稲穂の海

熊谷達也

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163297002
ISBN 10 : 4163297006
フォーマット
出版社
発行年月
2010年10月
日本
追加情報
:
20cm,261p

内容詳細

昭和40年代、東北。捕鯨船の漁師は捕獲禁止の流れに不安を覚え、稲作農家は減反政策で前途多難な状況を迎える。高度成長とそれまでの暮らしの狭間で、不安と期待を抱きつつ生きる地方の人々を描く短篇集。

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読書メーターレビュー

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  • ゆみねこ さん

    8つの短編。宮城県を舞台にした昭和から現代までの物語。捕鯨を描いた「酔いどれ砲手」、屋台を営む夫婦の物語「屋台《徳兵衛》」、開拓農民の話「桃子」、一人暮らしの母を案ずる「団地の時代」が好きです。土地勘と地元の言葉を分かる人の方が楽しめる1冊ですね。「星空を見ていた夜」は、マイホームタウンで既読。

  • ぶんこ さん

    東京オリンピックの前後の東北の短編集でした。当時都内に住んでいた身としては驚きの連続。以前自分が青春を謳歌していた頃、お隣中国では同じ年頃の若者たちが大変な目にあっていたと知った時と同じ驚きです。生まれ住んでいたところによって、生活環境が大きく異なるというのを実感しました。どの話も純朴で、一生懸命で心が温まる感じです。特に牛の桃子が家族の一員なので、乳のでなくなった桃子を肉牛として売り、苦労をかけた妻に洗濯機を買ってあげるという予定を断念する場面は、シミジミ切ないような、心温まるいい話でした。

  • りんご さん

    高度成長期の東北のお話、かな。短編集。予想より随分と面白かった。若い衆にはあんまし響かないかもしんない、郷愁とか、家督とか、失われる産業、伝承が尊いです。私は農家の娘で、農家は継がれず、3人の子供は自由に仕事を選んで生きてるので、その辺りが揺さぶってくるんでしょうか。昔話の伝承のお話も良かった!「語り手と聞き手が共同作業で紡ぎ出す文芸」だったとは。地方の言葉がまたも良い。自動車が我が家に来るぞの話もたまらなかったなあ。モータースには黒山の人だかり。来賓の祝辞、チンドン屋、僕は蝶タイ、父はモーニング。

  • あかくま さん

    「邂逅の森」に続いて、熊谷作品2冊目を読む。こちらは短編集。舞台は東北の海、山、田、森、街、団地など。どの話を読んでも、東北の人が書いた物語だなあ、と感じる。問題意識、方言、土地勘・・、取材だけで訪れた地、というのではおそらくない「住んでいる人の書いた物語」としてしっかり地に足の着いた感じがして、好感度が高い。ただ、私自身は東北出身なので、この方言には全く違和感がないが、これ、他の地方の読者にはどうなんだろう、と少し心配になる^^;方言でしか表せないニュアンスというのが、かえってマイナスにならないか・・?

  • B-Beat さん

    ◎昭和40年代前半における仙台を中心とした東北地方を舞台にそこで「地に根を張るように」生きる人々のエピソード集。計8編。作者が年代的にも近いこともあるのか直木・山本ダブル受賞の「邂逅の森」以来、自分としては世間がどうであれ「自分としてはこの作家さんの作品は気に入っているんだ」との思いの延長線上にこの作品もやはりあったかなと一人納得する読後感。表題作もよかったが「梅太郎」と「屋台『徳兵衛』」が自分には特に心に染みた感じ。

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人物・団体紹介

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熊谷達也

1958年仙台市生まれ。東京電機大学理工学部卒業。’97年「ウエンカムイの爪」で第10回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2000年に『漂泊の牙』で第19回新田次郎文学賞、’04年に『邂逅の森』で第17回山本周五郎賞、第131回直木賞を受賞。青春小説から歴史小説まで、幅広い作品に挑戦し続けている(本

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