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遠藤賢司ロング・インタビュー

SSW in JAPAN

Thursday, September 10th 2009

interview
遠藤賢司


 前作『にゃあ!』から3年、不滅の男エンケンこと遠藤賢司の通算20枚目となる最新録音盤『君にふにゃふにゃ』が、9月9日にいよいよ登場。「ほんとだよ」でのデビューから40年、細野晴臣(b)、鈴木茂(g)、林立夫(ds)といった我が良き友らを招いて、さらに”ワッショイワッショイ”と、さらに”ふにゃふにゃ”となって描かれた悠久のエンケン絵巻にニール・ヤングもすわ防戦一方!?

 最新アルバムのことは勿論、細野晴臣さんとの出会いをはじめ、幼少期のこと、宇宙観、東京、夏目漱石、ボブ・ディラン、蝉くん、河内音頭、そしてニール・ヤングとの対決大願等々・・・デビュー40周年にも「それがどうした!」と、まだまだ続く純音楽道を真っ直ぐ見つめるエンケンさんにたっぷりとお話を伺いました。エンケンさんは基本からやるよ!


インタビュー/構成: 小浜文晶




--- まずは、デビュー40周年おめでとうございます。その40周年を記念して、9月9日に通算20枚目となるニュー・アルバム『君にふにゃふにゃ』がリリースされるということなのですが。何といってもこのタイトルが、エンケンさんらしいと言いますか・・・「ふにゃふにゃ」とはいっても、思いはすごく真っ直ぐだなと。

 「いいタイトルだなぁ」と思って。このアルバムの帯の文言も自分で考えたんですけど(帯デザインの原案図を見せていただき)、「デビュー40周年!それがどうした!君にふにゃふにゃ」っていうね。40周年に相応しいタイトルだなと思って。もちろん、「君にふにゃふにゃ」っていう曲が出来たからというのもあるんですけど。

--- 前作の『にゃあ!』では、“対決”だったり“対決音”をテーマにしていましたが・・・

 今回のアルバムでもそうですけどね。「フォロパジャクエン No.1」っていう曲なんか特にそうですけどね。3年前ぐらいに作った曲で、ライヴではよく演ってるんですが。

--- 『君にふにゃふにゃ』は、“ラヴソング”であったり “求愛の歌”であったりする曲を中心にした1枚になっていますよね。

 所謂、世間で言う“ラヴソング”っていうのは、歌の一番の根本だと思ってるんですよ。それを、もっともっとちゃんと出したいなと思って。まぁそんなに曲がどんどん出来るわけじゃないけど・・・根本はやっぱり“ラヴソング”だなと思って、それでこういった選曲になったというわけです。昔の歌詞やなんかも含めてね。眠ってた詞やなんかを発見したりして。

 さっきも言ったように、40周年だから「それがどうしたんだ!」って、やることは始まった時から全く変わってないから、いつまでできるかどうか分からないけど、ただそれをちゃんとやろうと思っただけでね。

--- 40年前のデビュー・シングル「ほんとだよ」から、今回のタイトル曲の「君にふにゃふにゃ」まで、思いみたいなものは繋がっているなっていう印象は強く受けました。

 そうですね。皆さんはどうか分からないけど、俺の中では、ずーっとラヴソングを歌い続けてるヤツが、本当の意味での反体制だし、本当の意味で音楽をやってるって思えるんですよ、周りを見渡すと。だから、ちゃんと歌おうと思ってる人は、ラヴソングをたくさん歌ってるような気がしますけどね。あえて上段からお説教っぽい歌を歌わないようにして、自分の中の本当に素直な気持ちを歌っていくのが、俺は一番難しいと思うんで、そういう根本は、やっぱりラヴソングなんじゃないかなって。まぁ、余計なことを言わずに普通にちゃんと歌ってるヤツが、一番優れた音楽家だなと思ってるんですよ。色んな捉え方があるかもしれないけど。少なくともデビューして40年やってきて、その思いはどんどん強くなってますね。それが一番難しいですよね。

--- この先も「それがどうした!」としながらも、その思いはきちんと突き詰めていくというか・・・

 初めからやってはいるんだけど、もっともっと自分の根本を、ある意味じゃ見つめ直すっていうことが、このアルバムにはあったのかもしれないね。

 なんか、年取るとさ・・・喋ってる時は別にいいですよ、音楽でお説教っぽくなったりするのあるでしょ?「昔の歌を歌いたくない」とか言ったり。俺は一切そういうのはないですから。やることは決まってるんだから。その基本を見つめ直す意味でも、「君にふにゃふにゃ」というタイトルにしたんでしょうね、きっと。最初は、この「フォロパジャクエン No.1」がタイトルになるはずだったんですけど、でも、40周年だったらこっちの方が相応しいなと思って。

--- エンケンさんのここまでの40年を言葉に表すと、まさに「君にふにゃふにゃ」と。

 そうそう(笑)。ずっとそうですね(笑)。単純に言うと、やっぱり女の人がいなかったら歌わないでしょうね。誰でもそうだと思います。女の人もそうだと思うんですけど。それは創造の全ての基本だと俺は思ってるんですけど。誰かが好きだっていうことがあって、いい音楽が出来たり、いい小説ができたりとか。例えば、夏目漱石の「草枕」なんかでも、誰か旅館の娘さんを好きだったりして、名前を他の人に変えたりしながらも、どっかで魅力にクラクラになりながら、そういった小説を書いていったりとか。必ず男の場合は、女の存在があると思うんですよ。なくちゃおかしいですよ。それを如実に出したいなと思って、「君にふにゃふにゃ」ってタイトルにした・・・んだと自分でそう思うんだけど(笑)・・・まぁ、自分でちゃんと分かってるんですけどね(笑)。そうだと思います。多分、外から見たら不思議なのかもしれないですね。

--- でもやっぱり、「ふにゃふにゃ」は言い得て妙だと思います(笑)。「メロメロ」では伝わりきらないところで、「ふにゃふにゃ」と。

 「ふにゃふにゃ」って言いたいですよね。分かりますよね?(笑)これがなくちゃ、やっぱり生きていけないところがありますから。いいタイトルだと思います、本当に。これ以上のタイトルはないかもしれないね(笑)。しかも40周年で・・・これはかっこいいですよね(笑)。

--- かっこいいですし、すごく真っ直ぐだと思います。

 真っ直ぐやるのが一番難しいですからね。寄りかかるものが何もないから、キツイですよ。誰にも甘えずにキツイことをひとりでずっとやってきたから。誰かにお世話になってとか、そういうのは当たり前なんだけど・・・でも実際作っていく上では自分との死ぬほどの戦いだから。それをやってきた結果の「君にふにゃふにゃ」だから、今そう言われて、自信持って「いい言葉だなぁ」ってあらためて思いました(笑)。



遠藤賢司


--- 「おぉい!みんな!」という曲なのですが、例えば、昔でいう川俣軍司の深川通り魔事件、最近では秋葉原の通り魔連続殺傷事件のような現場で、孤独の魂みたいなものが何かに圧し潰されていく。その中で、彼らは愛を求めているという、だからこれも一種のラヴソングなのかなと思ったりもしたのですが。

 そう、ラヴソングですね。山崎哲さんが主宰している「新転位・21」っていう劇団があって、そこでは大体、犯罪を犯した人を主人公にした舞台をやってるんですね。でも、その劇はものすごくいいんですよ。初めは、そういう犯罪モノの劇はイヤだなぁって思ってたんだけど、犯罪を犯した人の気持ちになって・・・「そうか、こういうような気持ちもあるだろうな」って普段から思うようになって、所謂通り魔事件だろうが、世界中のどんな犯罪や事件でも、全部自分の中のことだと思ってますから。特に、山崎さんの芝居を見せられると「あ、そうだよな」って思うことが多くて、それもちょっとあったと思いますね。もちろん、新しい出来事の中には、その秋葉原の事件はありましたけどね。みんなひとりひとり孤独を背負って生きているから、普段いいヤツだなぁと思っても、全くひとりになった時には・・・自分がどうしていいのか分からなくて、走り出してめちゃめちゃにしてやりたいって思うのは、俺は普通のことだと思っているんですよ。「誰かに抱きしめてほしい」って思いながらみんな生きてるんだなぁと思って、この曲を作ったんですよね。要するに、年取ろうがなんだろうが、還暦過ぎようがなんだろうが、ひとりひとり孤独で、みんな誰かに抱きしめてほしかったりとか。「よく頑張ったね」って言われるために生きてるんだよってことを、小学生なり中学生なりに、「君たちだけが大変じゃなくて、ひとりひとり生きてる限りみんな大変なんだから」ってところを伝えたい部分はあったと思う。余計なお世話ですけどね、その小学生、中学生たちにとっては。

 よく世間で表層的に、コメンテーターがテレビに出てきて、「SOSを発していたのに、どうして大人が分からなかったんでしょうね?」って。大人がいちいちそれを分かりますかね?子供だろうが大人だろうが、みんなSOSを発して、その瞬間を生きてるわけでしょ?次の瞬間は分からない、計算できないっていうのは、つまり交差点を渡ったら、「あっ!急に何だ!?熱いよ・・・」って思ったら刺されてたってこともあるわけだからね。そういうのを含めて歌ってみたいなと思って。

 同時にこれは、コンサートをやった直後の、全力を出し切った後の歌でもありますね。そういう時は、ものすごく寂しいから、どんな大きい拍手が鳴ってアンコールが来ても、もうやり尽くしたから、体の中がからっぽなんですよね、完璧に。本当に「誰かに抱きしめてほしいよな」って思う時が相当ありますね。俺は好きなことしかやってないし、ひとりでやることも多いから、そういう時は余計に孤独感が強いのかもしれませんね。

 この曲は、完璧にスタジオで一発録りだったんですけど、歌詞も荒削りだけど、どうしようかなって思って・・・もう1回録音しようと思って用意していたものは倍ぐらい長くて、でもこっちでいいやと思って。

--- やりたいことを全力でやった後にからっぽになるっていうのは、みんなに言えることでしょうし、「そうならなきゃウソだ」みたいなところはありますよね。

 「ちゃんとやったんだよ!」ってね。ちゃんとやったからそう感じるんだと思うんですけどね。

--- 「とても言えないこんな夢」は、副題にもある通り、由利徹さんに捧げられているそうですが。ちょっと調べたところによりますと、由利さんは、パイプカットをされるほどの名うてのプレイボーイというか、かなりの好色家だったらしいんですよ。

 へぇ、そうなんですか?でも、そうでしょうね。昔のああいった喜劇役者の人たちって、すごいモテたらしいんですよね。まぁ、いい顔してるしね、みんな。かっこいいですよね、清々しさがあって。由利徹さんの本(『由利徹が行く』高平哲郎著)がすごい好きで、よく読んでたんだけど。喜劇の人たちをずーっと見ていくと、もちろん他にいい人もいっぱいいるんだけど、最終的に、猥褻感を含めてちゃんと商売にしていったのは、あの人かなって。ギリギリのところで戦ってきた、本当にすごい“純喜劇役者”だなと思って。「チンチロリンのカックン」とかね。

--- 「カックン・ルンバ」ですね(笑)。

 そうそう。あと、「オシャマンベ・・・アワシテクッチャン」とかね(笑)。なんか全部それが、いい猥褻感につながってるでしょ?しかも、俺は音楽は猥褻じゃなきゃいけないとも思ってるんですよ。ラヴソングっていうのは、そういう部分も含めてなんですよ。純愛はやっぱり、猥褻感がなくちゃだめですよね。

 この曲を作り終えた時には、特に由利徹さんの名前は出てこなかったんだけど、とっさに「何か足りないなぁ・・・<チンチロリンのカックン>って入れよう!」って思った時に、「あっ!由利徹さんだ!」って思って(笑)。それで、「由利徹さんに捧げる」って付けたんですよ。根本的には、ぎりぎりの猥褻感がある歌を作ってみたいなって思ってたから、そうなるべくしてなったのかもしれないですよね。

--- 「フォロパジャクエン No.1」については、ある日のエンケンさんのブログには「自分の中でバランスが取れないとこの歌を歌う」とあったのですが。

 そうですか?そう書いてありましたか?・・・(しばし思い出されながら)多分ね、俺の中で音楽には本当にジャンルがないから、その曲を歌ってると安心するってことを書いたんだと思うけど・・・世の中って、音楽もそうだし、偏見とかものすごいあるでしょ?くだらないところで、「何でコイツ、こんなところで偏見持ってるんだろ?」って思うことが俺にとってものすごい多いんですよ。「そんなこと何だっていいじゃない」みたいに思うことが。そういう人と話してると不安になってくるんでしょうね。頭に来ることももちろんだけど。

 音楽を通すと、「そんなことより素直に自分のことをやったほうが早いんじゃないの?」って思う率が特に高くて、クラシックがよくて、ジャズがよくて、その下に、フォークだとか、ロックだとかってカースト制みたいな序列を付けちゃったりって、そういう傾向があるでしょ?クラシックやってると、育ちが良くて勉強ができてみたいな。「そんな物真似の世界で何言ってやがるんだ」って俺は思う方だから、「自分のことをちゃんと作れよ」って。俺は音も言葉だと思ってるし、喋り言葉も音楽だと思ってるから。自分の土壌から生まれた言葉や音楽を大事にしないで、いつまでも向こうの言葉のリズムにしがみついている・・・クラシックやジャズなんかもそうでしょ?ロックやフォークでもたくさんいるけど・・・そういう人が本当に多くて。「何で自分の言葉で語らないんだろな?」って。

--- 「黄色い猿」や「ビートルズをぶっとばせ!」にある“鹿鳴館の舞踏会”、“翻訳の奴隷”というような・・・

 そうそう、本当に。「自分の言葉で語りなさいよ」って、人と呑んでたり喋ってたりすると、そこに必ず突き当たるから。それもあって「フォロパジャクエン No.1」が出来たんだと思うんだけど。そういう所で安心するのかもしれませんね。

 そういう意味では、「カレーライス」もそうですね。歌ってて落ち着くんですよね。Amを使ってスーッと入っていって・・・自分の中で安心する曲ですね。

--- 「カレーライス」は、ブラウン管の向こうでは三島由紀夫が割腹自殺を遂げているけれど、一方では、その傍でことこと煮込まれているカレーがおいしそうだなという日常の風景から生まれた曲ですよね。

 人間ってそんなもんだなぁと思ってね(笑)。

--- 5、6年程前のインタビュー記事を拝見した時に、「最近は女のほうがスゴイ、子宮に真っ直ぐだ」とおっしゃっていたのですが、そうした実感は今も変わりませんか?

 今もありますね。これに入ってる「金平糖」って曲がそうですね。女はスゴイなって思います。かなわないですね。

--- それが、エンケンさんにとっての原点のひとつでもあると。

 だと思いますよ。少なくともこの曲は、それで出来たんだと思いますね。男があって女があって、女があって男があるんだなと。多分、女の人もそう思ったりするんでしょうね。でなくちゃ、くっ付いたりはしないですよね。

--- 僕自身、今だに女心はまったく分からないですけど・・・

 この曲の歌詞で「不思議だなぁ」ってあるのは、多分そこだと思うんですけどね。やっぱり不思議に思うところはありますよね。でも、女の人って芯がはっきりしている気がするんだけど。受け入れたら妊娠するって部分で。男はかえって、ふらふらしてるかなぁと。それはそれでいい所だと思うんですけどね。



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「第二回 エンケン純音楽祭り」のおしらせ


第二回 エンケン純音楽祭り@渋谷クラブクアトロ
  >渋谷クラブクアトロ 
9月19日(土)
18:00開場/19:00開演
出演:遠藤賢司/泉谷しげる/曽我部恵一
前売:3,800円
当日:4,300円
(税込/整理番号付/ドリンク別)
2日間通し券:6,900円
(税込/整理番号付/ドリンク別)


> 渋谷クラブクアトロ 
9月20日(日)
18:00開場/19:00開演
出演:遠藤賢司(湯川トーベン、石塚俊明)/頭脳警察(PANTA,TOSHI&菊池琢己)/ZAZEN BOYS
前売:3,800円
当日:4,300円
(税込/整理番号付/ドリンク別)
2日間通し券:6,900円
(税込/整理番号付/ドリンク別)


  (問い合わせ)渋谷クラブクアトロ 03-3477-8750
※チケットは各プレイガイドにてお求めください。
profile

遠藤賢司
(えんどう・けんじ)

 1947年1月13日、茨城県勝田市(現ひたちなか市)生まれ。大学時代にFENでボブ・ディランの「Like A Rolling Stone」を聴いて、自作の歌を歌うことに目覚める。数々のフォークの集いにて自作の歌を歌っているうちに、折からの60年代後半のフォーク・シーンにおいて徐々にその頭角を現すようになる。69年2月にシングル「ほんとだよ/猫が眠ってる」でデビュー。70年4月には、デビュー前のはっぴいえんど(大滝詠一を除く)が参加した1stアルバム『niyago』を発表。デビュー作にして早くも現在にまで通ずるエンケンの音楽の魅力を濃縮に詰め込んでいた。72年、三島由紀夫の割腹自殺の日のことを日常のいち風景として歌った「カレーライス」が大ヒット。その後も『東京ワッショイ』(78年)、『宇宙防衛軍』(80年)といった傑作を発表。また、82年にはその2作品に影響を受けたという長嶺高文監督の映画『ヘリウッド』に主演。音楽以外にも活動の幅を広げた。83年に細野晴臣、越美晴が参加したEP『オムライス』を発表後は、活動の場をライブ中心へと移し、ひとりでエレキ・ギターとマーシャル・アンプで豪快なライブを展開。88年にスリーピースのロック・バンド「遠藤賢司バンド」(エンケンバンド)を結成。91年にはベースに元・子供バンドの湯川トーベン、ドラムスに頭脳警察のトシが加入して、現在のラインナップに至る。96年、実に16年振りとなるスタジオ・フル・アルバム『夢よ叫べ』を発表したのを皮切りに、デビュー30周年となった99年には、生ギター1本によるセルフ・カヴァー・ベスト『エンケンの四畳半ロック』、デビュー33周年・55歳のゾロ目となった2002年に『幾つになっても甘かあネェ!』を発表し、再びアルバム・レコーディングを活発化させる。2005年には、日本武道館に於ける無観客ライブ『エンケン対日本武道館』を自らが監督・主演・音楽を務め映画化。翌年のアルバム『にゃあ!』に続き、還暦を迎えた2007年にはシングル『惚れた!惚れた!』を発表。そして、デビュー40周年を迎えた2009年、通算20枚目となるニュー・アルバム『君にふにゃふにゃ』をリリースする。

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