苦悩、すれ違う夫婦、
相続争いに悩む娘の言葉を聴いてドキリとする親…

人間の奥深く救うドロドロした心理を
小気味よく、鮮やかに描き出す絶品の13話の中には
あなたの知っている人が必ずいます。

「誰かと語り合いたくなる」—-
壺にハマる人、ますます増えています!


(内容)

第一話
青磁ひとすじに制作を続ける陶芸家の省造。ある日デパートの注文品とともに焼きあがったその壺は見る者を魅了した。

第二話 
定年後、家でぼんやりする夫を持てあました妻は、世話になった副社長へのお礼にデパートで青い壺を買い、夫に持たせた。

第三話
副社長である夫の部下の女性と、甥っ子を見合いさせるため二人を自宅に呼んだ芳江は、今どきの人たちに呆然とする。

第四話 
青い壺に美しく花を生けようと奮闘する芳江。孫を連れた娘の雅子が急に帰ってきて、婚家の醜い遺産争いを愚痴るのだが。


第五話
老いて目が見えなくなった母親を東京の狭いマンションに引き取った千代子。思いがけず心弾む生活だったが……。

第六話
夫婦ふたりで、戦後の焼け跡から始めたこぢんまりとしたバア。医師の石田は、「御礼」と書いた細長い荷物を置いて帰った。

第七話
息子の忘れ物としてバアのマダムが届けてくれた壺をみて、老婦人は、
戦時中に外務官僚だった亡き夫との思い出がよみがえり、饒舌に語りだす。

第八話
長女が嫁ぎ、長男はアメリカに留学。姑が他界したある日、夫にレストランに誘われ……


第九話
女学校の卒業から半世紀、弓香は同級生たちと久しぶりに京都で集まる。戦争を経て子育ても終えた彼女たちは、家庭の状況も経済状態もそれぞれで。


第十話
母校だったミッションスクールの初等科に栄養士として就職した、弓香の孫娘の悠子。野菜を食べさせたいと工夫を凝らすが、ある日……。

第十一話
世話になったシスターが45年ぶりにスペインに帰郷するときいた悠子は、青磁の壺をプレゼントする。壺はついに、海をわたる!


第十二話
スペイン旅行中に急性肺炎になったという入院患者の男は、病室に飾った青い壺に触られそうになると、怒鳴るのだった。

第十三話
高名な美術評論家を訪ねた陶芸家の省造。スペインで見つけた「12世紀初頭」の掘り出しものとして、青い壺を見せられたが……。

解説 平松洋子

【著者紹介】
有吉佐和子 : 昭和6(1931)年、和歌山生まれ。昭和31年に『地唄』で文壇デビュー。紀州を舞台にした『紀ノ川』『有田川』『日高川』三部作、世界初の全身麻酔手術を成功させた医者の嫁姑問題を描く『華岡青洲の妻』(女流文学賞)、老人介護問題に先鞭をつけ当時の流行語にもなった『恍惚の人』、公害問題を取り上げた『複合汚染』など意欲作を次々に発表し人気作家の地位を確固たるものにする。多彩かつ骨太、エンターテインメント性の高い傑作の数々を生み出した。昭和59年8月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    全13話からなる連作短篇集。第1話から最後まで連関性を持ち、全体として円環を結ぶ構成をとっている。同時に各話の独立性も保たれつつ、表題の青い壺が物語の核として機能するという構造である。ただし、この壺は作者、庄造の畢生の作品なのだが、その扱われ方は各話さまざまである。どの短篇もなかなかによくできており面白いし、有吉佐和子の文体もまた古さも感じさせない。この作品群の一番の妙味は、やはり人物像の造型の確かさにあるだろう。さすがにヴェテランの練達の業を感じさせるのである。私は第9話が面白かったが、他もほぼ同等。

  • Nobu A さん

    有吉佐和子著書9冊目。77年刊行。読書会課題図書。有吉佐和子が小説家だけでなく、劇作家及び演出家だと思い出せてくれる本書。数々の代表作のような時代の流れを描く大河小説や息を吹き込んだ歴史物語とは明らかに違う。人ではなく、青磁を巡ってそれに関わる人々の欲望、執着、虚栄心と言った様々な心情を静かに巧みに描写。流麗な筆致。特に第9話の老婆三人の諧謔的やり取りは面白く読んだ。所々時代を感じさせる描写があるが、今読んでも違和感がない点が本書の凄さ。正に時代を超えて読まれる秀作。有吉佐和子こそ国民的作家だと感じる。

  • Kotaro Nagai さん

    有吉佐和子の長編は扱うテーマの重さゆえ手を出せないでいましたが、これは昭和51年文藝春秋1月号から52年2月号まで連載された連作短編集。著者40歳の作品。陶芸家の牧田が焼き上げた青磁の壺が狂言回しに次から次へと所有者が変わっていき、その所有者に関わる人間模様が描かれる。過去を懐かしむ老女の独白(第7話)は印象的な作品。2倍程度のボリュームで70歳を超えた老女たちの同級会を描く第9話も生き生き描いてこちらも好編。13編どれも鋭い人間観察が作品に生かされていると感じる。第13話で壺は作者の牧田の前に現れる。

  • bunmei さん

    50年以上前の高度経済成長期に差し掛かる中、まだ戦後を一部では引きずっていた昭和を舞台とした、青い壺に纏わる13の短編集。戦後の復興を目指してきた昭和の人々の思いが、令和の今になって再燃している。物語の素材は、当時の日常の一部を切り取った出来事ばかり。その中に、人が決して表には見せない本音や心理をリアルに描写している所が、現代人に通じるものあるのだろう。そして、巡り巡ってその傍らに置かれ、人々の言動を見届けてきたのが、青磁の壺。其々の思いに寄り添いながら、その美しい光沢の中に人間模様を映し出していく。

  • おばおば さん

    ★★★☆☆100分で名著で有吉佐和子さんのことを知りました。青い壺以外では、「恍惚の人」は知っていましたが読んだことはありませんでした。壺が巡っていく人々の間で起こる話ですが、私には第二話、五話、十三話が印象的でした。内容が時代を感じるところもあって良かったです。印象的に残った三話以外も今でも起こり得る内容でした。

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人物・団体紹介

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有吉佐和子

1931年(昭和6年)和歌山市に生まれる。東京女子大学短期大学部英語科を卒業。在学中、『演劇界』の懸賞論文に応募して連続入選。同人雑誌『白痴群』を経て第十五次『新思潮』同人となる。『華岡青洲の妻』により女流文学賞、『出雲の阿国』により芸術選奨文部大臣賞、日本文学大賞、婦人公論読者賞を受賞。小説家、劇

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