発達障害 文春新書

岩波明

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784166611232
ISBN 10 : 4166611232
フォーマット
出版社
発行年月
2017年03月
日本
追加情報
:
256p;18

内容詳細

『逃げ恥』の津崎、『風立ちぬ』の堀越、そしてあの人はなぜ「他人の気持ちがわからない」のか? 第一人者が症例と対策を講義する。

なぜあの人は「空気が読めない」のか?



 近年、ドラマや小説の主人公に「発達障害」を思わせるキャラをよく見かける。たとえばアメリカの人気ドラマ『クリミナル・マインド』の主人公リード。FBIのエリート捜査官で、IQ187。飛び級を繰り返し、カリフォルニア工科大学で数学、化学、工学の博士号を持ち、あらゆる古典に精通するリードは、驚異的な記憶力と分析力で難事件を解決してゆく。しかし、対人関係が苦手で空気が読めないため、周囲からは煙たがられている。

 2016年にヒットしたドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS)の主人公である津崎平匡にもその傾向がある。高学歴で仕事の評価は高いが、対人関係が苦手で36歳の今まで童貞という設定である。津崎は些細なことへのこだわりが強い。あるいは映画『風立ちぬ』の主人公のモデル堀越二郎は、東京帝大航空学科を首席で卒業し、零戦を開発した天才技術者だったが、人間関係が苦手で細かいことにこだわりすぎ、しばしばトラブルを起こした。

 こうした発達障害の特性をもつキャラがポピュラーになった影響で、精神科の現場では「自

【著者紹介】
岩波明 : 昭和大学医学部精神医学講座主任教授(医学博士)。1959年、神奈川県生まれ。東京大学医学部卒業後、都立松沢病院などで臨床経験を積む。東京大学医学部精神医学教室助教授、埼玉医科大学精神医学教室准教授などを経て、2012年より現職。2015年より同大学附属烏山病院長を兼任、ADHD専門外来を担当。精神疾患の認知機能障害、発達障害の臨床研究などを主な研究分野としている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • hatayan さん

    仕事では一定適応していても、周りとの微妙なずれや幼い頃からの特徴的な行動が気になって、発達障害の外来を受診する成人が増えているそうです。 ASD(自閉症スペクトラム症候群)の中心症状は「対人関係の障害」と「常道的な行動パターン」。ADHD(注意欠陥・多動性障害)は「多動・衝動性」と「不注意」。しかし臨床の現場での症状は重なり合う部分があり、専門家でも判断が分かれることがある模様。 他人とは違う自分の状態を「気持ちの持ち方」ではなく「症状」と考えることで、生きづらさに対処する途が開けてくるのではとします。

  • ネギっ子gen さん

    認知機能障害や発達障害を専門とする著者が、<発達障害の概念とその歴史を振り返るとともに、発達障害を持つ当事者の実生活における諸問題を取り上げ、その解決方法について検討を加える内容>。冒頭に、<「発達障害」という病名は非常にポピュラーなものとなり、一般の人にも広く浸透してきた>と、BBCドラマ『シャーロック』、ジブリ映画『風立ちぬ』やTVドラマ『逃げるのは恥だが役に立つ』などの作品を紹介する。他にも、事件の精神鑑定の裏側や天才(驚異的な記憶力、共感覚など)、歴史上人物の例など、興味深い症例も盛りだくさん。⇒

  • あきぽん さん

    発達障害について正しい知識を得ようと思って読んだ。読んでみて、想像以上に発達障害当事者は生きづらいのだと感じだ。ASDは単なるいじめられっ子やぼっちではなく、ADHDは単なる落ち着きのない人ではない。@自分自身の行動特性を理解しAその行動特性を肯定的に受けれてBその行動特性を変化させるために立ち向かう気持ちを持つ、発達障害の治療に重要だそうだけど、発達障害でない人にも重要だろう。

  • てち さん

    本作は、発達障害について基本的なことが書かれている。発達障害について、認知されるようになったもののまだまだ誤解が多い。その誤解を解くために本作は有用である。

  • Tomoichi さん

    現在よく語られる発達障害について特に成人例を中心に解説。ASDやADHD、アルペルガーやサヴァン症についても症例や特徴をわかりやすく説明する。大村益次郎やアンデルセンを例に天才との関係も面白い。しかしながら専門医でも発達障害についての診断は難しく司法における場合はなおさらである。それを悪用する弁護士という悪党がいる。殺したやつの人権を守り殺された人の人権を無視する人権派悪党である。そして彼らは殺人犯を守るため発達障害に苦しむ人々を犯罪予備軍に仕立て上げる。犯罪との関係について書かれた文は必読です。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

岩波明

1959年、神奈川県生まれ。東京大学医学部卒業後、都立松沢病院などで臨床経験を積む。東京大学医学部精神医学教室助教授、埼玉医科大学准教授などを経て、2012年より昭和大学医学部精神医学講座主任教授。2015年より昭和大学附属烏山病院長を兼任、2024年より昭和大学特任教授。ADHD専門外来を担当。精

プロフィール詳細へ

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品