インビジブル

坂上泉

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163912455
ISBN 10 : 4163912452
フォーマット
出版社
発行年月
2020年08月
日本
追加情報
:
352p;20

内容詳細

昭和29年、大阪城付近で政治家秘書が頭を麻袋で覆われた刺殺体となって見つかる。大阪市警視庁が騒然とするなか、若手の新城は初めての殺人事件捜査に意気込むが、上層部の思惑により国警から派遣された警察官僚の守屋と組みはめに。帝大卒のエリートなのに聞き込みもできない守屋に、中卒叩き上げの新城は厄介者を押し付けられたと苛立ちを募らせるが―。はぐれ者バディVS猟奇殺人犯、戦後大阪の「闇」を圧倒的リアリティで描き切る傑作長篇。

【著者紹介】
坂上泉 : 1990年、兵庫県生まれ。東京大学文学部日本史学研究室で近代史を専攻。2019年、「明治大阪へぼ侍 西南戦役遊撃壮兵実記」で第二十六回松本清張賞を受賞。同作を改題したデビュー作『へぼ侍』で第九回日本歴史時代作家協会賞新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • starbro さん

    第164回直木賞候補作ということで読みました。(既読4/6)坂上 泉、初読です。戦後の数年間だけ実在した「大阪市警視庁」を舞台にした警察小説、エンタメとしては十分面白いですが、直木賞受賞までの勢いは感じられませんでした。 次回作にも期待です。 https://books.bunshun.jp/articles/-/6030?ud_book

  • しんたろー さん

    坂上泉さん初読み。昭和29年の大阪を舞台に浪速っ子の新米刑事・新城が、東京から来た帝大出キャリア警部補・守屋と連続殺人事件に臨む…所謂「バディもの」だが二人のバックグラウンドが随所に盛り込んであるので、素直に感情移入できる。戦後の混乱から復興で揺れる大阪のエネルギッシュな世相が、行間からキツイ匂いが漂うようで面白い。過渡期の警察が混乱している様や戦中の満州での描写も丁寧に描かれていて目に浮かぶよう。ミステリとしての驚愕度は高くないが、程よい重厚さがある良質なエンタメに仕上げていて次作も楽しみな才能に脱帽。

  • パトラッシュ さん

    国家地方警察のエリートと大阪市警視庁の地回り刑事がコンビを組み、警視庁があった混乱期の大阪を駆け回る設定が面白い。刑事も悪役も関係者も過去を抱えて必死に生きようとする熱量と迫力がある。説明的な面も残るが、エンタメとしては高い水準の達成をみせている。ただ著者の生まれる前が舞台なので資料を調べて書いたなという部分があり、満州絡みの復讐が動機なのは松本清張作品との類似点を感じた。また作中に登場する新聞記者の黒井と柴田は、明らかに黒田清と司馬遼太郎がモデル。この2人が誰だかわかるかと、作者が謎かけしているようだ。

  • いつでも母さん さん

    いや〜面白かったです!終戦後の大阪が舞台。大阪市警視庁・新城が組むのは国警から派遣された警察官僚・守屋。そこにあるのは時代の『闇』だが会話はさすが関西、テンポよくドンドン引き込まれていく。逃げられてしまうのかとやきもきする私の気持ちに大阪市警視庁の意地を見た。新城のその後も見てみたい。守屋が絡むと尚嬉しい。

  • みっちゃん さん

    昭和29年、大阪。遺体の頭部が麻袋で覆われるという連続猟奇殺人事件。実は事件の犯人、動機、構図は早いうちから察しがつくようになっている。凄いな、と思ったのは敗戦後の混乱の中で何としても生き抜こうとする、逞しくしたたかな庶民の息遣いが身近に感じられるような文章。そしてひいては平和で穏やかな人々の暮らしを滅茶苦茶にしてしまう戦争の理不尽さも心に刻まれる。特に心に屈託を抱え、斜に構えた態度ばかりだが、警察官としての正義を全うしようとする新米刑事の新城がとても魅力的。彼にはまた会ってみたい気がする。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

坂上泉

1990年兵庫県生まれ。東京大学文学部日本史学研究室で近代史を専攻。2019年「明治大阪へぼ侍 西南戦役遊撃壮兵実記」で第26回松本清張賞を受賞。20年同作を改題したデビュー作『へぼ侍』で第9回日本歴史時代作家協会賞新人賞を受賞。同年『インビジブル』で第164回直木賞候補となり、21年第23回大藪春

プロフィール詳細へ

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品