U-571 デラックス版

ナチス・ドイツの暗号解読機を奪取すべく乗り込んだUボート。ところが乗ってきた潜水艦が撃沈されてしまったため、敵船Uボートで母国まで帰ることになってしまった兵士たち。まさに映画でしか味わえないスリリングなストーリーと緊迫したドラマで、全米で公開されるや2週連続で1位となり、日本でも大ヒットを記録したのが戦争アクション超大作『U−571』だ。<br>　監督デビュー作『ブレーキ・ダウン』(97)がスマッシュ・ヒットとなり、2作目でいきなり製作費120億円の超大作を任されることになったジョナサン・モストウ監督。彼は1992年から構想を温めていた潜水艦の企画を、プロデューサーであるディノ・デ・ラウレンティスと妻のマーサに話したところ、あまりに魅力ある物語だったため、すぐに映画化が決定したという。モストウ監督は各地の戦争博物館や資料を調べ、1942年に独軍の暗号器「エニグマ」が9ヶ月間に渡って解読不能になっていた事実を突き止めた。そしてイギリス軍が実際に行なった「エニグマ奪還作戦」を元に脚本は書かれている。撮影にあたっては600トンもあるUボートのレプリカが作られ、マルタ島で撮影された。Uボート艦内のプロダクション・デザインには監督たっての希望で、ウォルガング・ペーターゼン監督の名作『Uボート』(81)のゴエス・ウェイドナーが起用されている。Uボートの戦闘シーンは『タイタニック』(97)の撮影が行なわれた直径122メートルの巨大タンクで撮影されている。<br>　主人公のタイラーに『評決のとき』(96)、『エドTV』(99)のマシュー・マコノヒー。髪を刈り上げ、今までとはうって変わって精かんなイメージで演じている。タイラーをサポートするチーフことクロフ軍曹に『レザボア・ドッグス』(92)を始め多くの作品で高い評価を得ている名優ハーベイ・カイテル。タイラーの親友エメット大尉に人気ロック・バンドのボン・ジョヴィのジョン・ボン・ジョヴィ。日本で行なわれたマシュー・マコノヒーの来日記者会見の際、「クラッシュ・ツアー」で来日中だったボン・ジョビが突然現われ、マシューとの友情の厚さを見せた。タイラーの上官ダルグレン大佐には『タイタニック』(97)、『バーティカル・リミット』(2000)などヒット作常連のビル・パクストン。製作総指揮は『バーバレラ』(68)から『バウンド』(96)までヒット作を制作しているディノ・デ・ラウレンティス、共同脚本は『ブレーキ・ダウン』でも組んでいるサム・モンゴメリと新人のデヴィッド・エイヤー、撮影は『ダイ・ハード2』(90)や『フェイス・オフ』(97)のオリヴァー・ウッド、音楽は『インターセプター』(92)のリチャード・マーヴィン。