感染症の日本史 文春新書

磯田道史

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784166612796
ISBN 10 : 4166612794
フォーマット
出版社
発行年月
2020年09月
日本
追加情報
:
256p;18

内容詳細

一級の歴史家が、平安の史書、江戸の随筆、百年前の政治家や文豪の日記などから、新たな視点で、感染症と対峙してきた日本人の知恵に光をあてる。
新型ウイルスに対するワクチン、治療薬も確立していない今だからこそ、歴史を見つめ直す必要がある。

「給付金」も「出社制限」も「ソーシャル・ディスタンス」もすでにあった! 今こそ歴史の知恵が必要だ!

【目次より】
第一章人類史上最大の脅威    牧畜の開始とコロナウイルス/ペリー艦隊が運んできた感染症/スペイン風邪は波状的に襲ってきた ほか

第二章 日本史のなかの感染症――世界一の「衛生観念」のルーツ
「最初の天皇」と疫病/奈良の大仏は天然痘対策?/疫神を歓待する日本人/江戸の医学者の隔離予防論 ほか


第三章江戸のパンデミックを読み解く
すでにあった給付金/薬をただで配った大坂の商人たち/上杉鷹山の患者支援策 ほか

第四章はしかが歴史を動かした
「横綱級」のウイルスに備えるには/都市化とパンデミック/麻疹が海を渡る ほか

第五章感染の波は何度も襲来する ――スペイン風邪百年目の教訓
高まった致死率/百年前と変わらない自粛文化/「「感染者叩き」は百害あって一利なし ほか

第六章患者史のすすめ――京都女学生の「感染日記」
日記が伝える「生きた歴史」/ついに学校が休校に ほか

第七章皇室も宰相も襲われた
原敬、インフルエンザに倒れる/昭和天皇はどこで感染したか?/重篤だった秩父宮 ほか

第八章文学者たちのスペイン風邪
志賀直哉のインフルエンザ小説/宮沢賢治の完璧な予防策=^荷風は二度かかった? ほか

第九章歴史人口学は「命」の学問 ――わが師・速水融のことども
数字の向こう側に/晩年に取り組んだ感染症研究 ほか

【著者紹介】
磯田道史 : 1970年岡山県生まれ。国際日本文化研究センター准教授。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(史学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • とん大西 さん

    麻疹、天然痘、今はコロナ…。有名無名問わず、人類は感染症の脅威にさらされてきたというのがあらためてわかります。ただ恐怖に直面してきたかというと話しは別。近代以前の衛生観念や医療の考え方が未熟であった故正しく畏れることがなかったとも言える(幸か不幸か)。それにしても上杉鷹山は立派です。米沢藩で痘瘡が流行った時、医療と行政機能を両立しようとした領民ファーストの施政は感嘆もの。侍ファーストの江戸中期なので、その時の評価もあるにはあるでしょう。が、200年を経た今、その矜持こそ手本とすべきモデルでしょうね。

  • あきぽん さん

    文系は虚学だという人もいるけど、人は何かに対処する時経験の引き出しを参考にするのだから、歴史は実学だと思う。本書は古代から日本人がどう疫病に対処してきたかを患者視点も含めて多面的に捉える。磯田さんが高校生の時から自分がやりたいことがはっきりしていたのはすごい。

  • 楽 さん

    20年9月発行。コロナ第2波の頃。当時は世界的に見れば日本の感染は抑えられていた頃で本書にも「ファクターX」の言葉が見える■『銃・病原菌・鉄』下巻には、ニューギニア人がユーラシアの病原菌にやられていないのは古くからそれらの病原菌にさらされていて抵抗力を持っていたからとの記述がある。日本も古くから大陸経由の感染症にさらされてきたが、ウイルスは変異が速い■本領発揮は第三章から。江戸時代の医療の水準の高さ。感染症に対する意識は高い■大正時代のスペイン風邪への対応から学べること■磯田氏と速水融先生との出会いが素敵

  • なっぱaaua さん

    感染症対策を歴史に照らし合わせたらどうなってるのって話。えっ、全然変わってないじゃない。コロナ禍の中、分からない時にやる事はまずは3密回避。特に江戸自体やスペイン風邪の時にどう人は動いたかに焦点が当たっています。人間って何て歴史に学んでいないんだと思わせること、情報化社会は嘘だったのかと思う位、今の対策が世界を含めて残念な事が分かってしまう。江戸時代から給付金あったよ。自粛要請と給付はセットだよ。この第3波も予想されていたのに、何だかなだよ。医療現場の自己犠牲に頼るパンデミック対策に見えるよ。〜続く〜

  • yamatoshiuruhashi さん

    先日「日本史を暴く」を読んだ折、著者が「○○についてはこの本に書いたので記さない」という記述が多く気になった。そこで示された本の一冊。2020年9月の刊行。まさにCOVID-19の感染拡大、一時緩めたために再拡大という時期の本である。第一次大戦後のスペイン風邪のみならず日本史上の記録として残る感染症をわかりやすく解説してくれる。ウィルスや細菌の発見以前であっても、効果的な対策として手洗い、うがいなどの消毒や隔離が行われていたこと、常に対策は試行錯誤であることなど興味深い。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

磯田道史

1970年岡山県生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(史学)。国際日本文化研究センター教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

プロフィール詳細へ

磯田道史に関連するトピックス

  • 磯田道史『日本史を暴く』中公新書 知っているつもりの日本史も史料をもとに読みなおせば、新たな面が見えてくる。戦国、江戸、幕末の驚きの真相が満載。忍者や... HMV&BOOKS online|2022年12月27日 (火) 00:00
    磯田道史『日本史を暴く』中公新書

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品