羊皮紙の世界 薄皮が秘める分厚い歴史と物語

八木健治

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784000254755
ISBN 10 : 4000254758
フォーマット
出版社
発行年月
2022年09月
日本
追加情報
:
126p;21

内容詳細

動物の皮を薄い紙にしていく工程から、中世の写字職人が駆使したテクニックの数々、西欧以外の文化圏での活用法まで、羊皮紙にまつわる基礎知識を一冊に。羊皮紙の裏も表も毛穴までも知り尽くした第一人者が贈る、カラー図版満載の入門書。犬ガム羊皮紙や羽ペンの作り方など役立つコラムも収録。羊皮紙実物のおまけ付き。

目次 : 第1章 羊皮紙作りの世界(牧場生まれの紙―羊皮紙/ 原料―羊皮紙って「ひつじ」なの? ほか)/ 第2章 羊皮紙写本の世界(手書きの芸術―「写本」って何?/ 皮への「焼き印」―虫こぶインク ほか)/ 第3章 非西欧圏の羊皮紙文化(文字が躍るスケートリンク―磨き抜かれたビザンツの羊皮紙/ 知られざる宝―アルメニアの羊皮紙聖書 ほか)/ 第4章 羊皮紙文書の世界(羊皮紙文書―基本要素概説/ 「毛側」と「肉側」―羊皮紙文書の表と裏 ほか)

【著者紹介】
八木健治 : 自宅の風呂場でひつじの毛を剥ぎ羊皮紙を作ることから出発し、現在は羊皮紙の販売、羊皮紙写本等の展示、および羊皮紙や写本に関する執筆・講演等を中心に活動。羊皮紙や書写材に関する文章を多数執筆。西洋中世学会会員。羊皮紙専門サイト「羊皮紙工房」主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • 六点 さん

    前著『羊皮紙のすべて』で六点の度肝を抜いた著者の新著。前著とは若干異なり、羊皮紙とそれが纏う文化に軸足を置いた一書である。おまけに山羊皮で製作した約30mm四方の羊皮紙が付いてくる。触り心地は毛側に若干凹凸感を感じる程度であるが、得も知れぬ肌触りの良さがある。英国では2016年まで、法律は羊皮紙に書いて保管しなきゃならなかったそうである。が、日本も全く笑えない。国会を通過した法律は、首相以下各大臣の署名と花押を書かねばならないのだ。花押の初出は933年…うわ…。羊皮紙に比べれば若いねよね

  • パトラッシュ さん

    欧米の美術館で羊皮紙製の豪華な彩飾写本を何冊も見たが、本の価値はともかく材料まで関心は及ばなかった。そんな物言わぬ羊皮紙にも波乱万丈の長い歴史があり、生産工程から筆写、装丁に公文書使用例まで、西洋や中東の政治や宗教や文化は羊皮紙と深い関わりを持ってきたのだ。羊だけでなくヤギや牛革も使われ、書き間違いを削って訂正したり、本の美しい装飾はいかにして発展したかなど、その奥深い世界はまばゆいほど。デジタル化の波で紙の本も消滅の危機にあるが、千年以上も紙に文字を書いてきた人の営みを消してはならないと思い知らされる。

  • コットン さん

    紙と印刷技術が進歩する前の筆記は羊皮紙に手書きが基本だった。そんな羊皮紙について書かれている。中世の羊皮紙職人や写字職人が駆使したテクニック(羊皮紙特有の穴空きを避けるように記入したり小さめの穴は糸で防いだり、誤字訂正時の削りナイフや金箔貼りのデコりなど)やマルジナリア(余白への語彙の注釈や抜けた聖句の補足)、世界の羊皮紙の違いや簡単に作れる牛皮紙の方法やら末尾に本物の羊皮紙も添付(若干模様のある普通の厚手の紙といってもわからないほど)されている本。

  • 南北 さん

    中東からヨーロッパにかけて「紙」ではなく「羊皮紙」が中心の時代があった。大量生産できない代わりに彩色した表紙の色が長期間色褪せることなく残るという長所がある。カラー写真がたくさん掲載されていて、ヨーロッパ文化と密接な関係を持つ羊皮紙の世界を堪能することができる。イギリスでは2016年まで法律を羊皮紙に手書きで保管しなければならなかったなどいろいろと発見があった。

  • たまきら さん

    うわあ、面白い!「羊皮紙」が本当に皮でできていたと知った時は驚きました。青池保子さんの「アルカサル」で、ドン・ペドロが文書の描き間違いを削りすぎて穴をあけてしまうところとか、この本を読んだおかげでよく理解できました。羊皮紙を犬のガムから作る方法まで紹介されていて大興奮。フランツ・ヨーゼフのエピソードもそうですが、利用する道具からその人のあり方が立ち上がるんですよね。巻末にはおまけに本物の羊皮紙がくっついていて、もう大満足でした。素晴らしい入門書です。読み友さんの感想を読んで。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

八木健治

自宅の風呂場でひつじの毛を剥ぎ羊皮紙を作ることから出発し、現在は羊皮紙の販売、羊皮紙写本等の展示、および羊皮紙や写本に関する執筆・講演等を中心に活動。羊皮紙や書写材に関する文章を多数執筆。西洋中世学会会員。羊皮紙専門サイト「羊皮紙工房」主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです

プロフィール詳細へ

哲学・歴史・宗教 に関連する商品情報

おすすめの商品