「古今和歌集」の創造力 NHKブックス

鈴木宏子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784140912546
ISBN 10 : 4140912545
フォーマット
出版社
発行年月
2018年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
320p;19

内容詳細

感受性の“型”はいかにしてつくられたのか。千年ほころびない日本的美意識の原点に迫る。歌のレトリックと配列の緻密な分析から、天才編集者・紀貫之の企図を大胆に読み解く画期的論考。

目次 : 序章 現代につながる「こころ」と「ことば」/ 1章 千百年前の編集者・紀貫之―歌集の“型”を創造する/ 2章 移ろう時と「こころ」―理想的な四季を創造する/ 3章 センチメンタルな知性―恋の顛末を創造する/ 4章 レトリックの想像力―見えないものにかたちを与える/ 5章 古今集の百年―和歌史を創造する/ 終章 文学史の新しい頁を開く

【著者紹介】
鈴木宏子 : 1960年宇都宮市生まれ。1979年茨城県立水戸第一高等学校卒業。1983年お茶の水女子大学文学教育学部国文学科卒業。1991年東京大学大学院人文科学研究科国語国文学専攻博士課程単位取得満期退学。博士(文学)。現在、千葉大学教育学部教授。専門分野は平安文学、和歌文学。2013年第14回紫式部学術賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Major さん

    良書である。ー僕は古人の和歌が好きである。 万葉集、山家集、新古今集、金塊集・・・。 図書館でも書店でも手に取り次第、読み続けてきた。 密かにトイレや風呂で詠じてきた。 ふと気が付いた。 忘れていた。 生まれてこの方『古今集』を手に取っていなかった。 新古今の陰に隠れて忘れ置いてしまっていた。 何でも「新」に惹かれるのは人の性(さが)というものだろうか。 早速書店で古今集に関わるものを購入してきた。 これが大当たりだった。 何しろ読みやすい。

  • かふ さん

    『古今集』が100年間に渡って和歌で培ってきた集合知的なものを一つの歌物語として千首を並べ揃えた編者の紀貫之を中心とした試みは漢文化からの脱却であり日本文化の創造性を和歌という言葉の文芸を通して編集したのは、大勢の者が係わりながらも総合芸術としてまとめ上げられた映画のようなものだと思う。その総合監督しての力量が紀貫之にあり、技術論的なことは『和歌のルール』という本に詳しいのだが、そのなかで「見立て」の章を担当している鈴木宏子の『古今集』分析も見事なものだった。

  • はるわか さん

    「こころ」と「ことば」。型。型を創造した編集者・紀貫之、見立ての達人。四季歌:移ろう時と「こころ」、理想的な四季の創造、変わる心と不変の自然。レトリックの想像力:見えないものにかたちを与える、場から「ことば」を汲み上げる。撰者。唐風謳歌。六歌仙:型を破る在原業平、こころ余りてことば足らず。小野小町と僧正遍昭。よみ人知らず:古今集の基層の歌。

  • Francis さん

    猫町俱楽部の課題本。古今和歌集は国語の授業には出たし、一部の歌は百人一首で知ってはいたが、「万葉集」に比べると何となく近寄りがたいイメージがあり、敬遠していた。課題本になったのを機会に読んでみたが、この本でようやく古今和歌集がどのようなものか分かったと思う。恋の歌も色々技法や設定が凝らされているのが面白い。下手なj-popソングも顔負けかも。と言ってもまだよくわからないところがあるので再読が必要。この本の後で本物の「古今和歌集」を読むつもり。

  • 俊介 さん

    素晴らしい本。まず、古今和歌集についてのいろはの説明から始まり、次に、当時の歌人たちの中に存在した「共通理解、共通感覚」を分析し、そしてついにはその歌を詠んだ個人の「こころ」の中にまで分け入る。入門者にとってありがたく、贅沢な一冊だった。また著者自身の文章がとても綺麗で、本書自体がまるで一つの文芸作品かのようだ。入門者以外でも楽しめるだろう。和歌というと情緒的なイメージがあったが、その背後には冷徹ともいえるほどの「理」によって支えられているこの、知性、感性の古典ともいうべき世界の核心を垣間見れた気がする。

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