雪のチングルマ 文春文庫

新田次郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167112400
ISBN 10 : 416711240X
フォーマット
出版社
発行年月
2012年02月
日本
追加情報
:
323p 15cm(A6)

内容詳細

童歌をうたうと必ず雪崩で死ぬという怪談に抗いながらも囚われた若者の苦悩と悲劇を描いた表題作、アラスカ現地に取材した異色の傑作「真夜中の太陽」、実感をこめて富士のおそろしさを表現しきった「春富士遭難」、スキーヤーの身勝手さを衝く「コブシの花の咲く頃」など全六篇を収録。円熟期の傑作山岳小説集。

【著者紹介】
新田次郎 : 明治45(1912)年長野県生れ。本名藤原寛人。無線電信講習所(現在電気通信大学)卒業。昭和31(1956)年「強力伝」にて第34回直木賞受賞。41年永年勤続した気象庁を退職。49年「武田信玄」などの作品により第8回吉川英治文学賞受賞。55年2月没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥 さん

    「剱岳」や「八甲田山死の彷徨」など、史実を基にした圧倒的な重量感を持つ長編とはちょっと趣を変えた短編集。登山仲間の怪談話から発展する表題作の「雪のチングルマ」、遭難者の死の原因を探ろうとする「羽毛服」など6編。雪のチングルマも羽毛服もファンタジックというか、ちょっとしたホラーの様で新田氏としては変わった作風。この話に出てきた「釜トンネルの雪小僧」の怪談は私も昔仲間から聞いたことがあるのだが、元ネタはこの小説から?それとも山屋の間で広く伝わる怪談なのだろうか?★★★

  • タツ フカガワ さん

    いやあ面白かった。6編のうち5編が遭難小説ながら、それぞれ趣向が異なる内容。たとえば表題作は怪談めいた遭難事故で、「羽毛服」と「コブシの花の咲く頃」は遭難死の原因を探るミステリー仕立て。「春富士遭難」は実際にあった事故を題材にしたもので、ベテラン登山者たちを襲う嵐がなんとも凄まじい。その恐怖感を払拭するような「赤い徽章(バッジ)」は女性の恋心を絡めた爽やかな一編と、粒選りの短編集でした。

  • にし さん

    六編からなる短編集。後半四編は読み応えありです。【春富士遭難】からは面白みが増し、【赤い徽章】は主人公の女性に思い入れが出来てしまって続きを求めてしまうほどでした。【真夜中の太陽】はアラスカの雄大さと共におおらかな土地柄が書き表されています。でも新田先生の本は長編の方が面白いと思いました。

  • キムチ27 さん

    いつもながら新田氏の文章は読み易く、楽しく、頁が進む。遭難に拘った短編が5篇とアラスカ物語の上澄みとでもいうような1篇が収録されている。どんな里山でも「遭難」という文字は脳裏の片隅にある山登り。暗い、悲惨という意味でなく、教訓としても読める。何れの作品でも数人が悲劇の結末を迎え、ある意味自己責任というワンディとなっている。 新装での再読だが、読み返す価値は十分あった。「雪のチングルマ」はいうなら雪山の山岳ホラー。盛夏、晩夏と可愛らしい姿が、雪の斜面を転がる赤い雪煙の幻想と化し 私にもデ・ジャブになりそう。

  • mura_海竜 さん

    新田次郎の山に関する本はこれで10冊目。図書館本。借りた本は古く、昭和54年に貸出しの履歴有り。全7編の短編集で一編が40〜60頁程度。珍しく少しのミステリー色が入り引き込まれた。登山、気象が厳しいことにより人々を幻惑し、判断を誤らせる。「集団錯覚」ということも初めて聞いた。気象に関する内容は、さすが新田次郎。最後の「真夜中の太陽」、舞台はアラスカ、山は関係しない。「春富士遭難」は実在の遭難事件をヒントに書かれている。印象深かったのはなんといっても「雪のチングルマ」。3編は穂高周辺(上高地、涸沢カール)。

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新田次郎

1912(明治45)年6月6日‐1980(昭和55)年2月15日、享年67。本名:藤原寛人(ふじわらひろと)長野県出身。『強力伝』により第34回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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