看取り先生の遺言 がんで安らかな最期を迎えるために

奥野修司

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163760100
ISBN 10 : 4163760105
フォーマット
出版社
発行年月
2013年01月
日本
追加情報
:
303p;20

内容詳細

治らないがん患者のために在宅緩和ケアを立ち上げたが、自身もがんで昨年9月に逝去。最期まで説きつづけた「日本人の死の迎えかた」。2000人以上を看取った、がん専門医の「往生伝」。

目次 : 第1章 余命十カ月―胃がんが肝臓にまで転移。転移が四つある場合に、五年生存率はゼロ。がん専門医として最後の賭け。/ 第2章 抗がん剤は薬ではない―誰に効くのか投与してみないとわからない抗がん剤。効かなければ、苦しい副作用を起こす毒でしかない。/ 第3章 治らないがん患者のための医師に―医療で治せないがん患者のほうがはるかに多い。そんな患者たちを専門にした在宅ケアを始める。/ 第4章 家で死を迎えるということ―自宅で最期を看取るにはチームケアが必要。病院では癒せない痛みでも在宅ならやれる。/ 第5章 「お迎え」は死への道しるべ―病院死ではほとんど見られない「お迎え」現象。あの世へ通じる道しるべがあれば人は安心する。/ 第6章 大きな命の中の存在―東日本大震災でスタッフを失って確信した。臨終の現場では宗教性が必要とされている。/ 第7章 死への準備―二〇一二年九月二十七日に逝去した岡部医師。その最期に己の身をもって示し続けたこと。/ カール・ベッカー教授との対談「日本人の魂はどこに行くのか」

【著者紹介】
奥野修司 : 1948年大阪府生まれ。立命館大学卒業。78年から南米で日系移民調査に従事。帰国後、ジャーナリストとして活動。2006年、『ナツコ 沖縄密貿易の女王』(文藝春秋)で大宅壮一ノンフィクション賞、講談社ノンフィクション賞をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • miww さん

    在宅緩和ケアのパイオニア、岡部医師。自らもがんを発症し、その最期の時まで語り続けた末期ガン患者の心情、死生観、在宅の実情や問題点、効果などを著者がまとめたノンフィクション。不安を掻き立てるだけの過度の検査、抗ガン剤の効果やそれにより延ばした予後の質、近く訪れる死をどれだけ穏やかに迎えられるか。QOL(生活の質)を第一に考えたいと思った。がん患者の9割が住み慣れた自宅で看取られ事を望んでいる。在宅患者は「お迎え」を見ることが多くその内容も興味深い。自分や家族はどう選択するんだろう。

  • ぶんこ さん

    呼吸器専門の外科医から在宅での看取り医となられた医師。胃がんから転移した肝臓ガンを患い、自らの最期を迎えるまでのドキュメント。病院勤務から個人的に在宅看取り医となった医師の検診、検査、抗がん剤、入院、手術の是非が語られていました。私自身が数回の長期入院、父を胃がん、母は施設で寝たきりを経験した身の感想は、「在宅での看取りは無理」です。岡部医師はご家族にも恵まれ、医療従事者が多数身近におられたからこそ可能だったと思えて仕方ありません。夜間のシモの世話、褥瘡回避、痛みを間近で見つめる覚悟、全部自信なし。

  • すこにゃん さん

    余命を宣告された人は死の闇にどう向かい折り合いをつけてゆくのかというお話です。この岡部先生の調査によると家庭での看取りでは「お迎え」体験が42.3%にもみられたそうです。「あの世」から身近な人の「お迎え」体験が死を覚悟させ恐れをむしろ和らげてくれるいうのです。不幸にして治らない癌になってしまった人は信仰を大切にしてあの世とそこにおわす人を想うと楽になれるかもしれません。すごく主観的なお話でしたが、多数の患者さんを在宅で看取ってきた岡部先生自身が末期癌になり死に向き合うために宗教は大切だと説いています。

  • クリママ さん

    肺がんの専門医として確固たる地位を築いた岡部健氏は、病院での治療に限界を感じ在宅緩和ケアへ転身した。その後末期の胃がんが見つかる。62歳で亡くなる半年ほど前からのインタビュー。病状、治療、抗がん剤、自宅で死を迎えること、介護保険、日本人の宗教観等について、氏の率直な意見が書き取られている。多くの知識を持ち、多くの患者を看取り、優秀なスタッフがいたからこそ、自分の望むかたちで死を迎えられたのだろう。正面から死を見続けてきたその言葉は、現実的、実践的で大変参考になり、また、死に対する安らぎを持つことができた。

  • ichi さん

    【図書館本】宮城県名取市にある終末期在宅医療専門の岡部医院院長、岡部健先生が末期癌となり、自らの最期までが描かれているノンフィクション。実際、岡部先生の講義を受けたこともあり、岡部医師からの依頼でターミナルケアもさせていただいた事もあり、感慨深い想いでの拝読でした。「この本を自分の遺書としたい」という遺志。しかと受け止めました。これからも心を込めて良い最期を迎えられるようにしていきたいです。

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人物・団体紹介

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奥野修司

1948年7月5日生まれ。大阪府出身。立命館大学経済学部卒業。ノンフィクション作家。1998年「28年前の『酒鬼薔薇』は今」(文藝春秋1997年12月号)で、第4回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞受賞。2006年『ナツコ 沖縄密貿易の女王』(文藝春秋)で、第27回講談社ノンフィクション賞・第37回大

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