トラや

南木佳士

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163265100
ISBN 10 : 4163265104
フォーマット
出版社
発行年月
2007年11月
日本
追加情報
:
18cm,196p

内容詳細

うつ病に苦しみ、老父の介護に疲れた「私」のもとへ現れた野良の仔猫。トラや、おまえがいたから、「私」と家族は生き延びられた…。ささやかだけれど、かけがえのない家族の年月を描ききった、傑作小説。

【著者紹介】
南木佳士 : 1951年、群馬県に生れる。秋田大学医学部卒業。現在、長野県佐久市に住む。1981年、内科医として難民医療日本チームに加わり、タイ・カンボジア国境に赴き、同地で「破水」の第53回文學界新人賞受賞を知る。1989年、「ダイヤモンドダスト」で第100回芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • chimako さん

    小さい頃から何匹もの猫たちとともに過ごしてきた。なかなか天寿を全うさせることが出来ずかわいそうだった。喧嘩して帰って弱ってしまったり、生まれつき体が弱かったり、仔猫のうちに雄猫に首を振られてしまったりして大人になる前に死んでしまった猫を前に 弟と二人何度も泣いては埋葬する。授業中に思い出して泣いたことも。猫が足元に寝る重みや頬につく鼻の冷たさ。猫を飼ったことがある人の日常がとても懐かしく蘇った1冊。生きることの厳しさや虚しさをニャァというひとなきで癒してくれる。その猫の死。トラは賢そうだ。良い写真である。

  • みかん🍊 さん

    医師で作家の主人公が鬱を患い死の淵に立った時生へ引き戻したのは家に住み着いた猫の温もりだった、鬱と戦いながら医師を続けた主人公と猫との15年、レビューでは温もりのあるとあったが、老いと死をみつめているだけに寂寥感が漂う作品でした、猫は人間の事を考えてなくても自由で力強い生命力持ち温かくて柔らかい猫がそばにいるだけで救われる、寿命が短い猫と暮らすという事はいつかは看取らなくてはならないと分かっていても、いつも帰れば迎えてくれる猫が居なくなるというのは辛く哀しい、いづれ来る別れに自分は耐えられるだろうか。

  • 名古屋ケムンパス さん

    じんわりと温もりを感じる著作です。作品の醸し出す雰囲気は実直で、とても素直なんです。主人公である著者はうつ病に苦しむなかで置き去りになった子猫のトラを子供たちにせがまれて飼うことになりました。トラと過ごした15年の年月は自らの闘病や実父の介護を経験する困難な時期でした。そしてトラは家族の一員として妻、息子たちとの絆を繋ぐをよすがでした。掛け替えない家族の大切さや愛おしさ追体験する佳作です。

  • クリママ さん

    内田百閨uノラや」を思い出す。医者と作家の二足のわらじをはき始めたころ、野良猫が二匹の仔猫を連れてやってきた。家に残ったトラ。筆者が心を病み、死の淵に手をかけた時、足元に小さなぬくもりに引き戻された。今まで読んできた南木作品がどのような時期に書かれたものか想像することができる。世話をしているようでいて、実はその子に救われている。大きく開いた不在の穴に、我が身の思い出を重ね涙した。

  • ちょん さん

    自分の手の中である猫の一生が終わってしまったようでとても切ない。自分の寿命は受け入れるけど…うちの猫はじめ全猫に寿命があって欲しくない、とか訳の分からないことを祈ってしまう。

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人物・団体紹介

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南木佳士

1951年、群馬県に生まれる。現在、長野県佐久市に住む。1981年、内科医として難民救援医療団に加わり、タイ・カンボジア国境に赴き、同地で「破水」の第五十三回文學界新人賞受賞を知る。1989年「ダイヤモンドダスト」で第百回芥川賞受賞。2008年『草すべり その他の短篇』で第三十六回泉鏡花文学賞、翌年

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