僕のヒーローアカデミア 27 ジャンプコミックス

堀越耕平

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784088823324
ISBN 10 : 408882332X
フォーマット
出版社
発売日
2020年07月03日
日本
追加情報
:
184p;18

内容詳細

ついにヒーローによる一斉襲撃作戦が始まる。潜入から時間は掛かったが、全てはこの瞬間、確実に「超常解放戦線」を制圧するんだ! 子どもの頃から憧れていたヒーローみたいにみんなの為、俺は誰よりも速く飛んでいく!“Plus Ultra”!!

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この作品を「少年漫画」として見た時、何が...

投稿日:2021/04/10 (土)

この作品を「少年漫画」として見た時、何が正解で何が間違いなのかを語る口を自分は持たない。それは自分よりもう20歳ほど若い人たちに委ねたい。少年漫画の有るべき形、をいい歳した大人が語ることほど、少年たちにとって滑稽なことは無いだろう。  それでも時々、この作品を読んでいて、「この作品を学生の時分に読んでいたとしたら、今ほど身につまされるような思いにはならなかっただろうに」と考えてしまう。少なくとも、この作品に滲む人間という生き物のままならなさがたまらなく愛おしく思えるのは、平々凡々ながら30年以上の歳月を生きてきた自分の人生あってこそだと。  今巻に描かれるヒーロー側の仕掛けた大規模作戦は、“正々堂々”などという言葉からは懸け離れたものだ。数にモノを言わせた、不意打ちによる一網打尽。一方的な状況にあるいは応戦し、あるいは逃げ惑うヴィランたち。積年の研究成果を悉く破壊されるドクターの描写は、あくまで滑稽に描かれてはいるものの気の毒にさえ思えてしまうほどである。そして何と言ってもトゥワイスとホークスの対峙。鋭い眼光以外、表情の一切を描かれないホークスの描写に象徴的なように、今巻は過剰なまでに、ヒーロー側の非情を演出した巻であった。アンパンチが暴力と非難され、プリキュアの肉弾戦が封印される時代にあって、ヒーロー側の暴力的な行為をオブラートに包むことなく、むしろヴィランにとってはこんなに酷いことなんだと言わんばかりに強調して描く。暴力に頼らず、話し合えばわかりあえる筈、という道は、トゥワイスとホークスの会話で丁寧に丁寧に塗りつぶしていく。自責の念に駆られながらも最期の瞬間まで仲間を守る一人のヴィランの姿が、読了後も脳裏に焼き付いて離れない。それがこの27巻であった。  言うまでも無いことだが、こうした描写の数々は、ただ格好良いヒーローたちの活躍を伝えたいだけならば避けるべきである。ヴィランが他者や社会を脅かす存在であること自体は間違いなく、同情の余地などない。それでもこの作品は、ただただヒーローであることを理由にヒーローを善しとはせず、ただただヴィランであることを理由にヴィランを悪とはしない。この作品に描かれているのは、ヒーローと呼ばれる「人間」と、ヴィランと呼ばれる「人間」。そこに同等で同質の「人間」という生き物がいることを描いているだけだ。  自身の情に殉じたトゥワイスであったが、彼と対峙したホークスもまた、「ヴィランと対峙するヒーロー」である以前に、一人の人間であるが故に、情を捨て去ることなど出来はしなかった。ホークスの中に、トゥワイスをヴィランだと認識する“理”だけがあったのなら、どんなにか事は簡単だっただろう。トゥワイスを自分と同じ人間だと見てしまう“情”の存在が無かったのなら。  若い時分には、大人になれば理と情はコントロールできるようになり、痛みも後悔も減っていくものだと漠然と思っていた。非合理を憎み、失敗を嫌った。そういうものではないのだと知った今でも、人間という生き物のままならなさに時に辟易してしまう。それが不思議と、この作品の登場人物たちに触れていると、人間という生き物のままならなさがたまらなく愛おしく思えてしまう。中心となるのは学生の登場人物たちだが、大人の人物たちもまた、失敗と痛みと後悔を重ねていく。今巻はとりわけ大人たちの様相が味わい深い巻であった。

大湖 さん | 東京都 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ソルティ さん

    「自分を求めてさ迷って 自分よりも大事な仲間に恵まれた これより最高な人生があんのかよ 死ねよホークス "運が悪かった"なんててめェが決めるな 俺はここに居られて 幸せだったんだ!」人が良く思わないことも自分にとっては最高だったりする。お前が決めんな、わかる気がする。

  • ムッネニーク さん

    116冊目『僕のヒーローアカデミア 27』(堀越耕平 著、2020年7月、集英社) 「インターン遠征編」改め「超常解放戦線編」がスタート。 ついに始まった総力戦。登場キャラが非常に多いが、この人数をうまく捌き切れるのか。 作者のミルコへの愛の深さがヤバい。 〈たすけて くれて ありがとう〉

  • なると さん

    サブスクに入りまして、娘にヒロアカ見なよと激推しされ、親子のコミュニケーションの一貫として1期〜5期まで一気見。そしてたまらず続きの当巻からコミックスを読み始めた次第。アメコミへのリスペクトを感じつつ、日本のヒーロー文化も感じてとっても面白かった。しっかしヒーローやヴィランのキャラ数がすごい上に設定もぬかりなくてよくまぁ考えるとなと。書き込みもびっちりで中年には目が疲れます。バトルシーンも激しすぎて何がどうなってるのかよくわからないので、まもなく始まるアニメ6期で確認しつつ、コミックスも平行して読みます。

  • はな さん

    ホークスーーーー(;_;カッコいい。ほんとカッコいい。ミルコも好き…!超イケメン!トゥワイスは好きなキャラだったのに…。上鳴くんは大活躍。友達のためってとこが良いね。主人公たち3人が全く活躍しない本巻(笑)

  • Yukipitasu さん

    志賀丸太への批判への反論は的はずれなものばかりで、韓国人等の方々へのヘイトがやばかったけど、少しでも原作者さんが言及してくれればさ(内容にもよるが)、少しはあの酷すぎる状況が好転するかもしれんと思ったんだよ。実際はコメントも何もなかったけれど。あれは夢で本当は何もなかったんじゃくらいになんにも触れられていなかったけど。 韓国人が“難癖”をつけたと思ったまま、的外れな反論や韓国人等の方々へのヘイトを悪いと思うことも取り下げることもないまま、このまま風化されていくんだろうな……

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人物・団体紹介

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堀越耕平

愛知県出身。漫画家。2006年の第72回手塚賞佳作を受賞。2010年に『逢魔ヶ刻動物園』で週刊少年ジャンプ連載デビュー。現在『僕のヒーローアカデミア』を連載中

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