血盟団事件

中島岳志

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163765501
ISBN 10 : 4163765506
フォーマット
出版社
発行年月
2013年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
398p;20

内容詳細

一九二八(昭和三)年、日本での革命を目指す宗教家・井上日召は、流浪の末に茨城県大洗にたどり着く。巧みな弁舌で農村の若者たちを魅了し、次第にカリスマ的指導者として君臨するようになる井上。共に理想のための「捨石」となる決意を固めた彼は、若者たちを「一人一殺」を掲げるテロリスト集団「血盟団」に変貌させていった―。

目次 : 第1章 若き井上日召(粗末なアパート/ 涼子 ほか)/ 第2章 煩悶青年と護国堂(大洗と那珂湊/ 若き古内栄司 ほか)/ 第3章 革命へ(中曽根康弘の証言/ 四元義隆と鹿児島 ほか)/ 第4章 一人一殺(代々木上原/ 権藤成卿と「社稷自治」 ほか)

【著者紹介】
中島岳志 : 1975年生まれ。現在北海道大学准教授。インドを中心としたアジア政治と思想、近現代日本の思想について数々の著作を発表している。『中村屋のボース』(大佛次郎論壇賞、アジア・太平洋賞大賞)他(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 姉勤 さん

    昭和7(1932)年の井上準之助前蔵相、団琢磨三井財閥総裁の暗殺事件を引き起こした通称「血盟団」と呼ばれるグループの主要メンバーの生い立ちと人脈人物相関。国内は長期のデフレ不況、農村の貧困と対照的に肥え太る財界や政界の、今様「上級国民」に義憤を募らせる青年たち。私度僧井上日召を中心に東大、京大の学生、青年将校、一般人と、万人の平等な人間らしい暮らしへの革命を、題目にする。その希いも虚しく、暗殺報道と政治をショーと化したマスコミにより踊らされた政治は、3ヶ月後の五一五事件を経て、やがて軍部に牛耳られていく。

  • ばんだねいっぺい さん

    宗教的供犠としてのテロル。

  • Tomoichi さん

    最初は頭のおかしい人の話かと読みだすが、井上日召の生涯から血盟団事件・五一五事件とつながる一連のテロがまるで運命に引きずられるように展開される事実に驚愕する。当時の右翼相関図、思想や運動の相違、貧困や格差問題(現在のそれは豊かな社会のもので主観的なもの)法華経主義とその神秘主義や政治への関与(某念仏系大学教授のように慣用句の「法華の政治好き」の一言では素人以下。なぜかが知りたい。一向一揆だって政治行為だろ)。血盟団から派生する研究って色々あると思うが、進んでいないだろうな。。。オススメの一冊です。

  • Gummo さん

    1932(昭和7)年、五・一五事件の数カ月前に連続テロ事件を起こした「血盟団」。リーダーは宗教家・井上日召。団員には農村の若者たちや帝大生らがいた。「一人一殺」を掲げるテロ集団創設の経緯と血盟団事件の顛末を丹念に辿ったノンフィクション。事件の背景には、不況による庶民の生活苦、党利党略を優先した政党政治、汚職事件の続発、財閥による富の独占と格差の拡大があった。そうした時代の閉塞感を打ち破らんとする心情は分からぬでもないが、他者をも犠牲にする自己犠牲への陶酔は愚かとしか言いようがない。 ★★★☆☆

  • 澤水月 さん

    ワーキングプア、格差社会、高学歴でも心が虚しい…正に現代を引き写したような自分探しに悩む若者らを独自の日蓮宗系論理で魅了し「一人一殺」テロへと導く…首謀者井上日召の吸引力も凄いが、意外に若者の熱気に押され持論を変える面もあり人間臭い、そこがカリスマか。2011年の中曽根康弘にインタビューする場面はびっくりした、連座した人間が細川護煕辺りまで政界フィクサーだったとは。天皇と大衆を直結せんとする極右でありつつ万民平等を願う極左でもある。大洗はよく遊びに行った場所なのであの松林で射撃練習を…と脳内巡礼しつつ。

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