文部省の研究 「理想の日本人像」を求めた百五十年 文春新書

辻田真佐憲

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784166611294
ISBN 10 : 4166611291
フォーマット
出版社
発行年月
2017年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
272p;18

内容詳細

独立独歩で生きて行く個人(明治の初め)、天皇に奉仕する臣民(戦前の昭和)、平和と民主主義の担い手(終戦直後)、熱心に働く企業戦士(高度成長期)…。「理想の日本人像」を追い求めてきた文部省百五十年の歴史を検証すれば、私たちの未来の姿が見えてくる!

目次 : 第1章 文部省の誕生と理想の百家争鳴(一八六八〜一八九一年)―「学制前文」から「教育勅語」まで/ 第2章 転落する文部省、動揺する「教育勅語」(一八九二〜一九二六年)―「戊申詔書」から「国民精神作興詔書」まで/ 第3章 思想官庁の反撃と蹉跌(一九二六〜一九四五年)―『国体の本義』から『臣民の道』まで/ 第4章 文部省の独立と高すぎた理想(一九四五〜一九五六年)―「教育基本法」から「国民実践要領」まで/ 第5章 企業戦士育成の光と影(一九五六〜一九九〇年)―「期待される人間像」から「臨教審答申」まで/ 第6章 グローバリズムとナショナリズムの狭間で(一九九一〜二〇一七年)―「教育改革国民会議報告」から「改正教育基本法」まで

【著者紹介】
辻田真佐憲 : 1984年、大阪府生まれ。作家・近現代史研究者。慶應義塾大学文学部卒業。現在、政治と文化芸術の関係を主な執筆テーマとしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ころこ さん

    近代化の150年の間に文科省の方針はその時代によって随分と変化しています。その変化を「理想の日本人像」の形成という観点から解釈しています。本書の裏テーマとなっているのが、そこで闘わされる政治的なイデオロギー、ナショナリズム(右派)とグローバリズム(左派)は何のために行われるのかを問うています。著者の結論は第6章に書いてあります。「「理想の日本人像」は、特定の思想をブーストするための装置ではなく、特定の思想の暴発を制御する安全装置として位置づけられるべきである。」著者は一貫して右派と左派のバランスをとった中

  • おさむ さん

    明治以降の150年間の日本の教育の歩みを、文部省の変遷と、政府が打ち出してきた「理想の日本人像」からまとめた力作。常に理想像は世界の価値観を基準とする普遍主義と、日本の価値観を基準とする共同体主義の間を彷徨い続けてきた。教育勅語や詔書の変化、戦後の日教組と文部省の闘いなどの知識が整理できました。そして、安倍政権になって急に出てきた話ではなく、教育の問題は長い積み重ねの上に成り立っている事も実感。グローバリズムとナショナリズムがせめぎ合ういま、両者の適切な組み合わせを説く著者の意見に賛成です。

  • おかむら さん

    文部省から読み解く日本近現代史。いつの時代も国が望む「理想の日本人像」ってやつは、結局国にとって都合のいい、黙々と言うことをきいて働く国民なのだなー。中教審とか教育再生会議とかそういうやつにいつも曽野綾子がいるのがなんかイヤ。

  • 棕櫚木庵 さん

    1/2) ここで紹介していただき,「理想の日本人像」という副題に魅かれたのだけど,理想像探求の思想史というよりは,題名の通り制度史寄りの内容だった.「理想の日本人像」が政治的な思惑によって翻弄されるさまが,普遍主義と共同体主義の対立や調和という枠で整理・叙述されている.

  • 香菜子(かなこ・Kanako) さん

    文部省の研究「理想の日本人像」を求めた百五十年。辻田真佐憲先生の著書。現代の文部科学省はモリカケ問題に収賄問題、裏口入学問題と不祥事だらけ。教育に心血を注いで大変な努力をしてきたかつての文部省の職員の人たちが現在の文部科学省の不祥事を見たらどう思うのでしょう。

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