9つの脳の不思議な物語

ヘレン・トムスン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163909646
ISBN 10 : 4163909648
フォーマット
出版社
発行年月
2019年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
320p;20

内容詳細

かつて大学で脳を研究し、科学ジャーナリストとなった著者。彼女の趣味は「人とは違う脳」を持った人々について書かれた医学論文を収集し、読み漁ること。だが、論文を読むだけでは、患者の人となりは全く見えてこない。ある日、十年間集め続けた論文の山の前で彼女は思った。「世界中で普通の人々に奇妙な事が起こっている。彼らはどんな生活をしているのだろう?」―それが、「奇妙な脳」の持ち主たちを巡る旅の始まりだった。

目次 : 序章 「奇妙な脳」を探す旅へ出よう/ 第1章 完璧な記憶を操る―過去を一日も忘れない“完全記憶者”ボブ/ 第2章 脳内地図の喪失―自宅で道に迷う“究極の方向音痴”シャロン/ 第3章 オーラが見える男―鮮やかな色彩を知る“色盲の共感覚者”ルーベン/ 第4章 何が性格を決めるのか?―一夜で人格が入れ替わった“元詐欺師の聖人”トミー/ 第5章 脳内iPodが止まらない―“幻聴を聞く絶対音感保持者”シルビア/ 第6章 狼化妄想症という病―発作と戦う“トラに変身する男”マター/ 第7章 この記憶も身体も私じゃない―孤独を生きる“離人症のママ”ルイーズ/ 第8章 ある日、自分がゾンビになったら―“三年間の「死」から生還した中年”グラハム/ 第9章 人の痛みを肌で感じる―“他者の触覚とシンクロする医師”ジョエル/ 終章 ジャンピング・フレンチマンを求めて

【著者紹介】
ヘレン・トムスン : ジャーナリスト。ブリストル大学で神経学の学位を取得後、インペリアル・カレッジ・ロンドンでサイエンスコミュニケーションを学ぶ。卒業後は「ニュー・サイエンティスト」誌で8年間編集者を務め、その後フリーに。現在はBBCや「ガーディアン」紙、「ワシントン・ポスト」紙等に出演・寄稿している

仁木めぐみ : 翻訳家。東京都出身(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • rosetta さん

    オリヴァー・サックスの『妻を帽子と間違えた男』(1985)から34年これは21世紀版『妻を帽子』である。タイトル通り脳機能、認知について特殊な症状を見せる9人の人物と実際に会ってインタビューし世界中の研究者に連絡を取り古い文献を調べた。人生の全ての一日を覚えている、自宅のキッチンからトイレに行こうとして迷子になる、目の前の人の感覚を自分も味わう、色盲だが人の周りにカラフルなオーラを見る。医療機器やスキャニングが進歩しDNAの地図が描ける時代になっても脳の器質には問題がなければ原因は解明されていない。

  • サアベドラ さん

    先天的・後天的な脳の異常により、他の人とちょっと異なる日常を生きている人々を紹介するポピュラーサイエンス。著者はイギリスの科学ライター。登場するのは、日付単位で過去の出来事を記憶している男性、色の共感覚持ちで他人のオーラが見える色盲の男性、患者の痛みや触覚を自分のものとして感じてしまう医師など。自らの特殊な脳とうまく折り合いをつけて生きている人もいれば、通常の生活を送ることが困難になってしまっている人もいる。どの事例も想像をはるかに超えたものばかりでとても興味深かったが、ただちょっと軽いかな。

  • ケニオミ さん

    書評を読んで、亡きオリヴァー.サックスの衣鉢を継ぐ人ではないかと期待して読み始めましたが、ほぼ読了時に挫折してしまいました。サックス氏の次の言葉「誰かを本当に理解し、彼らの内面のヒントになることを知るためには、その対象を分析したいと思う欲求を抑え、その人と率直で穏やかな関係を築き、彼らがいかに生き、考え、自らの人生と立ち向かっているかを知るべきだ。何か極めて神秘的な働きを知ることができるのはそういうときだ。」について、著者はその努力はしているが、極めていないようです。それは主に人柄と才能が原因でしょうね。

  • くさてる さん

    「脳」のエラーで様々な能力を得た人々に関する9つの物語。著者はサイエンスライターということで、興味本位な語りにはなっていない。ひとつひとつの症例も興味深くて、人間ってほんとうに脳の生き物だなと思ってしまう。ただ、うまく言えませんが、著者が目指すオリヴァー・サックスの著書に感じられるような、人間存在への無邪気な感嘆のようなもの、明るさのようなポジティブな要素がもう少し見つかったらなと思いました。

  • ときわ さん

    オリバー・サックスの時代と違うのは、今は脳の外側からだけではなく内部をかなり調べることが出来るようになったことだ。同じ状況にあるとき、多くの人は脳のここが活動しているのに、この人の脳は違うところが活動していたり、ほとんど活動していなかったりすることが、客観的に分かるってすごい進歩だと思う。だからどうしたらいいのか分からなくても、「気のせい」ではないことが他の人に分かってもらえるだけで、救われる人もいるのではないか?こんなに違う見え方や感じ方は、ほんのちょっとの脳の違いだということに驚く。

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ヘレン・トムスン

フリーランスライター。『ニュー・サイエンティスト』のコンサルタント。『ガーディアン』『ニューヨーク・タイムズ』『ネイチャー』「BBC」などにも寄稿、ジャーナリストとしてさまざまな賞を受賞している。著書『9つの脳の不思議な物語』(文藝春秋)で、2018年に『タイムズ』のブック・オブ・ザ・イヤーを受賞。

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