HMVインタビュー: Cinematic Orchestra

2007年5月8日 (火)

☆『Ma Fleur』発売記念インタビュー!



Jason Swinscoe(Cinematic Orchestra) ソングライティングとプロデュースを手がけるJason Swinscoeを中心に、ジャズ/映画音楽への深い造詣/傾倒と空間を意識したサウンドメイキング、そしてドラム、ベース、キーボード、サックス等を配するメンバー構成による"生"の躍動感とダンスカルチャーの融合を目指し結成された The Cinematic Orchestra

21世紀の音楽シーンに多大なる影響をもたらした歴史的感動作『Everyday』から約5年、遂に彼らが待望の新作『Ma Fleur』をリリース。これまで映画などのバックグラウンドミュージックをもとに作品構成をしてきた彼らだが、本作では「人生におけるストーリー」をテーマに脚本を制作し、さらに各曲に写真を使いあらゆる場面を音と映像で表現している。またこれらの写真は、それぞれの瞬間にあわせられているだけでなく、全体的な流れとも関係しています。

その作品リリースに際し、Jason Swinscoeに作品についてのお話を伺うことが出来ました。
 



Interview with Jason Swinscoe(Cinematic Orchestra)


本作の完成に当たって、まずは率直なご感想からお聞かせください。

Jason Swinscoe(以下:J): 何かを完成させるのはすごく満足感があるけど、特にニューアルバムを完成して満足度は非常に高い。制作過程の一番難しい部分は作品を完成させる事だからね!


今作『Ma Fleur』の作品コンセプトについて解説していただけますでしょうか?

J: コンセプト(ってもし呼べるんだったら)は、アート・ディレクターと協力して作業をする事だった。脚本と音楽が同時に進化しつつ、各自完全な創造的自由を保つ事だった。各媒体が物語を形にさせるよう貢献してるんだ。これをすることによって2つのフォーマットを同時に操ってアイディアやコンセプトを具体的に調整して表現する事が出来たんだ。


アルバムの制作過程について教えてください。

J: アルバム音源のラフを元に特別に依頼した脚本からつくりあげていったんだ。ラフな脚本が出来たら僕も作業に加わり、音楽と物語の両方をフォーカスさせていってという感じで。


前述の脚本は「人生におけるストーリー」というテーマで作られたそうですが、それはあなた自身の人生を物語るものなのでしょうか?

J: このストーリーは皆の人生を物語ってると思う。全体的な絵を見てると僕の人生は重要ではないと思うんだ... 僕等皆の人生の経験で出来あがるものは皆共感できて共有しているもので、それに対する反応が皆違うだけだと思う。そういう経験を共有する為にいるんだと僕は信じてるよ。


「人生におけるストーリー」に関連してお聞きしたいのですが、"過去" "現在" "未来"、あなたの人生において3つの中で1番大切にしたいものは?

J: 全て重要だと思う。過去の土台があって始めて現在が理解出来て、それを持って未来に進んで行くからね。



Ma Fleur
Cinematic Orchestra  『Ma Fleur』
01. To Build A Home feat. Patrick Watson
02. Familiar Ground feat. Fontella Bass
03. Child Song
04. Music Box feat. Patrick Watson/Lou Rhodes
05. Prelude
06. As The Stars Fall
07. Into You
08. Ma Fleur
09. Breathe feat. Fontella Bass
10. That Home feat. Patrick Watson
11. Time And Space feat. Lou Rhodes

Japanese for Bonus Track
12. Colours
13. Flowers


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1曲ごとに写真を使い"音と映像"で表現をされていますが、これらの写真はご自身で撮影されたのですか?

J: 写真はブルックリン在住の写真家マヤ・ハユックに依頼したんだ。彼女と一緒にコンセプトについて話してアルバムの中心となったテーマやアイディアをどう視覚化する方法を考えだしていったんだ。


サウンド的に今作で新たに挑戦したことはありますか?

J: バンドを今までとは違う方法で編成するのは新たなチャレンジだったね。演奏者によってはもっとシンプルにして新しい要素を加える... 特にアコースティックとエレクトリックなギター。サックスとドラムを抜いたりね。今回はドラムとベースを中心にした前作『Everyday』とは違ってメロディーとハーモニーが中心となったからね。






Cinematic Orchestra 作品 左から  1. 『Motion』(1999年) / 2. 『Remixes 1998 2000』(2000年) / 3. 『Everyday』(2002年)/ 4. 『Man With The Movie Camera』(2003年)



あなたが所属する<Ninja Tune>についてお聞きしたいのですが、<Ninja Tune>というレーベルを言葉で表すとしたらどんなレーベルと言えますか?

J: とってもオープンな考え方を持った協調的なレーベルだと思うよ。


5月にはレーベル単位での来日を控えていますが、ご自身のなかで日本に対しての特別な印象みたいなものはありますか?

J:過去に日本に行った時は毎回最高な体験をしてるよ。特に心に残るのはフジ・ロック・フェスティバルだね。


今後の予定について教えていただけますでしょうか?

J: 更に音楽を作り続けるよ。


アルバムを手に取ろうとしている人たちへコメントを頂けますか?

J: 今回の作品は、愛と美しさがこもったアルバムなんだ。


ありがとうございました!


協力: Dis




☆ 関連リンク 

<Ninja Tune> オフィシャルサイト
>http://www.ninjatune.net/home/

Cinematic Orchestra オフィシャルサイト
>http://www.cinematicorchestra.com/

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