カウントダウン・メルトダウン 下

船橋洋一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163761602
ISBN 10 : 4163761608
フォーマット
出版社
発行年月
2013年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
475p;20

内容詳細

3月15日四号機の爆発した朝、米軍横須賀基地の放射線量が急上昇した。
放射能汚染を恐れる空母ジョージ・ワシントンは出港準備に入る。
米政府内では、東京・横須賀基地からの撤退を主張する海軍と、
日米同盟の観点から踏みとどまることを主張する国務省が激しく対立。
「日本は東日本を失うかもしれない」
一号機から六号機すべてが暴走する連鎖的危機が現実にせまっていた。
「もうだめか」。日本政府内でも、最悪シナリオの策定が始まる。

私たちはこのような危機を通りすぎたのだ
福島、東京、ワシントン、横須賀基地、
人間の尊厳と叡知をかけた戦い、その全貌 。

【著者紹介】
船橋洋一 : 日本を代表するジャーナリスト。歴史を動かした国際的な事件や合意の舞台裏とその歴史的意味を、各国の政権中枢にまで入り込んで描き出すという手法を得意とする。通貨交渉の舞台裏を追った『通貨烈烈』(1988年吉野作造賞)、90年代の日米同盟の質的転換を浮き彫りにした『同盟漂流』(1998年新潮学芸賞)、2000年代の朝鮮半島核危機をめぐる六カ国協議を多面的に描いた『ザ・ペニンシュラ・クエスチョン』(2006年)などの著書がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 遥かなる想い さん

    東日本は壊滅するのか、下巻は危機をコントロールできない日本に危機感を 感じた米国の立場でも描く。9.11テロ以降、国家における 「危機管理と復元力」を重要視 する米国でも未経験の事故。横須賀でも放射能が検知され、 そして米海軍まで撤退か、まるでSF映画のような出来事が 現実の日本で発生したのだという 事実を改めて認識できる、そんな本である。それにしても、日本では 誰が決めているのか、支援のされ方を知っているのか。将来の有事を 考えた場合、不安の残る読後感であり、日本の組織社会の問題点を顕にしてくれている。

  • 壱萬弐仟縁 さん

    米政府内部での憶測として、 「日本の経済・技術大国の神話の虜 になっているのではないか」(18頁)。 裁判で負けても、控訴してまで 正当化するあたり。 ドイツは2022年までに廃炉なのに。。 50マイル≒80キロの退避指示(64頁)。 飯館村はすっぽりと入るので、 最初からそうしていれば被曝被害も 少しは免れたかもしれない。 横須賀でも放射能(78頁〜)というのは、東京湾 方向に抜けた放射能大気があったためだろう。 「技術の破綻を技術的に克服する技術の 安全弁そのものが機能しない」(231頁)。  

  • 金吾 さん

    ○米サイドを描くことにより、日本の危機管理の弱点がより浮き彫りにされたように感じました。〆の言葉が重く感じられました。責任をとるべき人たちは結果的にとらずにコースを進むのも帝国陸軍、海軍と一緒だなとも思いました。すごく読みごたえがありました。

  • モリータ さん

    ◆前半は米側の動きが中心。目を覆いたくなるのは、核テロへの対応の甘さ(14章、pp.110-115)と、後半のSPEEDIをめぐる問題。文科省は運用、評価、公表の責任を負わず、原子力安全委員会へ丸投げ。その運用不全の要因は、@住民避難に生かす意思の希薄さとゲームプランの不在、Aガバナンスの欠如(政・官の役割規定が曖昧、意思決定過程と指揮系統が確立せず)、Bパニック回避と言う名のリスク回避、C官僚機構に特徴的な縦割り行政と消極的権限争い、D「実物以上、現実以上の存在」として政治的、行政的に利用されたこと。

  • yokmin さん

    第1級のノンフィクション。同じようなことを何度も書く反復は一切ないし、登場人物の心中を勝手に推測して書くこともない。すべて証言に基づいている。日本は原発事故への準備が全く不十分であったようだ。トム・シーファ元大使の2008年外交電報「・・原発事故対応には手を打っているが、想定外事態にはあまり役に立たないかもしれない」「官僚組織の縦割り構造とリスク回避のメンタリティーが壁となって、脅威への準備が不十分で、脆弱性を高めている」  いずれにせよ、日本は幸運にも首の皮一枚でつながり、助かった。強運な国である。

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