基本情報
内容詳細
芸術家の生をさまざまに織りなした映画を読み解いてみよう。それを映画監督による虚構だと侮るなかれ!“映画”から“生の芸術家”へと向かう逆遠近法の構図に浮かび上がるのは、実証主義を超えていく新たな画家の真実なのだから。ジョン・メイブリー、デレク・ジャーマン、ピーター・ウェーバー、ピーター・グリーナウェイ、エド・ハリス…西洋美術史研究家が映画という模倣が示す芸術家の詩的真実を解き明かす。伝記映画に取材し、美術と映画の両者を自在に横断しつつ、芸術家という表象の可能性や多様性の深みに降り立つ新しい視座!
目次 : 序 実像と虚像のあいだで/ 1 三人の「ゴッホ」―耳切りと自殺はどう描かれたのか/ 2 解釈された「レンブラント」―民衆の画家か、ナルシシストか、肉体派か/ 3 モダニズムとその脱構築―ポロック、ウォーホル、バスキア/ 4 よみがえる女流アーティストたち―カミーユ、アルテミジア、フリーダ/ 5 ベル・エポックの画家たち―ロートレック、モディリアーニ、ゴーガン/ 6 性と暴力―カラヴァッジョ、ベーコン/ 7 政治と色事―ゴヤの場合/ 8 アール・ブリュットの画家たち/ 9 名画誕生の秘密―フェルメール、ブリューゲル、ジェリコー、レンブラント/ 10 異色のビオピック―イコン画家ルブリョフ、表現主義者ムンク、装飾家クリムト
【著者紹介】
岡田温司 : 1954年、広島県三原市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程中退、現在、京都大学人間・環境学研究科教授。専門は西洋美術史、イタリア思想、美学。精神分析理論の祖であるフロイトに見られるイタリアの影響を読む『フロイトのイタリア』(読売文学賞)などの著書が示すように、その研究は独創的で広い。イタリア現代哲学の紹介者としても知られており、ロベルト・ロンギ『芸術論叢』(監訳、ピーコ・デッラ・ミランドラ賞受賞)など訳書多数。二十世紀のイタリアの画家ジョルジョ・モランディの研究者でもあり、『モランディとその時代』で吉田秀和賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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人物・団体紹介
岡田温司
1954(昭和29)年、広島県に生まれる。京都大学大学院博士課程修了。京都大学名誉教授。現在、京都精華大学大学院特任教授。専門は西洋美術史、思想史。著書―『モランディとその時代』(人文書院、2003年、吉田秀和賞受賞)『フロイトのイタリア』(平凡社、2008年、読売文学賞)ほか多数(本データはこの書
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