虫プロアニメラマコレクション

「千夜一夜物語」（1969年）
手塚治虫と虫プロダクションが挑んだ世界初の"大人のためのアニメーション"。「千夜一夜物語」を現代的解釈で、実写とアニメを合成した斬新な"アニメラマ"と名付けられた手法で描いている。ファンタジックなストーリーにエロティックな描写を交えた、大胆かつお洒落な作風は、今見ても新鮮そのものだ。

「クレオパトラ」（1970年）
世界三大美女の一人・クレオパトラの物語を、史実をベースにしながらも、遊び心満載のバラエティ・エンターテイメントとして描いている。前作以上にエロティシズムがたっぷり盛り込まれており、「忠臣蔵」や「ゲバゲバ90分」のパロディも飛び出すなど、なんでもありの豪華な内容である。

「哀しみのベラドンナ」（1973年）
全2作とは異なり、強烈なエロティシズムと詩的な描写が入り混じったアーティスティックな作品。キャッチフレーズも"アニメラマ"から"アニメロマネスク"に変更されている。挿絵画家・深井国のイラスト・イメージを中心に、セル画のテイストを排除し、イラストを動かすような実験的スタイルを採用。悪魔に魂を売った女・ジャンヌの物語が独特の映像センスで綴られてゆく。

手塚治虫が世界に通用する大人のためのアニメとして製作した《アニメラマ3部作》。本作は全3作をひとつにまとめた豪華愛蔵版BOX。虫プロが総力を結集して描いた美とエロティシズムの世界。(CDジャーナル　データベースより)

手塚治虫

１９２８年、大阪府生まれ。大阪大学医学専門部卒業。医学博士。１９４６年「マアチャンの日記帳」でデビュー。戦後ストーリーマンガのパイオニアであり、常にその牽引者として創作活動を続けた。８９年２月９日没（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）

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