1.その町の名前は
【今日の1曲】 畠山美由紀 「浜辺の歌」
2015年07月21日 (火) 19:15
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【今日の1曲】は、ローチケHMV-News- 邦楽担当が、今日聴きたい1曲をしがらみなく気ままにお伝えするだけのコーナーです。
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関東地方も梅雨が明け、蝉も鳴き、いよいよ本格的な夏到来。キッズたちも夏休みですよね。今回は僕がキッズだった事から好きな「浜辺の歌」のお話。唱歌として歌い継がれる有名なあのうたです。歌詞の意味とかは良く分からなかったですけど、何となくこの曲は好きでした。どこか物悲しいのに、聴いていると何故か落ち着くような親しみのあるメロディーが。大人になった今でも、ラジオなどから曲が聴こえてくると耳を傾けてしまうし、この曲をカバーするアーティストがいれば、無条件に好きになってしまいます。
そんな中でも、畠山美由紀のカバーは秀逸。畠山美由紀は、91年にPort of Notesのヴォーカリストとしてキャリアをスタートさせた気仙沼出身のシンガーです。当初からその歌声に定評のあるアーティストでしたが、転機は2011年の震災、そしてその年にリリースされたアルバム『わが美しき故郷よ』。このアルバムは故郷が被災した彼女が、真っ直ぐに震災と向き合い、その中で生み出したアルバムです。カバー曲が多く収録されているのは、被災地で”みんなが知っている曲を”と彼女が歌ってきたため。「浜辺の歌」もその中の1曲です。その歌声には「生きる歓びと悲しみ」...言葉にすると薄っぺらく聞こえますが、確かにそういったものが含まれていて聴く者をぐっと引寄せます。震災後に誰もが突きつけられた様々な問い。その問いの一つ一つに真摯に向き合ってきた彼女の歌が、美しく説得力を以て、穏やかに語りかけてきます。
『わが美しき故郷よ』は、震災に向き合ったアルバムであると同時に、スタンダードな気風も漂う稀有な作品です。いつか震災を経験していない子供たちが聴いたら、きっと何かを感じさせてくれる作品なんだろうな。
文:松井剛
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