散文世界の散漫な散策 二〇世紀の批評を読む ブレインズ叢書

大谷能生

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784944124312
ISBN 10 : 4944124317
フォーマット
発行年月
2008年12月
日本
追加情報
:
19cm,158p

内容詳細

気鋭の批評家・大谷能生が影響を受けた「批評」を精読することを通して、書き言葉が持っている独自の力、特に「批評」と呼ばれるような散文作品がどのような世界を作ることができるのか、その広がりを探る。

【著者紹介】
大谷能生 : 1972年生。青森県八戸育ち。批評家、音楽家。1996〜2002年まで「複製技術を前提とした音楽製作に対応する批評の確立」を目的とした音楽批評誌『Espresso』を編集・執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • しゅん さん

    ある種の原理、例えば絵画や映画、あるいは時間の原理を、どのような言葉の形式で描いていくか。宮川淳、平岡正明、蓮實重彦、生井英考、吉田健一と、全く異なるスタイルを持つ五人の批評家が紹介されているが、原理性と形式性へのこだわりという点で共通している。それにしても大変心地よく楽しい読書だったのだが、何でこんなに楽しいんだろう。文章を書く際の入門書としても機能するし、もっと読まれていいと思う。

  • hixxxxki さん

    意外に面白かった。大谷能生が影響を受けた本を五冊紹介、解説していくのだけど、そのチョイスと解説がいい。宮川淳のアンフォルメル以後、平岡正明の山口百恵は菩薩である、蓮實重彦の映像の詩学、生井英考のジャングルクルーズにうってつけの日、吉田健一の時間。それぞれの本を魅力的に紹介していくが、特に心に残ったのは映像の詩学。フォードにおける白さの分析が映画の原理につながるものだったとは指摘されるまで全く気がつかなかった。テーマ批評の凄みが分かった気がする。

  • さえきかずひこ さん

    第1〜3章は宮川淳の原理的考察、平岡正明の直感的考察、構造的考察(蓮実独自のレトリック)とそれぞれ特徴づけられていて実際に批評の教科書として使用できそうだ。生井英考の回は欠席したので新鮮。吉田健一の回は、講義ではなかなか面白かったが、書籍化するにあたってはイマイチの内容に思える(第5章は恥ずかしがらず数人で集まって音読されたし・黙読だと眠くなる)。実際に受講した者にとっては、ノートと読み比べて、本書がどのように書き足され、また編集されていったのかそのプロセスを読み解くのもおもしろそうだ。

  • yoyogi kazuo さん

    大谷能生の本はどれも非常に面白く刺激的なのだが、この本は特に啓発的だった。それぞれの作家、それぞれの作品について、大谷が言葉によってその対象に触れていく、そのやり方の見事さに舌を巻く。大谷の解釈によって、これまであまり興味を持てそうになかった作品も、思わず読んでみたいという気にさせられる。この本は、そんな力を持っている。大谷による蓮實重彦の「ジョン・フォード論」の読みは感動的ですらあった。

  • なかち さん

    アクション・ペンディングらは絵画のフォルムの否定。しかし、それもいずれフォルム化してしまう。マチエール=素材(絵の具など)から想像力を得るのがアンフォルメル。近代絵画はフォルムからマチエールへの価値の転換。平岡正明は八十年代に無視されていた。ヌーベルバーグは「映画は映画監督を中心に見るべき」という運動。蓮實重彦は映画にテーマ批評を持ち込んだ。吉田健一は評論や小説で書きながら考えるのを試みた。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品

HMV&BOOKS onlineレコメンド