原発敗戦 危機のリーダーシップとは 文春新書

船橋洋一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784166609567
ISBN 10 : 4166609564
フォーマット
出版社
発行年月
2014年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
284p;18

内容詳細

全体の最適解を見出せないリーダー、不明瞭な指揮系統、タコツボ化した組織、「最悪のシナリオ」の不在…。福島原発事故と「あの戦争」の失敗の原因は驚くほど酷似している。日本を代表するジャーナリストが二つの戦史を徹底検証し、危機下にあるべきガバナンスとリーダーシップを探る。

目次 : 第1部 戦史編(危機の現場/ 危機の司令塔/ 危機管理の本質/ 危機のリーダーシップ)/ 第2部 対話編(チャールズ・カストー(元米NRC日本サイト支援部長)「すでに最悪の事態は起こっていた」/ 増田尚宏(福島第二原発前所長)「紙一重だった」/ 折木良一(前防衛省統合幕僚長)「自衛隊にも限界がある」/ 野中郁次郎(一橋大学名誉教授)「非常事態を直視できない国家は負ける」/ 半藤一利(作家)「あの頃と全く変わってない」)

【著者紹介】
船橋洋一 : 1944年、北京生まれ。東京大学教養学部卒業。68年に朝日新聞社に入社。北京支局、ワシントン支局、アメリカ総局長などを経て、2007年から10年まで主筆を務めた。86年に外交・国際報道でボーン・上田記念賞を受賞。主な著書に『通貨烈烈』(吉野作造賞)『同盟漂流』(新潮学芸賞)『ザ・ペニンシュラ・クエスチョン』『カウントダウン・メルトダウン』(大宅壮一ノンフィクション賞)などがある。朝日新聞退社後、「一般財団法人日本再建イニシアティブ」を設立し、福島第一原発事故を独自に検証する「民間事故調」を作った(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • kochi さん

    東北の地震、津波、そして福島原発の事故につながる大震災において、日本は、先の大戦のときの教訓を生かせず、あたかも、「原発敗戦」ともいうべき状態にであったとの著者の主張を補強するため、福島原発事故の経緯を述べる間に、ところどころ太平洋戦争当時の状況を挟みつつ(例えば、「まるでガダルカナルではないか」とのつぶやきを入れる)、また、対談には野中『失敗の本質』さんや半藤『日本の一番長い日』さんが選ばれていて、論を補強するような人材だが、福島第二の責任者増田所長と折木統合幕僚長(いずれも当時)のインタビューが収穫。

  • sasha さん

    先の大戦と福島第一原子力発電所事故の病根は同じではないのかを論じている。政治家・官僚の責任回避、当事者たちの能力不足、そして現場に玉砕を強いる。確かに同じような構造が継続しているのだろうと思う。当時の民主党政権の事故対応は確かにグダグダだった。だが、時の政権だけが責められるべきなのだろうか。原子力発電所を計画した時から「最悪のシナリオ」を描こうとしなかった歴代政権に責任がないはずはないと思うんだけどな。

  • coolflat さん

    戦前の政府や軍部と、原発事故時の政府や東電を対比させながら、危機対応、組織構造、リーダシップのあり方などを検証している。結局、日本は70年前と全く変わっていなかった。正に福島原発事故は「第二の敗戦」であった。ところで第一の敗戦と第二の敗戦を導いた本質とは「非決定」である。非決定とは無責任な霞ヶ関と軍部の人事システムのことである。個人の責任を問われるリスクを回避するために人事を頻繁に変える。1、2年で交代となれば、ポストにいる間は決定を先送りする。非決定という責任回避システムが過ちを繰り返させるのである。

  • masabi さん

    危機のリーダーシップとは、責任・権限・指揮系統を明確にすること、情報を密にやり取りすること、大きな政治を実現することである。指揮官として、国民に訴えかける言葉をかける、居場所、出番、役割を常にはっきりさせておく。危機管理に対してはアメリカとは雲泥の差があり、まるまる模倣できるわけではないが模範とすることが求められる。要は、危機に対する予防、準備、起きてしまったときの対応であり、特に最後は最悪のシナリオを想定しなければならない。

  • しんこい さん

    これを読んで政治家や官僚の資質の弱さを嘆くのは簡単ですが、振り返って同じような環境で育ったのに、周りの惑わされず決断できる人がそんなたくさんいる訳もなし。会社やビジネスでも似たような感じですね。戦争はいやですが、「文化」としてとらえ直視しない国家は滅亡する、というのは痛い指摘です。

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