日本の偽書 文春新書

藤原明

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784166603794
ISBN 10 : 4166603795
フォーマット
出版社
発行年月
2004年05月
日本
追加情報
:
18cm,198p

内容詳細

世間を騒がせた「太古文献」と呼ばれる偽書を取り上げ、ただあげつらうのではなく、どのようなメカニズムで人々の興奮を掻き立てて来たのかを検証。人はなぜ偽書に魅せられるのか、その謎を詳細に探る。

【著者紹介】
藤原明 : 1958年、東京都生まれ。医学・自然科学系の出版社の編集者として10年間勤務の後、独立。ノンフィクションライター。評価の定まらない史料や怪しげな伝承・文献などが一人歩きする経緯について、独自の研究を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • へくとぱすかる さん

    記紀以前の超古代史として取り上げられることが多い偽書。本書は後半、中世の注釈が現代のようなものではなく「つくる」ものであった点に注目する。伝承に対して新しい言説を生むことが当然と考えられていたのであれば、異伝を発生させることになる。そのような中世的思考が近代まで持ち越されたとすれば、なぜ荒唐無稽な偽書が現れたのか、その一端が理解できるように思える。

  • おMP夫人 さん

    何かとオカルティックな方向で興味を持たれがちな偽書。しかしこの本にはそのような味付けはなく、冷静かつ客観的に偽書がどのように作られていったかの考察がなされています。偽書の『内容』ではなく、『存在』に興味を持たれたら、最初に読んでおくのにちょうどよい本かと思えます。

  • 杞人 さん

    偽書の興味本位な抄出でもなく、また偽書の真贋の告発でもなく、偽書の存立の背景に焦点を当てた新書。「言説のキャッチボール」という言葉に示唆的だが、人間は、複数の情報源(本、ヒト、モノ等)から同一の情報を得ると往々にこれを真実と錯覚しがちである。実際の所、もともと同じネタ元から流出した情報のなれの果て同士なのだから、コピー同士が似ているのは当然なのだ。こうしてひたすら偽書は偽書であることすら意識されずに伝播していく。厄介なことに、参加者たちは無自覚なままその片棒を担がされ続けているのだ。

  • hyena_no_papa さん

    「3 東北幻想が生んだ偽書――『東日流外三郡誌』と『秀真伝』」を読むために購入。『東日流外三郡誌』については約20ページほどの分量で、真贋論争のエッセンスに触れているのみ。もちろん「以上の諸点からいって、高名な学者が実見した原本というのは、錯覚にすぎないとみて大過なく、所蔵者の筆跡と酷似した現行本以外の『東日流外三郡誌』が存在した余地は皆無と断定して差し支えないと考えられる」と明言。NHK初めマスコミや岡本太郎までが持ち上げた『東日流外三郡誌』は昭和・平成の一大偽書事件であることが既に確定している。

  • ちばっち さん

    本書に限らず紙面の都合上全てを書く訳にはいかないので詳しくは誰々の◯◯説に譲ると書かれる事が多いですがそれらを読んでないのでへぇ〜と思うしかない事が多く残念です。そして魔法の言葉「言説のキャッチボール」。それを出されちゃうと…と思わなくもないです。しかし偽書が発生するメカニズムについては興味深かったです。自分の知識不足や真偽の水掛け論やそれでも人を惹き付ける偽書やそのメカニズムなど面白さ・モヤモヤ・イライラがごっちゃになって感想を書くのが難しいです。

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人物・団体紹介

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藤原明

東京薬科大学大学院修了。東芝化学工業株式会社(現デンカ株式会社)入社。工場長、専務取締役、デンカ・ライフイノベーション研究所長など歴任。新潟日報文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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