水色の娼婦

西木正明

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163823102
ISBN 10 : 4163823107
フォーマット
出版社
発行年月
2013年09月
日本
追加情報
:
396p;20

内容詳細

アルゼンチンのブエノスアイレスで育ったエヴァ・ミツ・ロドリゲスは、ある事件を機に、自らの出生の秘密を知る。父は海軍大臣、母は日本人でラ・プラタ川に身を投げていた。やがて美しいタンゴダンサーに成長した彼女はベルリンの老舗「エル・スール」で踊り国内外の要人たちと一夜を共にしながらも、謎めいた日本人男性に心を奪われてく…。

【著者紹介】
西木正明 : 1940年、秋田県仙北郡西木村生まれ。秋田高校卒。早稲田大学教育学部中退後、出版社勤務を経て、80年より作家活動に入る。デビュー作『オホーツク諜報船』で日本ノンフィクション賞新人賞受賞。88年「凍れる瞳」「端島の女」で直木賞を受賞する。『夢幻の山旅』で新田次郎文学賞、『夢顔さんによろしく』で柴田錬三郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • マムみかん(*感想は風まかせ*) さん

    アルゼンチンと日本のハーフ女性エヴァ。 タンゴダンサーであり、政財界の著名人やナチスの高官を相手にする高級娼婦でもあった彼女が語る、第二次世界大戦前後のドイツをを中心とした歴史秘話…。 ちょうど『HHhH』を読んだばかりなので、こちらはフィクション仕立てとはいえ、同じ時代のヨーロッパ情勢やエヴァの恋人である日本人スパイ吉川の行動など興味深く読めました。 ハイドリヒも、エヴァの顧客としてチラっと登場(笑)。 波瀾万丈なエヴァの人生が幸せだったのかは分かりませんが、彼女の生命力の強さに救われます☆

  • a*u*a*i*n34 さん

    久しぶりの西木さん。期待していたのですが、盛り上がりに欠けたままラスト。最後に明かされる事実にもなんだか。あと、この題名と装丁も。

  • よっちゃん さん

    スパイに女はつきものと言え、いつもながらのハニートラップ。男のために他の男から寝物語で情報を聞きだすだけの役割なのだから、日本のスパイってこれだけしか能がないのだろうかと、あきれ返ってしまう。この作品が光っているのは当時の各国の夜の社交場、風俗のディテイルだろう。アルゼンチンやフランス、ドイツ、オランダ、トルコ、エジプト、北アフリカ。ここに実在の人物を多数登場させ、知る人ぞ知るエピソードを織り込み、いかにも物語が史実であるかのように読者を引き込ませるところ、これぞ西木正明流のノンフィクション・ノベルだ。

  • 雨猫 さん

    第二次世界大戦下のドイツ。日系アルゼンチン美女のエヴァと日本のスパイ吉川の恋。実在の人物や史実も出てくるのでノンフィクションぽいところは好き。あの大戦の裏で各国の諜報機関が戦争に勝つために、または戦争を食い止めるために、こんなふうに暗躍していたのだろうか。エヴァの気持ちはよく分かるが、吉川の気持ちは描かれない。女と任務の板挟み、祖国を思う気持ちとかもっと葛藤や苦しみがあると良かったんだが。☆3.7

  • くみこ さん

    日本人ジャーナリストがベルリンで取材した老女エヴァの話。妖艶さの残るエヴァは、かつて有名な人気タンゴダンサーであり、各国の要人を相手にする娼婦でもあった。第二次世界大戦へと至る時代、彼女の周りで繰り広げられた諜報員達の活動と、日本人吉川との恋を語るエヴァ。1900年代の時代背景を垣間見た気分です。そして吉川との4年間の恋が、今なおエヴァの中で息づいているのがとても切なかった。

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西木正明

1940年、秋田県仙北郡西木村生まれ。秋田高校卒。早稲田大学教育学部中退後、出版社勤務を経て、80年より作家活動に入る。デビュー作『オホーツク諜報船』で日本ノンフィクション賞新人賞受賞。88年「凍れる瞳」「端島の女」で直木賞を受賞する。『夢幻の山旅』で新田次郎文学賞、『夢顔さんによろしく』で柴田錬三

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