松本城、起つ

六冬和生

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784152096289
ISBN 10 : 4152096284
フォーマット
出版社
発行年月
2016年07月
日本
追加情報
:
272p;19

内容詳細

信州大学経済学部に通う巾上岳雪は、家庭教師先の女子高生・矢諸千曲に連れられて初めて松本城を訪れた。受験より趣味の松本史跡の見学を優先し、いつまでも模試の結果すら見せようとしない千曲に巾上が腹を立てていたその時、松本城が大きく揺らいだ―1686年の松本藩で目覚めた巾上は、自分が鈴木伊織という藩士として、千曲が松本城に祀られている二十六夜神さまとして存在していることに愕然とする。奇しくもその年、松本藩では貞享騒動という百姓一揆が発生、多数の死者を出していた。状況に戸惑う巾上は、命懸けで年貢減免に挑もうとしている多田加助ら農民と出会い、その窮状を知るなかで、彼らを救いたいと感じ始める。巾上と千曲は、松本の人々を救うことができるのか?そして現代へ戻ってくることはできるのか―?

【著者紹介】
六冬和生 : 1970年、長野県岡谷市生まれ。信州大学経済学部卒。海外SFを長年愛読し、会社勤めのかたわら小説を執筆。『みずは無間』(ハヤカワ文庫JA)で第1回ハヤカワSFコンテスト大賞を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • jam さん

    地域のベストセラー。松本地方の方言が飛び交うが、これが重要な役割を果たす。以前、地元育ちのふたりで小笠原にホエールウォッチングの旅をした。時化の波間に出会う鯨に興奮した私たちはつい方言丸出しで声高になった。同じツアーの人たちが私たちの会話を聞いて笑っているのがわかったが、なぜか誇らしい気持ちになり鯨を追いかけた。烏城と呼ばれる松本城と、史実にある百姓一揆を再構築した瑞々しくも切ない一冊。継がれ生きる言葉には故郷の温もりがある。望郷の念にかられ上野駅に「訛り」を探しに行った啄木の詩が思い出された。

  • 更紗姫 さん

    避暑に行った信州なのに、その日 松本駅の電光掲示板は37℃と表示していた。だが烏城の佇まいには暑苦しさではなく、むしろ清涼感があった。黒と白のコントラストが「シンプル」「スマート」を体現している。あまりの暑さに本丸に入るのは断念したが、勿体なかったかな?「お城の倒壊」って物凄く派手。タイムループを繰り返しながら、松本城瓦解(=世界の終わり)を防ごうとするマーカー達が健気。黒幕は沢山マーカーをバラ撒いて実験してたのね。あの人もこの人も実は・・・って所が面白かった。ゆるキャラや巾着とか小物の効かせ方もお上手。

  • Nazolove さん

    わが県出身の作家さんと言うことで詠ませていただいた。全体的な感想としては、自分が理系ではないためか、ちょっと変わったタイムスリップ系SF、という印象が強かった。 私自身あまり方言は使わない(ちょこちょこ自然に使うようにはしているが)が、いくらわが県が田舎だからってここまでこてこてに出てくるものかなぁ、なんて思った。 当然わが県の方言なので聞いたこともあったのだが。 後もうちょっと、このタイムスリップを起こした者がもうちょっと綺麗なV(ビジュアル)で出てきてほしいな、と思った。(ネタバレなので自粛)

  • はるき さん

    テーマは好きなんだけどなぁ。何かもうひと押しできる要素が欲しい。全体的に味付けが薄い感じ。

  • しゃお さん

    一風変わったタイムリープもの。何度も何度も繰り返し、松本城を傾けたという一向一揆の魂の叫び声を救うために、巾上の意識は跳ぶのだけれど、もともとは自身が元の世界に戻るためというの何より共感が持てました。しかしながら繰り返し経験する事によって、巾上の意識はそれ以上のものを望む熱となります。マーカーとなったものの絶望を希望と変えるものは果たして本当に心の底から願った想いがあるからでしょうか。二十六夜神となった千曲をはじめ、巾上が江戸時代に出会う人々との交わり方がもう少し深く描かれていると、より楽しめたでしょう。

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六冬和生

1970年、長野県岡谷市生まれ。信州大学経済学部卒。海外SFを長年愛読し、会社勤めのかたわら小説を執筆。『みずは無間』(ハヤカワ文庫JA)で第1回ハヤカワSFコンテスト大賞を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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