Blu-ray Disc

1980's 矢野顕子ライブ Blu-rayセット

矢野顕子

基本情報

カタログNo
:
MHXL10
組み枚数
:
3
:
日本
フォーマット
:
Blu-ray Disc
その他
:
ライブ盤

商品説明

矢野顕子が80 年代に残したライブ映像『オーエスオーエスLive』'84、『BROOCH』'86、『出前コンサート』'87 をBlu-ray化。矢野自身がゲストを迎え、各作品を鑑賞しながら当時を振り返る副音声を初収録。アルバム『峠のわが家』から「そこのアイロンに告ぐ」「Home Sweet Home」のクリップも初商品化!

disc.1 『yano akiko オーエスオーエス Live 1984』
坂本龍一、高橋幸宏、大村憲司、等が参加し、立花ハジメが初舞台美術を務めた1984年のツアーを収録。1984年作品。
副音声出演:矢野顕子、立花ハジメ(デザイナー)、今井智子(音楽ライター)
[収録曲]
愛がなくちゃね / Hi, Hi, Hi / おもちゃのチャチャチャ / みちでバッタリ / I Sing / What's got in your eyes? / ちいさい秋みつけた / GREENFIELDS / ラーメンたべたい / ひとつだけ / どんなときも どんなときも どんなときも / ASSEMBLY

 この映像は、矢野顕子の7作目『オーエスオーエス』リリースに合わせて、2 年ぶりに行なわれたツアーの公演を収録したものだ。客席の様子などから渋谷公会堂ではないかと思う。
 中央でピアノに向かう矢野顕子の向こうで、階段状に配置されたメンバーたちが並んでいるところは、ライヴの記録というより映画のワン・シーンのような光景だ。セットも照明も無彩色でシンプルだが立体感があり、見事な計算のもとに成立している。ダンサーのシルエットや当時は最先端だったC Gが、矢野顕子の音楽のストイシズムと遊び心、際立つ歌の存在感を引き立てるモダンで緊張感のあるステージ・セットと映像編集だ。
 今見てもモダンなステージの演出を手掛けたのは、立花ハジメ。プラスティックスを経てソロ活動を開始していたが、元々グラフィック・デザイナーであったこともあり、自らのステージ演出や機材のデザインなど音楽に留まらないアーティストとして活躍し始めていた時期だ。とは言え立花がステージ演出を手掛けたのは、これが初めて。矢野は「自分では映像に興味がなかったけれど、何かそういうものをやる時は、立花ハジメさんに、と」盤石の信頼を置いて依頼していた。その期待に十分応えていることは言うまでもない。今回のリイシューで組み込まれたサブ・チャンネルで、二人がこのステージや 当時のことを楽しく語り合っている。
 階段状のセットで演奏しているのは、吉川忠英(アコースティック・ギター)、坂本龍一(キーボード)、高橋幸宏(ドラムス)、故・大村憲司(エレクトリック・ギター)、浜口茂外也(パーカッション)の5人。『オーエスオーエス』のレコーディングに参加していた細野晴臣にツアーの参加も打診したが「体力的に無理」(「グラノーラ」ツアー・パンフレットより)とのことで叶わなかったため、ベースレスの編成になった。坂本龍一と高橋幸宏がいるから、細野晴臣も参加していたら前年” 散開” したYMOが揃い踏みしていたことになる。YMOの初期のツアーには矢野顕子と共に大村憲司も参加していたことを思うと、あの時代を動かした人たちによる新章がここに提示されているようだ。
 そんな豪華なメンバーとの演目は『オーエスオーエス』収録曲の他に、『愛がなくちゃね』『ただいま』『ごはんができたよ』など既発作品からの曲が並ぶ。この2 年後に出る『峠のわが家』に入る「ちいさい秋みつけた」も好演だ。彼女は柔軟で力強く、緊張感のある包容力を持って歌を音楽を伝えている。アルバム『オーエスオーエス』を矢野は” 新境地を開く前の先祖帰り”(「グラノーラ」ツアー・パンフレットより)と位置づけている。ルーツを見直し更に前進する彼女自身を実証したツアーだったと、このライヴ映像を見ていると思えてくる。記録され残されるに相応しいステージだったのである。

2012年6月 今井智子

disc.2 『矢野顕子 BROOCH(ブロウチ)』
1985年日本青年館で行われたライブを収録。坂本龍一、高橋悠治の二人のピアニストが参加しアートワークを立花ハジメが担当。1986年作品。
副音声出演:矢野顕子、今井智子(音楽ライター)
[収録曲]
Chanson Française / Beau Soir / Il Pleure Dans Mon Coeur / Le Temps a Laissié Son Manteau / はこ / Home Sweet Home / David / きょうのわたくし / わたしのにゃんこ / WATER WAYS FLOW BACKWARD AGAIN / Hi, Hi, Hi / おぼろづきよ / Pastorale

 『B R O O C H』は歴史的名盤と言っていい作品だが、そのライヴを収録した本作もまた歴史的な公演の記録と言えよう。北村道子(スタイリスト/ 衣装デザイナー)による草木染めの羽二重を使ったローブをまとって登場する矢野顕子は、ディーヴァのように自信に満ちた笑顔で歌い始める。鍵盤を弾き ながらではなく、マイクスタンドに向かって歌に集中する彼女の姿は、改めて彼女がシンガーとして傑出した存在である事を実感させる。スタンディングで歌う姿が、既に貴重だ。
 以前から好きだったと言うラヴェルやドビュッシーの近代歌曲を歌ってみたいと企画された『B R O O C H』で、矢野がピアノ演奏を依頼したのが、高橋悠治。「大好きなピアニスト。今の時代に生きる作曲家として最高峰の人」(サブ・チャンネルのコメンタリーより)と言う彼とのレコーディングは、自 分の歌とピアノを見つめ直す好機だったようだ。その経験が、このステージにも現われているのではなかろうか。緊張感と慈愛に溢れる高橋悠治のピアノは、矢野の歌からいつも以上の表情を引きだしている。なかでも、谷川俊太郎の詩に高橋が曲を付けた「はこ」を取り上げている事からも伺える。作曲した高橋悠治のピアノでこの曲を歌うのは、ひときわ至福だったのではなかろうか。また、坂本龍一と共演する「わたしのにゃんこ」などは、矢野ひとりの時とは違った斬新なアレンジや緊張感が聴きものだ。そして高橋と坂本が揃って弾くピアノの前で歌う矢野の、楽しそうなこと! お馴染みの独演さえも、ひと味違っているようだ。
 最後に舞台美術と映像を手掛けた立花ハジメが紹介されるが、このステージは積み上げられたブラウン管のモニターに、何よりインパクトがある。今なら液晶やL E D 大型スクリーンを使うところだが、ナム・ジュン・パイクが8 4 年に高橋悠治・坂本龍一らとパフォーマンスしたこともあって日本でもビ デオ・アートが広く知られるようになっていた時期だけに、こうした演出が新鮮だった。客席から見えない角度の映像を映すなどキュビズム的な構図もあったりして、立花らしいアーティスティックな見せ方が印象的だ。言うまでもなく本作の編集にも同様のこだわりとセンスが発揮されており、分割し た画面のバランスやピックアップする表情といったところに記録を超えた作品となるべく深みが織り込まれている。ちょうど3 0 歳だった矢野顕子の、野心と向上心に溢れた公演の記録という以上のものである本作は、今回の再発を機に長きにわたって伝えたいものである。
2012年6月 今井智子

disc.3 『矢野顕子 出前コンサート』
ピアノ一台で'82〜'87年にかけて計36回行われた第一期「出前コンサート」の模様を立花ハジメが編集、映像化。1987年作品。
副音声出演:矢野顕子、今井智子(音楽ライター)、
大沢睦生さん、木内奈緒美さん、澤ア京太郎さん、知久泰宏さん、柳原美香さん
(当時このコンサートにご来場され、今回の副音声録音にご参加いただいたみなさん)
[収録曲]
てはつたえる→てつだえる / LISTEN TO ME, NOW / 夏なんです / 愛がたりない / ふりむけばカエル / COLOURED WATER / 東風 / HELLO THERE / 花のように / 青い山脈 / ひとつだけ

 1 9 8 2 年から8 7 年にかけて3 6 回行なわれた第1 期 出前コンサートは、要望のあったところへ矢野顕子が出向き、ピアノ1 台でコンサートをするというものだった。その主旨についてはサブ・チャンネルで矢野自身が話しているので参考にして欲しいが、通常のコンサートでは行けない場所というよ り、そういうところに行けないお客さんも行きやすい場所ということが大事だった。この映像が収録されたのは、8 7 年5月1 6 日の長野県松本市あがたの森文化会館、その翌1 7 日の長野県伊那市上伊那郡市民会館への出前である。サブ・チャンネルでは、両会場に来ていた5 人の皆さんと当日の事や当 時の事を、貴重なエピソード満載で語り合っている。両日とも、晴れて気持ちのいい週末の午後だったそうだ。
 会場の様子がわかるものは僅かしかないので、どのシーンがどちらの会場で収録されたものか解りにくいが、チェックの衣装を着ているのが松本市、紺の衣装が伊那市のようである。途中で映し出される古い2 階建ての建物が伊那市の市民会館だろうか。今はもうない建物らしいので、この映像も貴重 なものと言えよう。けれども立花ハジメは、そうした情報よりも矢野のステージに集約して映像を撮った。時を経て見ると、その潔さが重要であることがわかる。この作品で記録すべきものは、この一瞬にしかなかった矢野顕子の音楽なのだから。
 この作品の面白さは、音は生々しいほどそのままに記録されて、独演ならではの柔軟さや即興性を惜しみなく聴かせる一方で、映像はこれでもかというぐらい加工されていることだ。おかげで前述のように収録した会場が解らないようになってしまったのだが、当時の編集技術の粋をつぎ込んでいるに 違いない。数台のカメラを使った多アングルでの画像が、細かな分割や増幅でまったくライヴとは違ったテイストになった画面は、そのひとつひとつが作品のよう。今ではあまり使われなくなった手法が、素材とは違った意味でのノスタルジーを感じさせたりもするが、それが却って矢野顕子の音楽の普 遍性を浮かび上がらせている。
 出前コンサートでのセットリストは、その会場の雰囲気やお客さんを見ながら決めたそうだ。はっぴいえんどのカヴァー「夏なんです」や、NHK「みんなのうた」で使われた「ふりむけばカエル」などの演奏に、当日のお客さんを想像したくなる。だがそこで馴れ合いの空気を生まないのも彼女である。 にこやかな魅力たっぷりの音楽の中にストイックな緊張感がある彼女のライヴの真骨頂が、当時の出前コンサートにはあったのだった。
2012年6月 今井智子

disc.4 『矢野顕子「峠のわが家」 Clips』
1986年2月21日にMIDI レコードより発売されたアルバム『峠のわが家』のプロモーション用に撮影された映像作品。商品として発表されるのは初めて。
[収録曲]
1. そこのアイロンに告ぐ
2.『矢野顕子とあそぼう』 ( トークコンテンツ)
3. Home Sweet Home
Direction : Ijima Kaoru

内容詳細

矢野顕子の80年代ライヴ映像をブルーレイ化。かつて発表した『オーエスオーエス』『BROOCH』『出前コンサート』に、矢野本人と関係者による副音声を初収録する。坂本龍一参加当時の楽曲は一見の価値あり。(CDジャーナル データベースより)

収録曲   

ディスク   1

  • 01. 愛がなくちゃね
  • 02. Hi,Hi,Hi
  • 03. おもちゃのチャチャチャ
  • 04. みちでバッタリ
  • 05. I Sing
  • 06. What's Got in Your Eyes?
  • 07. ちいさい秋みつけた
  • 08. GREENFIELDS
  • 09. ラーメンたべたい
  • 10. ひとつだけ
  • 11. どんなときも どんなときも どんなときも
  • 12. ASSEMBLY

ディスク   2

  • 01. Chanson Francaise
  • 02. Beau Soir
  • 03. Il Pleure Dans Mon Coeur
  • 04. Le Temps a Laissie Son Manteau
  • 05. はこ
  • 06. Home Sweet Home
  • 07. David
  • 08. きょうのわたくし
  • 09. わたしのにゃんこ
  • 10. Water Ways Flow Backward Again
  • 11. Hi,Hi,Hi
  • 12. おぼろづきよ
  • 13. Pastorale

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