その5「カンゲキ」のススメ

2015年09月11日 (金) 18:00

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カゲヤマン(って誰だ?)がエンタメ初心者と自認する皆さんに向けてお贈りする、ゆるっゆるなコラム連載。 さあ、今日からあなたも【エンタメラバー】♪

「オトナ」になったことを実感してみた


連載もついに5回目。
気恥ずかしさも手伝い、コラムを書いていることをほぼ誰にも伝えずにしらっとしていたカゲヤマン。しかしながら、社内でどうやって知ったのか、
「カゲヤマン、読んだよ〜」
と言っていただけることがあったりして。不思議。

これがいわゆる、世に言うところの”口コミ“・・・?
すごい、なにもかも初体験ww

今は「知ってる人」がやっているから興味本位で見てもらえてるだけだし、面白くないと、面白くしないと、誰にも読んでもらえなくなるという鬼のようなプレッシャー(笑)。

・・・今更ながら、大魔王の術中にまんまとハマってしまっていたことに、震えています(爆)。

でもでも。そんなことにカゲヤマンは負けないのだー。
志村けんのひとみ婆さんの如く震えた手で、今週もキーボードをたたきますww


さて。
昨日、大舞台、観てきました・・・。
もう、“THE舞台“、“これぞ!”って感じです。

それぞれの公演、劇団、劇場のよさがあるので、一概に言うのもなんですが、これはね、もうそう言い切っていい舞台だと思うんです。そう、今回観たものは、海外でも大絶賛を受けたあの舞台・・・そう、「NINAGAWAマクベス」なのですーー!!

自分もかつての演劇ガール。学生時代から演劇は頻繁に観ていましたが、こういう大きな舞台って、お値段が高いことに加え敷居も高く見えていたので、学生時分には全くと言っていいほど無縁。シンプルに憧れていました。そもそも限られたバイト代の稼ぎの中で何本観れるか!をやっていた頃の話ですからね、なつかしいですねー。

大きくてキレイな劇場に入ると走る心地よい緊張感。
心の中ではビクビクしつつも、表面では堂々としていたいプチプライド。
背筋がピーンとする感じ、うーん、やっぱり気持ちがよい♪

ついに蜷川さんの舞台を観ることができるようになったんだ!なんて感動すると共に、自分が大人になったんだなーーーと、ズレたところで感激してしまったのでしたww

「NINAGAWAマクベス」を観てみた


蜷川幸雄といえば、日本国内で彼の名前を知らない人はいない、まさに演劇界の巨匠。御年80にして、いまだ現役であるばかりか、精力的な活動が驚異的ですらあります。
そんな蜷川さんのこの舞台、かつて世界でイギリス本国の舞台を凌駕せんばかりの大絶賛を受けています。そして今回、実に17年ぶりに新キャストを迎えて再演の運びとなったのでした。

もうね、いろんな賞賛の枕詞がストンと腹に落ちる音が聞こえたくらい、それはそれは素晴らしい舞台でした。

そもそもマクベスって、かのシェイクスピアの4大悲劇のひとつとして、超有名な舞台じゃないですか。いろいろな解釈や演出の仕方はあるんでしょうけれども、ここまで原作を崩さずに、舞台を日本に移動することってできるんだ・・・とそこだけでもシンプルに感動。
国境を越えても似ている感覚というものは存在すると思うのですが、人間の業というものは、もっと同じなんだなとつくづく感じました。国が変わって甲冑から鎧になろうが、洋服が着物になろうが。そしてなにより時代が変わろうが。
これって、実はすごいことですよね。
だって、逆を言えば、お互いに言葉さえ理解できてコミュニケーションが図れさえすれば、国を超え、時代を超え、互いに共感しあえるということなんですから。

ひたすらに鳥肌モノです。

ストーリーはウィキペディアあたりで調べれば、初めての方でもしっかりわかりますのでここでは割愛しますが、本当に原作そのまま。名前もそのまま。時代設定に少し違いはありますが、軸を今にしたら、すべて「昔」と括られる程度の違いでしかないです(注:個人的感覚)。
でも舞台美術は完全に日本仕様。大きな仏壇をしつらえた舞台、美しい桜、シンプルなのに豪華な舞台装置。市村正親、田中裕子、吉田鋼太郎、柳楽優弥ほか超豪華出演陣の迫真の演技。西洋のクラシック音楽とあいまって、その舞台は、本当に圧倒的に華やかで、それでいて儚くて幻想的でした。もうホントに人間ドラマの一大絵巻です。
終盤の、まさに城に攻め込まれてくる、という局面で市村さん演じるマクベスが見せたシーンでは、その背中にいろいろな思いが見えて、まるで一枚の絵のように美しかったし、田中裕子演じるマクベス夫人の夢遊病に冒されているシーンの、「落ちない・・・血が落ちないの」と手をこする狂気的な姿は息を呑むほど。最後、吉田さん演じるマクダフとマクベスの一騎打ちのシーンは、二人の名優の迫力に加え、大きな仏壇の扉がパンパーンと開き、その場の空気が弾け飛んだかのよう・・・圧倒的にドラマティックで思わず涙がこぼれてしまった。

恥ずかしながら、蜷川さん舞台を観るのも、マクベスを観るのも初めてだったカゲヤマン。
いったいどうなることやらとドキドキだったけれども、すっかりその世界のトリコになってしまいました。
つまり、少し大きく考えると、演劇なんて観にいったことがないよーという方でも、以前にも書いた通り、予習(あらすじとかね)さえしておけば、絶対にイケるんですよ。
今回もきちんと予習をしてからいったおかげで舞台に集中できましたし(予習しないと余計なことに気を取られるんですよねー ←今回大魔王が犯した失敗ww)、あの美しい世界を反芻すべく、劇中で使われていたバーバーの「弦楽のためのアダージョ」をバンバン聴きながら書いてます。絶賛復習中です(笑)。

あー、ホントに蜷川さんの舞台にたどり着けた自分に感動しつつ、機会をくれた方に感謝感激しております。

あ、まだ絶賛上演中ですからね。ぜひともチケットゲットの上、劇場まで足をお運びくださいませ♪ww

では、また来週♪


カゲヤマンレコメンド

なにをどうオススメしたらよいか、もう謎なくらいの名曲「弦楽のためのアダージョ」。もうこの曲を聴いているだけでドラマティックなシーンしか思い浮かばない。

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発売日: 1997/5/20


【公演情報】


NINAGAWA・マクベス
公演日程・会場: 9/7[月]〜10/3[土] Bunkamuraシアターコクーン
料金: S席¥13,500 A席¥9,500
Lコード:37080

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