宙色のハレルヤ

窪美澄

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163920269
ISBN 10 : 4163920269
フォーマット
出版社
発行年月
2025年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
窪美澄 ,  
追加情報
:
確実に帯が付いた状態での出荷、また初版など版のご指定はお約束しておりません。

内容詳細

今、僕は中野さんの足と暮らしているんだ――。

人を想う気持ちを前に”正しさ”なんて気にしちゃいられない。
一筋縄ではいかない恋愛小説集。


◆◇あらすじ◆◇

 夫を亡くし、10年間の結婚生活に終止符が打たれた恵美は、夫の残した別荘に暮らしている。心は悲しくもせつなくもないけれど、思い出すと目から自動的に涙が零れる。 
 自分が、女を好きなわけがない。そう納得させたくてした結婚だった。
 ある日、隣に画家の女性が越してきた。絹香と名乗る彼女と行き来するうち、恵美は自分の胸の奥の痛みに気づく。絹香もまた、怒ったように言う。
「恵美さん、旦那さんという人がいた人だったんだ」(「海鳴り遠くに」)


 自分は「普通」ではない。だから木に化ける蛾のように擬態を続け、「普通」の人間なのだ、と思い込もうとした。
 そうして70手前になった学校清掃員の老人はある夏、昔想いを寄せた友人によく似た少年に出会う。「男女(おとこおんな)」と呼ばれいじめられていた彼と関わるうち、自宅に招き食事をともにするようになる。だが、2人のひと夏の終わりはすぐそこまで来ていた――。(「赤くて冷たいゼリーのように」)           
                                    ――他4編



 読み終えた後、「いろいろあるけど、こんな人生も悪くないな」と顔を上げられる、至極の短編集。

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro さん

    窪 美澄は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 本書は、多彩な色の恋愛短編集でした。 オススメは、「海鳴り遠くに」&「天鵞絨のパライゾ」です。 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163920269

  • さてさて さん

    『その頃の僕は、恋に疲れていた。恋はもういいや、と思っていたし、あんなに大変なこと、もう一度できるか?と誰かに聞かれれば、できません!と大声で答えていただろう』そんな思いの先に、新たな恋をする主人公の短編など六つの恋模様が描かれたこの作品。そこには様々な年齢、境遇の主人公が過去に、現在に恋に囚われていく姿が描かれていました。印象深い表現の頻出にうっとりするこの作品。短編とは思えない圧倒的な読み味に窪さんの上手さを感じるこの作品。『人を好きになること』という言葉の重みを感じさせてくれる素晴らしい作品でした。

  • hiace9000 さん

    「恋愛」って、そうそういうものだ。100人いれば(あえて"組"という括りもしないが)100通りの恋や愛があるゆえの、空色ではない”宙”色…。「恋愛とは」を一言で定義することは、齢とともにできなくなる、否むしろしたくなくなる。それでも人を好きになり、そんな自分を否定しながらもどこか愛おしく思うのも人の業。響く讃美歌に合わせ、舞うように紡ぐ窪流六短編。どれもが一筋縄ではいかぬ多様なカタチの恋愛模様。華やかでどこか切ない街の煌めきに、人肌恋しくなる12月。じんわりと沁みるように心温める素敵な一冊から冬が始まる。

  • モルク さん

    いろいろな恋愛の形を描いた6話の短編集。男女間、同性間、甘酸っぱいもの、苦い思いが残るもの…。ストーカーからかくまった脚の綺麗な同じ年齢の女性が実は…の「パスピエ」。働かなくてもリッチな生活の出来る男とバリバリ働きたい女…の「天鵞絨のパライゾ」がお気に入りだが、どの話も癖が強い。60代の私立高校の清掃員を描いた「赤くて冷たいゼリーのように」が切ない。

  • おしゃべりメガネ さん

    なんだかんだと約2年ぶりの窪さん作品です。直木賞受賞後もコンスタントに作品を出されてますが、いつもいつも読むタイミング、キモチにならずスルーしてました。今回はボリュームも少し控えめで、6編からなる珠玉の恋愛短編集なのでサラサラと読めました。でも、そこはさすがの窪さんでただただすんなりとハッピーとは言い難く、どの作品もなんとも言い様のない切なさが滲み出ています。個人的にははとこの「桃子」さんの話が良かったです。他の作品もそれほど読後感は悪くなかったと思うので、それほど構えずに読める一冊かなと思われます。

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