バロック音楽 豊かなる生のドラマ ちくま学芸文庫

礒山雅

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480510075
ISBN 10 : 4480510079
フォーマット
出版社
発行年月
2020年10月
日本
追加情報
:
304p;15

内容詳細

17世紀初頭、宮廷文化が芽吹きはじめる中で、バロック音楽は開花した。華やかな祝祭が催される一方で、戦争・疫病・凶作に苛まれる不安な時代。強く激しい感情表現こそがバロック音楽の本質であり、即興的装飾と通奏低音などの技法、新様式、音楽理論がそれを支えた。本書はバッハ研究の第一人者が、荘厳な教会音楽や華麗なオペラ誕生の背景、伊独仏英各国の事情、作曲家たちの試行錯誤などに注目し、その歴史的意義を強調する。バロック音楽の全貌を平明に描きつつ、芸術史・思想史と結びつけなおした必携の入門書。

目次 : 装いに真実を求めて―バロック音楽の始まり/ 音楽による祝祭―オペラの誕生/ この世における聖の開花―宗教音楽の高揚/ 廃墟に流れる歌―ドイツ音楽の目覚めと発展/ 歌うヴァイオリン―イタリアにおける器楽の興隆/ 大御代を輝かす楽の音―フランス音楽の一世紀/ 趣味さまざま―国民様式の対立と和合/ 音楽を消費する先進国―イギリスとヘンデル/ 神と人間に注ぐ愛―バッハにみるバロック音楽の深まり/ 数を数える魂―バロック音楽の思想/ コーヒーを飲みながら音楽を―十八世紀における音楽の市民化/ 現代に息づくバロック―受容史と今日的意義

【著者紹介】
礒山雅 : 1946‐2018年。音楽学者。東京大学文学部および、同大学院修士・博士課程で、美学藝術学を学ぶ。学術博士(国際基督教大学)。国立音楽大学教授を経て、同音楽研究所所長、2006年日本音楽学会会長、サントリー芸術財団理事、いずみホール音楽ディレクターなどを歴任。1988年バッハの研究により辻荘一賞受賞、『マタイ受難曲』で京都音楽賞・研究部門賞受賞。2018年度、第31回ミュージック・ペンクラブ音楽賞研究・評論部門受賞。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 植岡藍 さん

    礒山さんの本ということで即購入。イタリア、フランス、ドイツといった国ごとの特色や歴史を踏まえながらバロック音楽の変遷を辿る。個人的には、オペラや歌曲は馴染みがないので知らないけれど雰囲気に触れるという補完ができて良かった。原著は30年近く前に書かれたもののため、この本自体が古典のように思うけれど大まかな音楽史を掴むのには未だ古びない価値があるように思う。

  • どら猫さとっち さん

    NHKFM「古楽の楽しみ」の案内役のひとりだった著者が、バロック音楽の魅力を語った、入門書にも最適な一冊。僕がバロック音楽、古楽の魅力に目覚めたきっかけは、著者の礒山雅先生だった。バロック音楽の構造や幅広い選曲、ユーモアも溢れたトークも魅力的だった。しかし2年前に不慮の事故でこの世を去った。突然の訃報に、未だに信じられないままでいる。本書も礒山先生が語っているような感覚があった。改めて彼の存在の大きさに気づく。

  • かわかみ さん

    ほぼ半世紀前に出版された皆川達夫氏の著書と比べると、文章が易しく読みやすい。ちくま学芸文庫としては昨年の刊行だが、底本はNHKブックスが1989年に刊行したもの。バブル経済が爛熟した時期にNHK市民大学講座でバロック音楽を取り扱い、テキストとして出版したわけである。西欧でバロック音楽が盛期にあったのは絶対王政の爛熟期である。その後、西欧では市民革命と理性の時代、日本はバブル終焉の後は失われた20年だった。最終章にバロックから古典派への移行と、現代の日本と世界におけるバロック音楽への関心について述べている。

  • totssan さん

     所属サークルの師の師の著書ということで通読。師の説明の背景がよく解った。語り口は全然異なるが、当時の世情を反映した音楽的説明の仕方の所以を知った。歴史の知識を持ったうえで今の音楽を聴く、演奏するというのも面白いことも解った。一方、書に出てくる作曲家の内、知っている人はほとんどなかった。マニアックな知識を追加できたのもよかった。

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礒山雅

1946‐2018年。音楽学者。東京大学文学部および、同大学院修士・博士課程で、美学藝術学を学ぶ。学術博士(国際基督教大学)。国立音楽大学教授を経て、同音楽研究所所長、2006年日本音楽学会会長、サントリー芸術財団理事、いずみホール音楽ディレクターなどを歴任。1988年バッハの研究により辻荘一賞受賞

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