宮廷女性の戦国史

神田裕理

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784634152052
ISBN 10 : 4634152053
フォーマット
出版社
発行年月
2022年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
295p;19

内容詳細

「皇后不在」の時代に躍動した、知られざる後宮女房と皇女の世界。武家政権との折衝、公家間の仲裁、天皇家の家政、そして世継ぎの出産―歴史から見落とされていた彼女たちの役割と一生を明らかにする。

目次 : プロローグ―「皇后不在」を支えた後宮女房たち/ 第1章 戦国期の天皇家を支えた女性たち(「皇后不在」の天皇家/ 歴史のなかの後宮女房たちの素顔 ほか)/ 第2章 武家政権とのあいだを取り次ぐ女房たち(足利将軍・三好氏―新たな武家権力者の登場/ 織田信長―後宮女房たちの多彩な活躍 ほか)/ 第3章 戦国期の後宮女房のはたらきと収入(朝廷内部での具体的な仕事/ 天皇家の家政に関わる具体的な仕事 ほか)/ 第4章 後宮女房の一生とさまざまな人生(女房として後宮に出仕するまで/ 女房が身につける教養と心得 ほか)/ 第5章 その多くが出家した、皇女たちの行方(出家・入室にはルールがあった/ 比丘尼御所での皇女たちの日常生活 ほか)/ エピローグ―「政治実務を担う官僚」としての後宮女房

【著者紹介】
神田裕理 : 1970年、東京生まれ。日本女子大学大学院文学研究科史学専攻博士課程後期満期退学。元京都造形芸術大学非常勤講師。とくに戦国・織豊期の朝廷・公家および公武関係の研究を積極的におこなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • パトラッシュ さん

    戦国時代の衰微した朝廷を守るため公卿たちが奔走した話は有名だが、後宮に仕えた女房もまた戦っていた。武家伝奏と同じく公武の間を取り次いだり、公卿の領地が奪われるのを防ぐため女房奉書を発給するなど実務面で力を発揮していたのがわかる。室町幕府では実質的に幕臣扱いを受けたほか、醜聞解決に采配を振るうなど高位の男たちが表でやり合う裏で事態収拾に寄与していた。こうした働きで困窮する宮廷を財政的に支えたり、あるいは皇子皇女を産むなど朝廷を実質的に取り仕切っていた。現代のキャリアウーマンよりも、その立場は大きかったのだ。

  • たま さん

    『女人入眼』で鎌倉入りする女房像に興味を惹かれてこの本へ。著者によれば、南北朝以降江戸初期までの300年、手元不如意の天皇には正妻の皇后(中宮)がいなかった(女御は16世紀末に復活)。後宮の女房は天皇の子を産み、その子が天皇になって始めて准后や女院になった。後宮女房には官職と定員があり、官職は出自の公家家格と対応していた。天皇の身の回りの世話が女房の主な仕事だが、戦国時代には武将らとの交渉に加わることもあった。また一般に天皇への取り次ぎを頼まれることは良くあっただろうし収入源だったろうと想像できる。→

  • 犬養三千代 さん

    中世から戦国期の宮廷女性のはなし。バイタリティーにとんで精力的な印象。皇后不在のこの期間何故皇后がいないのかも興味がある。また、自分で所領の管理をしたり宮廷で渡り合ったりなかなか頭が良くなくてはつとまらない。親類縁者との交際もあり息抜きもできただろうな。 この人の著作他にも読みたい。

  • クサバナリスト さん

    武家伝奏ような活動を担う時代もあり、宮廷内のことだけに留まっていたわけではなく、政治的にもとても重責を負っている時代もあったのだ。 女房詞が現在も使われているのも面白い。

  • Toska さん

    戦国時代の朝廷、あるいは日本の女性史を見る目が豊かになる一冊。律令の官僚制度に女性も組み込まれていたという話は、恥ずかしながら全く知らなかった。これ自体は早くから形骸化したようだが、戦国時代の後宮に勤める女性たちは、実質的に朝廷を支えるスタッフの役割を果たしていた。天皇の身の回りのお世話、儀式、決定事項の伝達、交渉、財政管理…具体例も豊富に紹介され、読んでいて楽しい。

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