沈黙のひと

小池真理子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163758404
ISBN 10 : 4163758402
フォーマット
出版社
発行年月
2012年11月
日本
追加情報
:
373p;20

内容詳細

パーキンソン病を患い、沈黙のうちに亡くなった父。遺された文書と手紙には、絶望に直面してもなお、家族や恋人への愛、短歌への情熱と共に生きたその揺るぎない足跡が刻まれていた―。圧倒的な人間讃歌。生きるとは?死ぬとは?家族とは?著者渾身の感動作。

【著者紹介】
小池真理子 : 1952年、東京生まれ。成蹊大学文学部卒業。89年「妻の女友達」で第42回日本推理作家協会賞(短編部門)、96年『恋』で第114回直木賞、98年『欲望』で第5回島清恋愛文学賞、2006年『虹の彼方』で第19回柴田錬三郎賞、『無花果の森』で2011年文化庁芸術選奨文部科学大臣賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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某全国紙に著者の作品紹介コラムが掲載され...

投稿日:2013/04/17 (水)

某全国紙に著者の作品紹介コラムが掲載されており 興味深い内容であったため、購入しました。 内容は予想以上に重いです。 途中で挫折しそうになりましたが、なんとか読了しました。 死に至るまでの、孤独で過酷な道のり、凄絶・・・と言えばいいのか? 綺麗ごとではない、生と死、そして人生について 深く考えさせられる小説でした。

spring さん | 岩手県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ヴェネツィア さん

    「あとがき」の「本書は亡き父に捧げる」で閉じられる物語。実父をモデルに書かれた小説だが、作中の短歌は大いにわかるが、その一方で泰造が晩年にパーキンソン病を患い、身体が甚だしく不自由になった中でアダルト・ヴィデオを見たり、老女のヌード写真集を眺めるなど(もちろん、フィクションとして書かれているが)までを語る。それも「老い」の姿なのだろう。動かない身体、ままならない言語、残酷なまでに生の末路が描かれるのである。そして、そこに本書の価値が見いだせるのだが、同時に娘の側からの父への強い思慕も語られる。⇒

  • 遥かなる想い さん

    パーソンキン病を患い、沈黙のまま 亡くなった父の人生を通して、家族愛について 描いた作品である。 本作品の中に 登場する短歌などは 著者の 実父のものらしく、小池真理子の 父への鎮魂歌となる作品である。 そのせいなのか、著者にしては、ひどく落ち着いた物語なのだが… 父と母の生きてきた人生が 静かに描かれ、 著者の別の一面が見えたような、そんな作品だった。

  • ミカママ さん

    軽快な恋愛小説、またはミステリーを描く作家さん、のイメージを裏切って、これは重かった。作家生命をかけて書かれた私小説なのでは。私の心に重しをつけて沈んだ事項のみを簡潔に書き留めると、人生の終焉の迎え方、そして私自身の父・母との向き合い方、といったところか。納得いかないのが、衿子が家族には無関心、といいつつ自分や母を捨てた父への献身と愛情。その辺、もう少し心理描写が欲しかった。物語は、衿子と吉森が付き合う予感で終わるんだけど、20歳以上年下の男性との恋愛がどんな様相になるのか、それも読んでみたい気がする。

  • 美雀(みすず) さん

    一生涯に二つの家庭を持った父親…。妻と長女を捨てて、浮気相手の元に走った。二度目の家庭は幸せではなくて、可哀想でした。本当は前妻と長女の所に帰りたかったのでしょうね。亡き父が介護施設を利用していたので、その当時の事が思い出されました。

  • ぶんこ さん

    パーキンソン病が進行し、歩く事も話す事も出来なくなった父。「沈黙のひと」は父のことだった。その父は小学生低学年の娘と妻を捨て、不倫相手と別世帯を持つ。きつい言い方を敢えてしますが、不倫する人は何度でもする。仙台単身赴任中にも不倫していた?私には衿子さんや久子さんのような大らかな心はないなぁ。終末期を迎えた父との純文学と思おうとしたのですが、無理。ただ文中の短歌には心動かされました。短歌の世界に興味津々。三十一文字に籠められる情感が、簡潔だけにより心に響きます。

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