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書籍 スタッフ・ランキング【文芸】

2009年7月4日 (土)

通勤電車の中で夢中になって読んだ本

村上春樹
 村上春樹 『1Q84』
 目次を見ただけでゾクゾク。読み始めたら止まらなかった。私が上巻を読み終えるのを待ちきれなかった母は、なんと下巻から読みはじめた!ありえない!でも本人はそれでもすんなり物語に入りこめたそう!マジで!? これも春樹さんの成せる技か?!

モンキービジネス vol.5
 柴田元幸責任編集 『モンキービジネス vol.5』
 柴田元幸が編集している文芸誌に、「村上春樹に古川日出男がインタビュー」という、私の二大好物が登場するたまらん企画が。ノルウェイの森が社会現象みたいになってしまったことはかなりキツかったそう。今回の1Q84現象はどう捉えているのでしょう。

ナイン・ストーリーズ
 J・D・サリンジャー、訳・柴田元幸 『ナイン・ストーリーズ』
 ついに柴田元幸が完全新訳!サリンジャーは今年で90歳。「ライ麦」の反響がすごすぎて隠居し、小説を書き続けるも「自分だけのために」書いていて発表する気はないとか。作家たちが作品を発表してくれて、受け取れることってほんとうにありがたいことですね。

場所はいつも旅先だった
 松浦弥太郎 『場所はいつも旅先だった』
 「暮らしの手帖」の編集長でもあり、中目黒の古書店COW BOOKSの代表でもある、松浦弥太郎の自伝的エッセイ。どこか乾きのある文体なのに、しっとりとエピソードが綴られています。「母のこと」の章は、電車で読んでいたら涙がぽろり。

つれづれノート 16
 銀色夏生 『つれづれノート 16』
 詩人・銀色夏生のつれづれなる日記。昨年末に復活し、今年も最新刊が出ました。ふたりのお子さん、カンチとさくぼうも巻数を追うごとにめきめきと成長。銀色家の変化で、自分も時の経過を感じるという、貴重な日記シリーズ。基本ゆるいけど、たまにナイフのよう。

明日に向かって捨てろ
 スチャダラパー BOSE 『明日に向かって捨てろ』
 10年ほど前、「rockin' on JAPAN」で、BOSEの自宅にゲーセン用のストリートファイターが、ど〜んと置いてある写真を見たときは衝撃でしたが、あれからも、ありとあらゆるモノが増え続けたようで。果たしてBOチャンは明日に向かって捨てられるのか?!

帰ってから、お腹がすいてもいいようにと思ったのだ。
 高山なおみ 『帰ってから、お腹がすいてもいいようにと思ったのだ。』
 超名作が、今年になってついに文庫化。高山さんにしか書けない、高山さんだから書ける文章。人生というものにかならずくっついている影について感じる本。ちなみに、このタイトルはのちにハナレグミのアルバムタイトルの元にもなりました。

スペインの宇宙食
 菊地成孔 『スペインの宇宙食』
 菊地成孔の、文章作品としてはデビュー作にあたるこちらの作品が、未収録作品を2編追加して文庫化!文体がスカしてて(称賛表現です)読んでいて気持ちがいい。その圧倒的な文のスタイル、スピードに追いつける者は他にいないでしょう!

ねたあとに
 長嶋有 『ねたあとに』
 高野文子の挿絵とともに朝日新聞に連載された小説。連載がスタートしたばかりの頃は、こんなにのんびりトーンでどうなっちゃうの?と思いましたが、長嶋さん、やっぱりやりますね。これから先、もっとすごい境地にいってしまいそう。

整形前夜
 穂村弘 『整形前夜』
 今の自分は「リハーサル」、本当の自分ではないんだ。と「現実」から逃げつづけてきた、ほむほむ。今回も「本当の今日は、いつも1日先にあるように思えてならない」・・・。穂村さんのエッセイを読むと、あぁ わかります、わかります!とハートの臆病ゾーンが共鳴。