HMVインタビュー:DJ Souljah

2009年7月29日 (水)

interview

DJ Souljah

Hip-Hopアナログ・バブルから約10年。 アノ頃“もっぱらメシは牛丼、毎月使う金はほとんどレコード代でした”世代も今や30代。 あれから10年…。当時から変わることなく日本のHip-Hopシーンをリードし続けるManhattan Recordsから、アラサー世代には涙モノの90s Hip-Hop Mix CDがリリースされる。すでにR&Bヴァージョンが人気シリーズとして認知されている『Manhattan Records The Exclusives』。今回Mixを担当するのはNYを拠点に活動するDJ Souljahだ。まさにアラサー同世代のDJ Souljahに90sの魅力と『アラサーと音楽の新しい関係』について直撃した。

NYの場合は、必ず90sの時間帯があります。むしろその時間帯がないと成立しないんですよ。

--- まずは自己紹介をお願いします。

DJ Soujahです。NYを拠点に活動しています。

--- 音楽を聴き始めたきっかけは?また、初めて聴いた/買ったHip-Hopの曲は?

Hip-Hopやアシッドジャズに限って言うと、13歳頃から洋服が好きで、よく行っていた洋服屋で出会ったのが最初ですね。あとは、兄の影響もあります。初めてHip-Hopのアルバムを買ったのは94年頃なんで、Nas、The Notorious B.I.G.やWu-Tang-Clanあたりだと思います。

--- では、DJを始めたきっかけは?

中学の頃、近所に住んでいた友達が流行り物好きなヤツで、当時からターンテーブルを持ってて。たまたま遊びに行ったらそいつがスクラッチをやってるのを見て、それから興味を持ちました。

--- そのお友達って今もDJなんですかね?

こないだ久しぶりに会いましたけど、会社員になってましたよ(笑)。

--- ではNYに渡った理由とその経緯は?

NYに住み始めてから10年経つんですが、もともと10代の間に海外留学をしてみたいと思っていて、オーストラリアへワーホリに行く途中に寄ったのがNYだったんです。

--- 結局オーストラリアには行かなかったんですか?

そうなんですよ(笑)地元でもレコード屋で働いていたんでNYには行ってみたかったんですけど、やっぱりヤラれちゃって。結局オーストラリアには行きませんでしたね。

--- NYに行って、すぐにDJとして活動を始めたんですか?

いえいえ、最初の1、2年は生活に慣れることで精一杯でしたね。

--- では、NYでDJを始めた経緯は?

もともと地元のレコード屋で働いていた経緯もあって、少しずつNYで買い付けのような仕事を始めるようになったんですよ。地元では人前でプレイすることはあったんですけど、NYのクラブミュージック文化に触れた事で、今度はNYでもやってみようかな、と。

---ということは、DJをやるためにNYに行ったというわけではないんですね?

DJをやりたいと言う気持ちもあったけど、当時は100人中100人が「日本人がNYでDJをやるのは難しい」って言ってましたからね(笑)。

---いうことは、すぐにDJとして軌道に乗ったわけではないのですね?The Sourceアメリカ版ではDJとして取り上げられてましたよね?

軌道に乗ったと言えるのは、本当ここ数年ですよ。The Sourceで取り上げられたのも、名刺代わりに作ったMix CDがたまたま編集部に行き着いてって経緯みたいです。バーでのDJから始まって、本当に少しずつ進んでいった感じです。渡米当時は日本食屋で働いて、その後バイヤーの仕事を5年くらいやって、ようやく今に至るって感じですね。

---今回の『Manhattan Records The Exclusives Hip-Hop Hits Vol.2』は、まさにHip-Hop好きのアラサー世代が、せっせとアナログを買っていた時代にヒットしたクラッシックスばかりですが、 DJ Souljahにとっても今回の選曲は思い入れが深いのでは?

当時アナログを買っていた人は、ほとんど聴いた事のある曲なんじゃないですかね。オレにとっても思い入れが多い曲ばかりですね。

---DJをされるクラブで90sをプレイすることはありますか?

NYの場合は必ず90sがかかる時間帯があって、そこで定番曲と新しい曲をどうMixするかっていう点が重要になってくるんですよ。日本だと最近はあまり90sがかからないって聞きますけど、NYは逆にその時間帯がないと成立しない雰囲気ですね。

---そういう場合、若いHip-Hopファンの反応は?

盛り上がりますよ!僕らくらいの年代の人はもちろんですし、最近だと90sのクラッシックスを親世代が聴いていたような若い子もいますしね。Hip-Hopの根が深いぶん、ファンの年齢層も広いんじゃないですかね。

---ある意味、00s以降のHip-Hopしか知らない世代には新しい音なんでしょうか?

新譜を聴くような感覚で90sを聴いてる人も多いと思いますよ。でも、Golden Eraって呼ばれるくらいだから、世代を問わず耳に引っかかる“何か”があるんじゃないでしょうか。

---この作品が若い世代にとって、Golden Eraの良さを認識するための入り口になる可能性は?

絶対になると思いますよ。逆にこれくらいの時代の作品から聴き始めて興味を持ってもらえると、さかのぼってネタを探したり、新譜でサンプリングされている曲を新鮮な気持ちで聴いてもらえたりすると思いますよ。