天下の値段 享保のデリバティブ

門井慶喜

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163920023
ISBN 10 : 4163920021
フォーマット
出版社
発行年月
2025年08月
日本
追加情報
:
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内容詳細

天下の台所―大坂堂島には全国から米が集まり、日々、値が付けられ膨大な取引がされていた。特に盛んだったのが、先々の米価を扱う先物取引。商人たちは紙と筆と頭脳を用い、利鞘の多寡で泣いたり笑ったり。一方の江戸では、将軍吉宗、幕閣たちが忸怩たる思いを抱いていた。米価の変動はすなわち武士の年貢収入の変動であり、あろうことか、それらを商人たちが意のままに決めている。そんな不実の商いは許すまじ、と堂島を支配すべく動き出すのだが…。市場の自治を守らんとする大坂商人たちと、武士の誇り(とお金)を懸けた江戸幕府との究極の頭脳戦!

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 旅するランナー さん

    時は江戸享保の時代。米市場先物取引をめぐる、大坂堂島の商人と江戸千代田の武士との攻防。徳川吉宗·大岡越前による仕掛けに対抗する大坂商人の姿が痛快です。令和の米騒動も庶民の力で乗り切りましょう。

  • starbro さん

    門井 慶喜は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。米高騰の今だからこそ、享保米先物経済歴史小説でした。 江戸時代260年費やしても、江戸と大阪の経済を統合することは出来なかった史実があります。 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163920023

  • パトラッシュ さん

    江戸時代は各藩が米を大坂で換金し、現金収入を得ることで経済を回していた。堂島の米相場では米を証券化した「米切手」取引が行われ、世界初の先物取引と称されるほど繁栄した。八代将軍吉宗は堂島の相場を統制すれば全国の米価を操縦できると考えたが、商人たちは自由放任こそ経済を発展させると信じた。いわば武士と商人の理想がぶつかる経済抗争下で、経済に暗い武家政権にあって僅かながら現実を知る吉宗は、銭の力を押しとどめられないと悟り先物取引を公認するに至る。そのプロセスを小説化した本書は、日本資本主義誕生の瞬間を捉えている。

  • ケンイチミズバ さん

    貨幣価値≧米価では大名たちの年収は目減りする。この現象は大阪商人による価格操作だとする向きが強い江戸。徳川の世、もはや商人のエネルギーが侍を上回るのは事実。大阪商人けしからぬ。の根っこには、額に汗し稼いだものでない売買価格差、利ざやを卑しいものと見る武家の風潮、単なる大阪嫌いの江戸商人の気位だな。借金で商人に頭の上がらない武家、金融という新しい経済を受け入れ難い頭の固さも。蓋太の口から出た人間の素直な欲が天下を動かす。人のすることなので良いことも悪いこともある。しかし、それが天下というもの。少し感動した。

  • まちゃ さん

    堂島米市場の米先物取引を題材にした大阪商人と江戸幕府の経済バトル小説。面白かった。江戸時代から米の先物取引(差金決済)を始めていた大阪商人のバイタリティは凄まじい。相場で決まった米価が日本中の人々の暮らしに影響したからこその「天下の値段」

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