黒鉄の志士たち

植松三十里

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163824604
ISBN 10 : 416382460X
フォーマット
出版社
発行年月
2013年09月
日本
追加情報
:
314p;20

内容詳細

幕末、たった一冊の蘭書を頼りに、製鉄に挑んだ佐賀藩主鍋島直正と男たちの苦闘の物語。

【著者紹介】
植松三十里 : 静岡市出身。東京女子大学史学科卒。出版社勤務。七年間の在米生活を経て、作家活動に入る。平成14年「まれびと奇談」で第九回九州さが大衆文学賞佳作、平成15年「桑港(サンフランシスコ)にて」で第二十七回歴史文学賞受賞。平成21年「群青 日本海軍の礎を築いた男」で第二十八回新田次郎文学賞を受賞。同年「彫残二人」で第十五回中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Willie the Wildcat さん

    激変の世、求められる変革。前提も前例もない環境の中での試行錯誤。繰り返される失敗、限られた資源と時間のプレッシャーの中、育まれていくチーム力。気づきと英知の結集!この過程が熱く、心に響く。維新・・・、直正と本島の涙。主従関係を超えた同志。作之進も本望だと信じたい。本島の揺れる心情描写も印象的。部下、リーダー、一家の大黒柱、そして父・・・、様々な責任を伴う中で問われる判断・決断。上司や同僚、そして家族の存在が心の支え。

  • どんぐり さん

    「日本の重工業の嚆矢は、佐賀にあった」。明治に入って、銃砲製造は小石川、造船は横須賀。しかし、それ以前、青銅製砲から鉄製製砲の試作に取り組んでいた藩があった。十代藩主の鍋島直正の佐賀藩だ。主君に仕える銃砲家の本島藤太夫と黒鉄師の志士たち。鉄を精錬する反射炉づくり、反射炉を暖め鉄を溶かす、冷えて固まった砲身を鋳坪から掘り出す。鉄製大砲の製造の次は、実射だ。この任にあたるのが、養子に出した本島の次男作之進。物語は明治の初めを駆け足で描写していく。素材はいいのに、終盤は史実をなぞるだけになったのがもったいない。

  • なゆ さん

    またまたスゴイ一冊を発見!幕末佐賀藩版、命を賭けたプロジェクトX。長崎、そして日本を守るため、藩主鍋島直正の命で一冊の蘭書だけを頼りに日本初の鉄製大砲を佐賀藩の選ばれし7人で造るのだ。道なき道を手探りで進むように試行錯誤を繰り返しながらも、その技術をほんの少しずつ確実に手にしていく粘り強さに目が離せなくなる。幕末の動乱の中で佐賀の日和見≠ニあざけられても揺るがない藩主直正もまた素晴らしい。「私は胸を張って言える。日本の重工業の嚆矢(はじまり)は、佐賀にあったと。」歴史に埋もれがちな話に光を当ててくれた。

  • あっこ さん

    感動した。たった一冊の蘭書を頼りに、誰も造ったことのない大砲を造るなんて…言葉では言い表せないほどの苦労があっただろう。登場人物たちはなんて魅力的な人達だろうか。ぶつかりながら、苦悩しながら、それでも目標のために勤勉に、そして熱い魂を持って邁進する姿に胸が熱くなった。直正が作之進に自分の衣を与えるシーンが特に印象的だった。鍋島家のことは知っていたけど、直正のことがもっと知りたくなった。黒鉄の志士たちが人生を振り返った時に、満足感が心を満たしてくれれば報われるだろうと思うし、そうあって欲しい。

  • てん さん

    早くも本年ベスト候補の感動作。佐賀鍋島藩七人の侍たちと聡明な藩主の幕末熱血プロジェクトX。情報、技術、材料、工法とすべて手探りで探し集め、貴重な原材料、金、莫大な労力と時間を費やし、そして失敗を繰り返し、試行錯誤を重ねる。この時代、失敗は命で償う。まさに鉄製大砲を作る戦だ。佐賀藩は藩主と藩士の意思統一が完璧の為、突出した維新の志士が出なかったのを理解した。ペリー来航前から日本の将来を見据え技術を磨き、内戦を避け、日本の独立と近代化に最善を尽くした佐賀藩は素晴らしい。 イメージキャスト 本島藤太夫:西島秀俊

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植松三十里

静岡市出身。昭和52年、東京女子大学史学科卒業後、婦人画報社編集局入社。7年間の在米生活、建築都市デザイン事務所勤務などを経て、フリーランスのライターに。平成15年「桑港にて」で歴史文学賞受賞。平成21年「群青 日本海軍の礎を築いた男」で新田次郎文学賞受賞。同年「彫残二人」で中山義秀文学賞受賞(本デ

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