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「TOKYOを照らせ!ストーンズ・ナイト!!」イベント・リポート

ROLLING STONES STORE

Friday, July 17th 2009

TOKYOを照らせ!ストーンズ・ナイト!





TOKYOを照らせ!
ストーンズ・ナイト!!


 毎年7月3日と云えば、大方のストーンズ・ファンには”ブライアン・ジョーンズの命日”として記憶されている日。今年はそこに、『ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト』DVD/Blu-rayのリリースが重なり、追悼イベント等で沸く例年以上の盛り上がりが予想されていたところへ、この『TOKYOを照らせ!ストーンズ・ナイト!!』開催のお知らせが舞い込んできたのでありました。

 主催は、日本ローリング・ストーンズ・ファン・クラブ。つまりは、アジアのストーンズ番長、マイク越谷こと越谷政義さんの呼びかけによって、日本中のストーンズ・フリークが、初台のライヴ・ハウス、The DOORSに集結。トリビュート・ライヴをはじめ、『シャイン・ア・ライト』及び、同時リリースとなる『レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トゥゲザー』リマスター版の上映などが行なわれるとのこと。サプライズ・ゲストの登場も含め、さて、どのような一夜になったのでしょうか?HMVが勇んでリポートさせていただきます。



The DOORSがストーンズ一色に


 まだ陽も落ちきらない、開場時間の18時ぴったりにThe DOORSの階段を下りていくと、タワーレコードさんが「THE BEGGARSインストア・ライヴ×トークショー」のビラ撒きをやっていて・・・おっと!タワー渋谷店・副店長の村越さん。どうも、どうも。ひょっとしたら、いるんじゃないかなと。大学時代の先輩でもあり、音楽サークルでお隣さん同士でもあったその昔、学校内の「ブライアン・ジョーンズ追悼企画akaバンドで盆!」で、”ハイドパーク”のような”オルタモント”のようなストーンズ・カヴァー・バンドを一緒にやったことを思い出しますねぇ。まぎれもなく、アレがボクの大学時代のハイライトでしたよ。


 ビール片手にあれこれと昔話に花を咲かせていると、本日のMC、マイク越谷さんがステージに登場。「1964年に聴いた『Not Fade Away』でストーンズを好きになってから45年、いまだ追っかけていますけどね」、「今日は会場でも、『シャイン・ア・ライト』を特別に定価で売っていますからね!」と、おなじみの名調子で会場を沸かし、ボクのビールも早くも3杯目。ちなみに、オールスタンディングが一般的なライヴハウスに、この日は特別に、50歳以上のオールド・ファンの方のために、フロア前方に”シルバーシート”が設けられていました。ストーンズが年をとれば、ファンも年をとる、ごく当たり前のことですが、これは素晴らしいことですよね。また同時に、60を過ぎてスタジアムを走り回るミックやキースの無尽蔵のスタミナに改めて感服させられてしまいます。伊達に半世紀近くも転がっていないなと。

越谷政義(上)/VESSE(左下)/藻の月(右下)

 定刻18時30分。「Start Me Up」のSEを背に、「ストーンズとフェイセズとRCと村八分が大好きなこのバンド!」という越谷さんのイントロダクションで登場した、THE BEGGARSの弟分として間もなくデビューするというVESSEの「退屈天国」のイントロがレイジーに掻き鳴らされ、「TOKYOを照らせ!ストーンズ・ナイト!!」が開宴!

 サイケデリック・ストーンズを十二分に意識させる覚醒的なギター・サウンドと、村八分のチャー坊を想い起こさせるヴォーカル、JUNのパフォーマンスで強烈なインパクトを残したVESSE。「2000光年のかなたに」、「Child of The Moon」といったストーンズ・カヴァーも圧巻でした。 

 続いて2組目は、自殺、コックサッカーズ、WAX等の活動で知られるジョージ(vo,g)、同じくWAX、北澤組を渡り歩いた小山耕太郎(vo,g)らによる藻の月(MO NO TSUKI)。ガッシャガシャなトリプル・ギター・サウンドに塗れた、切れ味鋭い「悪魔を憐れむ歌」でスタート。オリジナルを1曲挟み、ラストは「Satisfaction」。こちらも轟音上等のアブない仕上がりで、ストーンズが”東京ロッカーズ界隈”に与えた計り知れない影響をも伺い知ることができました。やっぱりロックには猥雑さがないとね。

 ここで、ドラムのセッティング時間を利用した「ストーンズ・グッズ・プレゼント抽選大会」へ。「ア・ビガー・バン ワールド・ツアー」時のバックステージ・パス、ストーンズの国内ファンクラブ会報誌「STONE PEOPLE」の貴重なバックナンバー、越谷さんが監修を務めたキースの”完全攻略”本『キース・リチャーズ・ファイル』、日本人唯一のストーンズ・オフィシャル・カメラマンとしても有名な有賀幹夫さんの写真集『ザ・ローリング・ストーンズ LIVE ALBUM 1990−2006』といった豪華なプレゼントが、次々とほろ酔いのストーンズ・フリーク達の手に。『キース・リチャーズ・ファイル』、『ザ・ローリング・ストーンズ LIVE ALBUM 1990−2006』は、共にストーンズ・ファンであればいつでも手元に置いておきたい、データベース的にもレアリティ的にも恐ろしく内容の濃い1冊。まだ入手されていない方は、この機会に是非どうぞ。 



初台にキースを見た


Pyano/オス
 しばしのブレイクに続いて登場は、和製ニューヨーク・ドールズとの呼び声も高い70年代伝説のグラム・ロック・バンド、Rougeのギタリストでもあったオスこと尾塩雅一率いるPyano(ピアノ)。紅一点ヴォーカル、アズサの脇でギブソン・レスポールを掻きむしるオス。いやはや、さすがの存在感です。と言いますか、アタマのてっぺんから足の先、そして生き様までが、キースそのもの!まだ見ぬX-pensive Winos日本公演を観ているかのような感覚に襲われたのは、きっとボクだけじゃなかったはず。誰もが「初台にキースを見た!」と大興奮の一幕でした。75年、加藤和彦のプロデュースでリリースされたRouge唯一のアルバム『The Best of』、それから、Rouge解散後に結成されたScrew Bonkersのライヴ・アルバム(「Brown Sugar」のカヴァー演ってます!)は、若いお兄さん方必聴ですぜ。

 続いて、デビュー4ヶ月目というヴィジュアル系バンド、α:Vout(アヴァウト)もこの「ストーンズ・ナイト」に参戦。追っかけと思しき、それらしい格好をした女の子達がフロア前方を占拠し始めると、先ほどまでの半ば”オールドスクール”然とした雰囲気から一変、急転直下のヘッドバンギング祭りへ・・・と思いきや、随所にストーンズ直系のギターリフなどを織り交ぜ、ストーンズの遺伝子を持つバンドとしての地力を感じさせてくれました。改めて言うのもあれですが、ストーンズの影響力って、やっぱり底なしですね。

 2回目のブレイクは、『シャイン・ア・ライト』をまだ観ていない方は特にお待ちかねのDVD上映会。『シャイン・ア・ライト』、つまり最新ツアーにおける演目と、同時リリースの『レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トゥゲザー』に収められている81年USツアー時の同演目の比較というお題目の中、「Start Me Up」が爆音で上映されました。それにしても、真っ黄色のスパッツを穿き、スタジアム中をかけずり回る81年のミックは、ブッ飛んでいますよね、色んな意味で。たしか、この曲のプロモーション・ビデオもレオタードみたいなピッチピチの服を着て、エアロビまがいのダンスを踊っていましたよね。それを中学生ぐらいの頃に初めて観て、うかつにも「ミック・ジャガーって気持ちわりぃな・・・」って口走ってしまったことを思い出してしまいました。




あの日のハイドパークを再構築


 スクリーンには、1969年7月5日ハイドパークにおけるフリー・コンサートの映像が映し出され、白装束に身を包んだミックが、「死ぬがいい 汝が求めるものがそこにあるならば 行くがいい」と、英詩人パーシー・ビッシュ・シェリーの「Adonais」を朗読。映像とシンクロするかのように、ミックの「オーゥライッ!」に続いて、キース・ハマ・リチャーズによる歪みまくったあのイントロが。本家セット・リストのオープニングと同じく「I'm Yours She's Mine」(オリジナルはジョニー・ウィンター)で、THE BEGGARSのショウがキック・オフ。この曲がどアタマにあるのとないのとじゃエラい違い!さすがに、日本を代表するストーンズ・トリビュート・バンド。徹底しています。ヴォーカルのミック・ジャガリコは、細部にまでこだわりを見せる会心の白いドレスブラウスで、いつもより妖しく舞っております!続けざま、「Jumpin' Jack Flash」、「Honky Tonk Women」をハイドパーク仕様のこれまたこだわりのアレンジで披露。この再現力と言い、そのクオリティーの高さと言い、越谷さんを含め、ストーンズに賭ける情熱や執念には本当に頭が下がる思いです。

THE BEGGARS
 「Stray Cat Blues」、「Love In Vain」(ロニー・テイラー・ジョーンズによる名人芸スライド!)に続いて、69年のストーンズを語る上で欠かせない1曲「Midnight Rambler」。本家ハイドパークにおいては、ミック・テイラー加入間もないこともあって、かなりラフなバンド・アンサンブルで演奏されたこの曲。文句なしの名演ですけどね。こちらのブレイク部では、ミック・ジャガリコがおもむろにムチを振りかざして・・・サディスティックにストーンズ魂を注入!

 ここで、『シャイン・ア・ライト』さながら1人目のゲストが登場。ザ・フーのトリビュート・バンド、タウン禅のサムライサムがブライアン・ジョーンズに扮し、エレキ・シタールを駆使しながら、「黒くぬれ!」(ハイドパークでは勿論未演奏)に突入。続く、本家ハイドパークのハイライトでもあった「悪魔を憐れむ歌」には、世界的にも有名なジミヘン・トリビューター、jimisenが参戦。これぞ”悪魔を憐れむ紫の煙”とも呼べる凄まじいトランス・ジョイントに、オーディエンスはただただ踊り狂うのみ!初台ハイドパーク劇場は、これ以上ない熱気に包まれ大団円を迎えました。

 オーディエンス同様、興奮冷めやらないご様子の越谷さんのMCで登場したのは、ストーンズのバック・コーラスや、ロニー・ウッドのバンドのメイン・ヴォーカルなどでおなじみのバナード・ファーラーと一緒に「Happy」のレゲエ・ヴァージョンをレコーディングしたばかりという日本人ミュージシャン、石塚勉(g,vo)。「普通のおじさんですからね(笑)」という越谷さんの紹介と共に、日本のストーンズ・ファンの前に初登場。聞けば、グレゴリー・アイザックスなんかともレコーディングをしているという、海外のレゲエ畑では名の知れたお人だそうで、小学校5年生の時に初めて聴いた『Black And Blue』収録「Cherry Oh Baby」の衝撃が今でも忘れられず、ストーンズをレゲエ・サイドから長年追っかけているのだそうです(打ち上げの時には、色々と楽しいお話ありがとうございました!)。その「Happy」のレゲエ・ヴァージョン・・・あ、気持ちいいヴァイブス。かなり好きです。



・・・そしてサプライズ・ゲストは?!


石塚ツトム(上)/Ichiro&鮫島秀樹(中)/西仲美咲(下)
 そんなユルめな「Happy」に続いては、THE BEGGARSのキース・ハマによるオリジナル仕様の「Happy」。ロニー・テイラー・ジョーンズのスライドもその名の通り、ミック・テイラーとロニーのちょうどおいしいところどりのようなプレイで大満足!ここで3組目のゲストが登場。ROCKAMENCOなどでの活動でも知られるIchiro(g)、さらには、元Twist〜Hound Dogの鮫島秀樹(b)というThe Sonsの2人を交えたブルース・セッション、「Key To The Highway」へ突入。労働の後のブルースとビールほど体に沁みるものはありません!立て続けに「Around And Around」と・・・ここはエル・モカンボか!?

 ひとしきり、ブルース/R&Rタイムを満喫した後にご登場は、沖縄出身のジャズ・フルート奏者、西仲美咲。なんでも大のストーンズ・フリークらしく、2003年の大阪公演はアリーナ最前列で観たというツワモノ。ここでは、THE BEGGARSと共に「Ruby Tuesday」、「無情の世界」の2曲を披露。ブライアンがフルート、リコーダーを担当した前者に、ロンドン・バッハ合唱団によるコーラス・イントロが付いた後者。ジャズやクラシック界隈でも数多カヴァーされていて、最近ではティム・リースのヴァージョンなんかも有名なのではないでしょうか。ちなみに、「無情の世界」という邦題(原題は「You Can't Always Get What You Want」)の名付け親は越谷さんなんですよ。この2曲で少しクール・ダウンしたところへVESSEのJUNらが再びステージに上がり、怒涛の「Brown Sugar」へとなだれ込み、いよいよ宴はクライマックスに向かってトップ・ギアに!

 ホットなR&Bシンガー、kimikaがこぶしを効かせた「Angie」を高らかに歌い上げた後、ジョージがステージに呼ばれ「Gimme Shelter」のイントロが。リサ・フィッシャー、サラ・ダッシュに負けずとも劣らずのkimikaの太い歌声がジャガリコに絡みつく。完全にkimikaの独壇場でした。間髪入れず、オスを交えての「It's Only Rock'n'Roll」から、Ichiro&鮫島秀樹を含む出演者全員による大盛り上がり大会の「Satisfaction」へ。と、ここで鮫島が「友達が遊びに来ているので紹介します。一緒にジャムりましょう」。なんと!元Street Slidersのハリーが客席を縫ってステージへ!おおおっ!!最後の最後にこんなサプライズが味わえるとは!「うへぇ、ハリー、かっこいいなぁ・・・」としばし見とれながらも、最後は「ハリー!ハリー!」と半狂乱でその名をコール。この夜の「Satisfaction」は生涯忘れることができないものになるでしょう!

ミック・ジャガリコ(左)/ハリー(右)
 新宿・初台に集結したストーンズ・チルドレンのスペシャルな一夜は、それぞれの”ストーンズ愛”を思いのままにぶち撒けた興奮冷めやらぬ余韻を残しながら幕を閉じました。ストーンズ・ファンの端くれとして、こんなに濃密な時間を過ごすことができて、出演者・スタッフの皆さん、そして、越谷さんに心から感謝します。ありがとうございました!せちがらい世の中ですが、ストーンズ、ストーンズを愛する人たちが転がり続ける限り、ボクも負けずに転がり続けていこうと思います。

 通り雨もすっかりあがった22時過ぎ、皆さんそろって打ち上げ先の居酒屋へ・・・尽きることのないストーンズ談義へとしゃれ込むのでしょう、きっと。お楽しみはこれからです★  

(写真:轟 美津子)



TOKYOを照らせ!ストーンズ・ナイト!!


【関連リンク】




出演者の関連作品


※ローリング・ストーンズ作品に関しましては、こちらをご参照ください。



いきなりサンシャイン
THE BEGGARS 『いきなりサンシャイン』

 究極のストーンズ・トリビュート・バンド、THE BEGGARSが、プロデューサー&ゲスト・ギタリストに山口冨士夫を迎え、満を持して世に放つオリジナル1stミニ・アルバム。ティアドロップスの名曲「いきなりサンシャイン」のカバーをはじめ、圧倒的な存在感を放つ山口富士夫のギタープレイをフィーチャーした、スリリングでゴキゲンなR&Rを聴かせてくれる。ゲスト参加とはいえ、山口冨士夫にとっては、実に18年ぶりの新録スタジオ・レコーディグ音源となる本作は、自身以外のアーティストをプロデュースした初の作品でもある。初回限定盤は、7曲入りライヴ・クリップを収録したボーナスDVD付き2枚組。




The Best of
Rouge 『The Best of』

 日本最古のグラム・ロック・バンド、Rouge(ルージュ)。75年に加藤和彦プロデュースのもと制作された唯一作品にして、ジギー、シェイディ・ドールズ、イエモン、そしてそのフォロワー・バンドに至るまで、今も多大な影響を与え続ける衝撃のメジャー・デビュー・アルバム。




Triple Booster
The Sons 『Triple Booster』

 海外ミュージシャンとも数多く共演する、日本屈指のブルース・ロック・ギタリスト、Ichiro、世良公則&ツイスト、ハウンドドッグのベーシストとしてもおなじみの鮫島秀樹、元X-RAYで、卍、流浪の朝謡、泥沼楽団等で活動するテクニシャン・ドラマー、ロジャー高橋による、ホンモノのブルーズ・ロック・トリオ、The Sons。2008年リリースの4曲入りミニ・アルバム。




Taos
The Sons 『Taos』

 Sons Of Blues改め、トリオ編成となったThe Sonsの初フル・アルバム。ブルースを敬愛する姿勢はもちろん不変で、以前にも増してグルーヴ感たっぷりのロックが堪能できる。

  



Viva Amor
Rockamenco 『Viva Amor』

 Ichiroをリーダーに、日本のフラメンコ界で最も注目されるフラメンコ・ヴォーカル(カンタオール)、KSK Arita、天才フラメンコ・ギタリスト、Dan Hasegawaを中心に、各方面で活躍するドラム2名、ベース1名、さらにギタリスト1名の計7名で構成されるROCKAMENCOのニュー・シングル。15周年を迎える志摩スペイン村との連動企画で、全国1万人以上が参加/集結するフラメンコ・コンテストの課題曲を収録し、さらにそのコンテスト審査員にも彼らROCKAMENCOが名を連ねている。

 



Pasion
Rockamenco 『Pasion』

 「Morena」、「ESPERANZA」といった話題のシングル曲を収録したROCKAMENCOの1stアルバム。ブルース・ロック×フラメンコという比類のないスタイルをたっぷりと味わえる1枚。




鮫島秀樹のベース塾: 基礎編
鮫島秀樹 『鮫島秀樹のベース塾: 基礎編』【DVD】

 日本を代表するベーシスト、鮫島秀樹がベースの基礎的な練習法を紹介。ベースの説明から、チューニング、ドレミのパターン・コードなど、初期に必要な技術と知識を初心者にも分かりやすく教えてくれる。




Miss Wanderer
α:Vout 『Miss Wanderer』

 退廃的で妖艶なライヴ・パフォーマンスが話題を呼んでいる、2009年3月より正式活動開始となったアヴァウトの2ndマキシ・シングル。限定1000枚。




Gateway
Harry 『Gateway』

 デビュー25周年を記念して制作したハリーのスライダーズ楽曲のセルフ・カヴァー・アルバム。アコースティック・ギターの弾き語りスタイルで唄われる名曲の数々からは、楽曲への愛情と過去へのクールな視線の両方が感じられる。




For No One
Harry 『For No One』

 「Walkin The Dog」、「You Gotta Move」といったハリーのルーツであるブルース/リズム&ブルース楽曲のカヴァーを収録した2ndソロ・アルバム。ライヴでは定番だったものの、カヴァー曲をアルバムに収録するのは初の試み。日本ロック史上最も重要な“声”の持ち主、ハリー。彼の歌声は、聴く者全ての魂を今も揺さぶり続ける。




Bottle Up And Go
Harry 『Bottle Up And Go』

 ハリーの記念すべきソロ第1弾。ロックンロールやブルースといったものを、彼の息遣いや言葉で素直に表現した実直なアルバムに仕上がっている。共同プロデュースはKYON。本物の男による最高にクールな全10曲を収録。武田真治、土田嘉範などが参加。




Plays Jimi Hendrix
Jimisen 『Plays Jimi Hendrix』

 ジミヘンのギター・プレイを自分でコピーできるように、ギターのフレーズだけ抜いた演奏を収録したギター小僧のための1枚(ギター入りの演奏も収録)。2008年のモンタレー・ポップ・フェスティヴァルにも出演した世界的に有名なジミヘン・トリビューター、ジミセンのジミヘン度もかなりのもの。さぁ、爆音ギターでジミヘンになりきるべし!




Respect The Stones
V.A. 『Respect The Stones』

 ローリングストーンズの代表曲を日本を代表するアーティストがカバー!ありそうでなかったストレートなストーンズ・トリビュート・アルバム!ダイヤモンド☆ユカイをはじめ、ハリー、シーナ&ロケッツといった”直系”ともいえるアーティストのほか、永井ホトケ隆、菊田俊介などストーンズのルーツであるブルースをフィールドにするアーティスト、さらには、ストーンズのファンクラブ会長である池田祐司氏、三代目魚武濱田成夫なども参加。実にバラエティ豊かな内容となっている。ライナーを手掛けるのは、本家の作品同様、越谷政義氏。




Respect The Stones 2
V.A. 『Respect The Stones 2』

 ストーンズ・トリビュートの第2弾。ムッシュかまやつ、シーナ&ザ・ロケッツといった重鎮らが、ギミックに偏ることなくストーンズへの敬愛の情を真っ直ぐに表現。中でもスケールの大きな演奏を聴かせるズボンズの「Sympathy For The Devil」は本作の白眉と言えるだろう。




キース・リチャーズ・ファイル
越谷政義・監修 『キース・リチャーズ・ファイル』

 ”ハート・オブ・ストーン”キース・リチャーズをクローズ・アップ。貴重なインタビュー、作品解説、ソロワーク・データ、発言集から、ファッション、キースを取り巻く女性と家族のことまで、キースの人となりと音楽を隅々まで徹底研究。