羊のうた最終章

これまでに無い強烈な発作に襲われた一砂は、千砂の首筋に噛みつきその乾きを癒す。二人の結びつきはさらに深くなっていた。

しかし、千砂の身体は発作を抑える薬に耐えられなくなり、水無瀬は千砂に入院を勧めていた。
そして江田夫妻は、二人に自分達の養子にならないかと提案してきた。
千砂と一砂に関わる人たちは、それぞれの形で二人を護ろうとするが、
二人はそれを受け入れなかった。高城の血は自分たちが背負っていくしかないからと。

遂に発作を起こした千砂は、二人の父親、高城志砂が開業していた病院に運ばれた。
大病院では高城の病が発覚してしまうための水無瀬の配慮だった。
しかし、水無瀬は千砂にこの場所で自分と二人で暮らすのだと告げる。家には帰さないと。
千砂はそれを拒否し、家へ、一砂のもとへ帰してと懇願する。
そして一砂は八重樫と再会する。
忘れることは出来ない。傷つけられても一緒にいたいという八重樫に、
もうどうにもならない。忘れなければお互い辛いままだと一砂は告げる。

その夜。千砂は封印されていた記憶を夢でみる。
桜の舞う季節。幼い時の千砂。今二人で暮らしている高城の家。それは母親との記憶だった。
一人きりの家で一砂は、これまでの事を思い出す。
そしてその思い出に別れを告げる。みんな遠くなっていく…これでいいんだよな。

強烈な発作に見舞われた一砂は千砂の首筋に噛みつき、その渇きを癒した。2人の結びつきは深まったが、千砂の体は入院が必要な状態になっていた……。冬目景原作の人気OVA、全4巻の完結篇。(CDジャーナル　データベースより)