鍋の中

村田喜代子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163099606
ISBN 10 : 4163099603
フォーマット
出版社
発行年月
1987年08月
日本
追加情報
:
235p;19X14

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読書メーターレビュー

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  • tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。 さん

    『熱愛』とても奇妙な体験をした。気付くと私は作中に居た。私は主人公の“ぼく”と化していた。私はもう私ではなかった。オートバイに跨り海沿いの国道を走る“ぼく”だった。気持ちのいい遠心力に乗ってS字カーブをすれすれでクリアした。直線ではスピードに酔いしれた。いつまでも続くと思われたツーリングも、いつのまにか空が急に近くなった事に気付いてコースの終わりがきたことを知った。 そして気付けば、自宅の炬燵に戻っていた。 傍らには大いびきで寝そべる愛犬が居た。 ☆5.0

  • おか さん

    表題作の「鍋の中」は昭和62年 第97回芥川賞受賞作。この位の時期の芥川賞 読みやすい(笑)表題作は 祖母の家に集まった孫4人(大学生男1人、高校生女子2 男子1人)の一夏の生活。子供達より 私の目線はどうしても 祖母に向かう。大鍋の中で ぐつぐつ音を立てて 祖母の記憶が崩れていく、、、流石 芥川賞はこうでなくっちゃ( ◠‿◠ )「ゆうじょこう」も良かったけど この短編集も 其々良かった。「水中の声」は悲しすぎたが 「熱愛」はほっほーって言う題名の付け方だし 「盟友」も然り( ◠‿◠ )

  • なゆ さん

    初期の4つの作品。村田さんの芥川賞受賞作を読んでみる。このころから、村田さん独特の浮遊感みたいのはチラチラしてたのだなとわかった。『鍋の中』の、夏休みをおばあちゃんの家で過ごす孫たちの話も、記憶が混乱しどこかザワザワする話だし、『水中の声』も危うさ満載で。なぜこのタイトルなのかと気になってしまう『熱愛』も、まさか…と思わされ続けるし。トイレ掃除にのめりこんでいく『盟友』だけが、落ち着いて楽しく読めた。ホラーじゃないのに、ヒヤッとかゾワッとか感じる、そんな雰囲気の作品だった。

  • Mina さん

    ー第97回芥川賞ー 80歳の祖母宅でひと夏を過ごす4人の孫達。祖母が語る過去の記憶はささやかな楽しみだったが、やがて悲しいえんどう豆のロマンに…。それは壊れたオルガンで奏でる『のばら』のように穴あきで、鉄鍋で煮える日替わりの料理のように違っていた。そして、その記憶は大きな鍋の池でいつまでもふつふつと躍り続ける…。鍋で煮える野菜や祖母の伸びた皮膚等 豊かな描写がとても味わい深い。「ぎゃあていぎゃあてい・・・蟻は刻々と薔薇の茎をのぼる。しぐざぐ、じぐざぐ…おばあさんがお経を唱えなくとも、蛙と蟻が唱えている」

  • yn1951jp さん

    村田のふわふわと生と死の間を浮遊する感覚が心地よい作品集。フタの見つからない鍋の味噌汁の中にちいさくチラチラと動くお婆さんの思い出。おばあさんの鍋は怖い。ほんの二世代前のおばあさんの「生」の得体のしれなさ、この世とあの世の境にいるようなおばあさんとの夏休みが、「わたし」の存在をあいまいなものにしてゆく『鍋の中』。バイクで海と空の間を疾走し親友を喪失する『熱愛』。池で溺れた娘が水の中から歌う『水中の声』。そして、

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人物・団体紹介

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村田喜代子

1945年、福岡県北九州市八幡生れ。作家。1985年、自身のタイプ印刷による個人誌『発表』を創刊。1987年『鍋の中』で芥川賞、1990年『白い山』で女流文学賞、1992年『真夜中の自転車』で平林たい子賞、1998年『望潮』で川端康成賞、2014年『ゆうじょこう』で読売文学賞、2019年『飛族』で谷

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