ガダルカナル

五味川純平

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167115104
ISBN 10 : 4167115107
フォーマット
出版社
発行年月
1983年08月
日本
追加情報
:
428p;16

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読書メーターレビュー

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  • イプシロン さん

    久しぶりの再読だったが、今も変わらぬ日本人気質を随所に感じて寒気がした。希望的観測(身びいきの精神論を振り回し、理性より感情で判断する傾向)にすがる。目の前の問題に逐次対応すればそれでよしと考える悪弊(戦力の逐次投入をして、同じ間違いを繰り返す)。国家運営の根幹的危機に至るまで、方針転換できない思考の柔軟さの無さ(国家の根幹である資源輸送用の船舶量の逼迫に至ってようやく「ガ」島撤退に傾く戦略眼の無さ)。これらの傾向は現代日本を覆っていると思えたのである。「日本、凄い!」と唱えそれに酔う現代日本のネトウヨ。

  • イプシロン さん

    関東軍の一員としてソ連軍を迎え撃ち、生き抜くために戦場を彷徨い歩いた筆者 だけに、日本軍の悪癖のすべてを暴こうとするかのような筆致。だがそれは単なる個人的感情ではなく、膨大な資料の分析によってなされている。この1冊を読むだけで日本軍の悪弊と、日本が今も抱えている――物的資源を持たないことを意識せずに感情論で突っ走る――傾向性が読み取れる。自衛隊の装備が優秀であっても補給を絶たれれば、日本列島が飢餓列島になるという地政学を知っておくことは重要だ。そうしたことは、ガダルカナルを知れば十分わかることだろう。

  • モリータ さん

    ◆ガダルカナル島作戦の全容を記述する。個人の戦闘描写などは少ない。◆随所に戦略の愚劣さに対する批判(戦力の逐次投入、航空戦の困難な前進基地の設定、陸海協同・事前調査・日程設定の事務的杜撰さ、補給・人名軽視)が挿入される文章は初めどうかと思ったが、ガ島作戦を俯瞰した著を読んだことがなかったので、戦記文学ではあれ、『失敗の本質』の各事例の詳細な記述として、大岡昇平『レイテ戦記』と並びよいのではないかと思った。◆度重なる海空戦と輸送の苦心、そして陸上戦力の損失の描写には「消耗戦」との形容が痛感される。

  • takam さん

    日本軍の悲劇の場所の一つであるガダルカナルをかなり詳細に描写している。特に意思決定における大本営(中央)と現場の行動がかなり濃く描かれている。読み進めることにエネルギーを要する。読んでいくと、ただただ軍部エリートに対しての不信感を抱く。ガダルカナルの戦略的価値について十分に考慮せず、敗北のクライテリアを設けずに場の倫理だけで意思決定していたような印象を受ける。エリートたちは大局的視点を欠いている。客観的な情報を受け付けず、組織にとって都合の良い情報の解釈と精神論、このバックボーンだけで敗戦必死だ。

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人物・団体紹介

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五味川純平

1916‐95年。作家。中国大連に近い寒村に生まれる。33年大連一中卒業。満鉄奨学資金給付生となり、東京商科大学予科に入学するも、中退。東京外語学校英語部文科卒業。旧満州の昭和製鋼所入社。43年召集され、ソ連国境を転戦、捕虜となる。48年帰国(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもので

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