HMVインタビュー: FLYING LOTUS

2009年10月14日 (水)

interview

FLYING LOTUS

オレのトラックを新しいスタイルで違う観点から捉えてリミックスしてくれる人をいつも選ぶ様にしているよ。


--- 昨年リリースされた傑作アルバムLos Angelsは世界中で話題となりましたが、その状況をあなた自身はどう捉えていますか?

FLYING LOTUS: とても嬉しく思っているさ。アルバムの成果に関しては、凄く良く評価されたと思うよ。今、新しいアルバムを制作中だけど、凄いものが出来あがりそうなのを既に肌で感じているんだ。前回よりもっと凄くなるからね。早く皆に聞かせたいな、次のアルバムもチェックしてくれよ。

--- 今回日本でリリースとなる『LA EP』には12インチで3枚リリースされたものがひとつのCDとなったものですが、この3部作はどのようなコンセプトの元に作られたのでしょうか?アルバムと比べるとこの3部作の位置付けはどのようなものになりますか?

FLYING LOTUS: EPシリーズの1作目はアルバムに収録しきれなかったアウトテイクな曲、2作目はビートやリミックス。3作目は落ち着きのあるメディテーション向けかな。アルバムと比べると全体的にアウトテイク的な感じかな。

--- リミックストラックの人選については?

FLYING LOTUS: もし一緒に仕事するなら、オレとは違うことをやっている、オレが好きなアーティストを選ぶんだ。
オレと同じ事をやっている奴にリミックスしてもらっても意味ないだろ。オレのトラックを新しいスタイルで違う観点から捉えてリミックスしてくれる人をいつも選ぶ様にしているよ。

--- リミックストラックのなかでも、特にお気に入りの楽曲があれば教えてください。

FLYING LOTUS: レベッカ・ラフの「Antie Harp」のリミックスが一番気に入っているよ。オレの曲を本当によく理解してくれている。あれを聴いた時、なんて素晴らしいんだと思ったよ。曲のコンセプトを次のレベルまで押し上げてくれたからね。

--- これまでにどういう音楽を聴き、そしてどのようなアーティストに影響受けてきたりしたのでしょうか?

FLYING LOTUS: 音楽家族に生まれたからいろいろだよ。レディオヘッド、ポーティスへッド、西海岸ヒップホップ、AFX、J. ディラ、マッドリブあたりとか。ジョン・コルトレーンやアリス・コルトレーンとかね。ヒップホップからクラシックまでオールジャンル聴いて育っているからさ。

--- トラックを作る過程でのインスピレーションはどういったところから得られるのでしょうか?

FLYING LOTUS: わからない。どうして曲が形になっていくのか。いろいろケースがあるからね。メインの要素みたいなのはあるけど、常に新しい事にトライしたいということを考えているよ。過去にやったことをやってもつまらないからね。

--- 今現在、あなたに一番刺激を与えてくれるアーティストは誰ですか?

FLYING LOTUS: アリス・コルトレーン。今彼女のドキュメンタリーを制作中だからさ。

--- あなたから見て、WARPはどんなレーベルだと考えていますか?

FLYING LOTUS: 良いレーベルだと思うよ。オレのアイディアもサポートしてくれるし、プロモーションもちゃんとやってくれるし、現時点ではいい関係を築いていると思うよ。次のレコードもワープからだけど、まあこれから先はどうなるかは分からないけどね。

--- WARPからリリースされてきた作品の中であなたに最も影響を与えた1枚はなんでしょうか?

FLYING LOTUS: 作品を一つに絞るのは難しいけど、AFX、 ボーズ・オブ・カナダ、スクエアプッシャー、ブロードキャストの作品とかがオレは好き。あと、WARPとどういう契約だったのかは分からないけど、スウィート・エクソシストも好きだよ。

--- 11月の来日時にはどんなことを期待していますか?

FLYING LOTUS: たくさんの人達と出会えたら良いな。
日本文化をオレは尊敬しているから、色々見て回れたら良いけど。
ただ楽しい事を期待するよ。

--- そのほか今後の活動予定についてお聞かせください。

FLYING LOTUS: 今は次のアルバム制作に集中しているんだ。

--- 最後に、あなたのファンへメッセージをお願いします。

FLYING LOTUS: 誰か伝えてくれ。俺は三池崇史監督に音楽を提供したいんだ。
オレはいつかそれが叶う事を願っているんだ!

新譜LA EP CD / FLYING LOTUS
1stアルバム『Los Angeles』で各方面より高い評価を得たL.A. 在住のビート・メイカー/プロデューサー、フライング・ロータス。その人気の高さゆえにリリース直後より入手困難となっていた、12インチと配信のみでリリースされた3部作シリーズ「L.A. EP」が一枚のCDとなって再登場。国内流通200枚の超プレミア12インチ音源に加え、12インチには収録されなかった配信のみの音源も追加収録のビートジャンキー必携の一枚!
profile

L.A在住のビートメイカー/プロデューサー。カルロス・ニーニョがコンパイルしたオムニバス『The Sound Of L.A.』(2006年)に収録され、 一躍注目の存在となる。同年10月には『The Sound Of L.A.』等をリリースしている米<プラグ・リサーチ>より自身の生誕年をタイトルに 掲げたデビューアルバム『1983』をリリース。サーラーやJ.ディラと並び評される事も多い、スペイシーなシンセとファットなロービートが 織り成すフュ−チャリスティックなコズミック・ソウルは高い評価を得る。しかしプロデューサー/アーティストとしてネクストレベルへと向かう フライング・ロータスは2007年、<ワープ>と電撃契約。昨年6月には、2007 年に他界した叔母アリス・コルトレーンに捧げられたという 待望のセカンド・アルバム『Los Angeles』をリリース待望のリリース。昨年ザ・シネマティック・オーケストラと共に来日した来日公演、 その直後の朝霧JAM'08でその姿が遂に日本で解禁されたが、規格外のスケールで終始オーディエンスを煽っていく、躍動感溢れる パフォーマンスは前評判を遥かに上回る破壊力を備えていた。そして2009年、エレクトラグライドのWARPナイトにて二度目の来日予定!!

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