HMVインタビュー: Joe Claussell

2007年3月29日 (木)

☆『Un.chained Rhythums』発売記念インタビュー!



言わずもがなNYダンスシーンにて一際輝く才能を発揮し続けるDJ/プロデューサーであり、レーベル<Spiritual Life Music>、<Sacred Rhythm>主宰するJoe Claussell。エレクトロニクスと生楽器を融合させ作り上げられるトライバルかつディープ、そしてスピリチャルな音世界は彼だけにしか作りえない境地であり、その音楽の伝達作業であるDJプレイでは人々に熱狂、そして感動を与えています。

そんな充分にキャリアも名もあるJoe Claussellですが、実はこの作品『Un.chained Rhythums』が記念すべき1stアルバムとなります!今作は彼が旅をしていく中で出会ったもの、感じたものからインスピレーションを得て創りあげられたアルバム。一連の作品を彷彿させられるアフリカンテイストな躍動感溢れるパーカッション、スピリチュアルなシンセサウンドたっぷりものもありますが、ノンビートでピアノやストリングスによる厳かな美しい作品、大きな想像をもたらす無音部、マイク収録した日常や自然の音までもが、彼の人生の旅というストーリーに沿って展開していき、世界中のあらゆるリズムが彼を通じ、メロディー、ハーモニーが作られています。

そして『Un.chained Rhythums』についてのお話をJoe Claussellご本人にお聞きすることが出来ました!

 


Interview with Joe Claussell


今回のアルバムに関してお聞きしたいのですが、まず今回のアルバムリリースに関して率直なご感想をお聞かせください。

Joe Claussell(以下:J): 私にとって、音楽やアート作品を創り上げていくプロセスはとても楽しいものなんだ。そして、作品とは宇宙が与えた中で最もスピリチュアルな贈り物の1つであると感じている。今回の作品も世界中をいろいろ旅しながらコンセプトをつかんでいったので、その過程はとても楽しいものだった。『Unchained Rhythums』−"拘束のない自由なリズムたち"は、この地球に生きている人々の全てにとって本当の自由が重要であることと同様に、地球上から音を表出しているのだ。


今作のタイトル『Unchained Rhythums』について込められた意味とは?

J: このアルバムのアイディアとコンセプトは非常に重要である。私の信念とは、私達すべての人間がこの地球上で平等であるということ。人生の中でなにを感じるか、どのように物事を見ているかといった方法に関して人々は独特であるが。『Unchained Rhythums』の使命は、社会から沈黙させられている、また自身の気持ちを話すことを恐れているこの地球上の人々の心と話すことである。それはこの地球上の私たちのひとりひとりが芸術家であることを意識する必要があるというメッセージでもある。そして人生のリズムを意味している。

しかしこれはアルバムそのものだけにつけたコンセプトというわけではない。いや、このコンセプトは私が人生全体のスペクトルを見るためのより多くのパーツになっている。私にとって音楽とは、エンターテイメント性や楽しみといった側面だけではない。宗教と同じくらい、もしくはそれ以上にこの地球上の人々の誰をも集めるパワフルなものである。想像してください。皆が音楽の本当のパワーを理解していたなら、世界がどれだけ美しいかを。




Joe Claussell  『Un.chained Rhythums』
Disc 1 1.Creation / Orgasm / Fertilization (The Beginning) / Birth / Life 2.Darkness 3.The Cosmic Forest 4.Angel in the Woods 5.Bahian Trance Bira Reiss 6.Unchained Rhythms 7.Maringa 8.The Ya Yo People 9.Water 10.Tears For Chiyo 11.Celestial Mammals 12.Eno 13.A Child’s Marimba Dance 14.Space Tango 15.Valley Of The Sticks 16.Another Doorway 17.Thank You Universe Ayuri 18.Listening To Silence 19.Egbe Awon Okunrin 20.What Fate Has Installed For Us All 21.A Different Language 22.Mafungo

Disc 2 1.Mystical Wonderland 2.Middle Eastern Blues 3.Seeds To The Vine 4.Autumn Prayer 5.What The World Needs Now 6.Harmony Ayuri 7.Ju/ Ru Music 8.Land Of The Peaceful 9.Betrayed 10.My Beloved Where Are You? 11.Wail Of The Heart 12.Mother Nature 13.Salvadorian Funk






こちらは1stアルバムということですが、以前の<Ibadan>からのリリース作品『Language』と比べると、作品としての位置づけにどのような違いがありますか?

J: 『Unchained Rhythums』は多くの面で『Language』とは異なるが、その前に多くの人が『Language』をファーストアルバムと思っている誤解を説明しなければならない。『Language』はただ単に<Ibadan Records>や私のレーベルから編集したコンピレーションなんだ。そして『Language』に幾つかのコンセプトがある。まず第一にTen City、Kerri ChandlerやMarc Caryのためのリミックストラックがあるんだが、これらは私が<Ibadan Records>のために制作したリミックスだ。そのほかに私の最も気に入っている「gitwa」といくつかの私のプロダクションが収録されている。

しかし『Language』と『Unchained Rhythums』の間の大きな違いは、私がプロデューサーとして、人間としての成長にある。私は1998年以来、大きく成長したと思っている。私がすること全てがより多くの意味を与えること、私が世界をよりはっきり理解できた時代である。最後に『Unchained Rhythums』は世界中を旅しながら書き記した私の日記によって生まれたんだ。  






Joe Claussell 関連作品 左から 1. 『Translate』(2006年) / 2. 『Southport Weekender 2』(2004年) / 3. 『Mix The Vibe』(1998年)/ 4. 『Spiritual Life Music』(2001年) 



今回のアルバムに参加されているAyuriさんについて教えて頂けますか?

J: 彼女は音楽についての感性がとても鋭いんだ。 NYで私が"Elements of life"でのギグでプレイしているときにAyuriに会った。Ayuriは私の音楽へとても興味を持っていて、そして私と一緒に仕事をしたいという彼女の夢を話してくれた。そして私は彼女のアルバム、彼女の曲「Harmony」の制作を手伝うことになったんだ。しかし私はAyuriのアイディアを演出し、Ayuriのヴィジョンを生かすことを助けるためにちょうどそこに居合わせただけであって、私ではなくAyuri自身がアルバムをプロデュースしたんだ。  


2006年末も出演された"Body & Soul"が行われていたヴェルファーレがクローズしてしまいましたね。

J: うーん、とても私達はヴェルファーレのクローズには悲しませられた。 あそこはすごくよい場所だっただけでなく、私達の"Body&Soul"の為のパーフェクトな家だったのにね。私達はそれがすぐに戻ってくることを期待しているよ。  


今後の"Body & Soul"の予定についても教えて頂けますか?

J: 5月20日にお台場の(フジテレビ前の)オープンコートでやるつもりだよ。 また、Body&Soul part3リリースのためのヨーロッパツアーがある。 私達はそれを非常に楽しみにしている。








現在はどのような活動をされていますか?

J: 私は今、他のアーティストをプロデュースしながら世界中を旅している。 Bayara Citizensというアフリカのバンドのプロダクションを完成させるために、すぐにアフリカへ戻るよ。


今後の活動について教えてくさだい。

J: 間もなく『Unchained Rhythums』プロジェクトからの多くの違ったバージョンがリリースを予定している。ほかにも3つのプロジェクトが動いているよ。1つ目は私が以前リリースしたMix CD、『Translate』のpart 2だ。私自身もこのプロジェクトについてとても楽しみにしているよ。リリースされた『Translate』が非常に成功したことをうれしく思っているが、Part2はもっとおもしろいことになっているだろう。そして長らくお待たせした『Mental Remedy』と『Cosmic Ritual』も出ることだろう。


お忙しいところありがとうございました!!

J: Thank You For Listening.


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