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透き通った音・FAYRAY『寝ても醒めても』

2009年1月14日 (水)

■アルバムの完成おめでとうございます。まずは完成して率直な感想をお聞かせ下さい。

 あったかい、気持ちです。

 

■今回はデビュー10周年という節目の年でもありますが、何かそのあたりは意識されましたか?

 10年一区切り、節目の作品だと思いながら、作りました。今この時点で感じてる事を最大限に表現しようと。巻き戻す訳でもなく、早送りする訳でもなく。

 

■アルバム全体を通して、ひとつひとつの音がとても素晴らしいです。今回サウンドに関して特に意識したことはありますか?

 そこは、最もこだわったところです。「空間の音」を生かしたかったので、ストリングス個々にマイクを立てていくやり方ではなく、天井にステレオマイクを2本立てて、響きを全て録音するやり 方で音作りをしました。マスタリングはテープに落としたりと、アナログとエレクトロニクスの融合にもこだわりました。

 

■前回のダギー・バウンに続き、今回の共同プロデューサー、ラスティ・サントとはどういった経緯で共作することになったのでしょうか?そして最近聞いている曲等は?

 ふたりともとても仲が良く、尊敬できる音楽仲間なので、自然な流れでした。最近聞いているというより、人生を変えた1枚という意味では「ラブ」というバンドの「フォエバー チェンジス」というアルバムを心からお勧めします!何年も、心の支えになっている1枚です。

 

■現在はNYにすまれているそうですが、NYの街が今回のアルバム制作に何か影響を与えていますか?

 そうですね。とても大きいと思います。刺激と渦と、といった感じでしょうか。自分の限界や、考え方の枠をどんどん広げていく。オープンに適応していく。今までは開いていく事が恐かったけど、その恐れを取り払わなければ何処へも進まない。閉じていては人生が勿体無い!そして外国にいることで、日本に対しての愛や、文化や人の素晴らしさが改めて身に染みるというとこも、今回のアルバムを丁寧に作っていくきっかけになったと思います。

 

NYでお気に入りの場所などがあったら教えてください。

 ブルックリンのダンボというエリアの国立指定公園はお勧めです。大きな柳の木の下に寝そべってブルックリン橋とマンハッタン橋を一度に眺める事ができるので。あとは、そうだなーそこら中にある小さな公園かな。

 

■最後にHMV.co.jpをごらんのみなさんにメッセージをお願いします。

 「寝ても醒めても」とってもシンプルでポジティブなアルバムです、是非聞いてみて下さい!10年間の活動を通して、今感じる事は明るく素直に生きていく事の大切さです。悲しみは強さに変えて、喜びはどんどん分けていく!30を過ぎてから、人生の奥行きがぐっと広がりました。やっとスタートラインに立てた感じで、まだまだこれからだな、と。幾つになっても夢見る心を大切にして下さい。

FAYRAY / 『寝ても醒めても

2006年1月以来となるFAYRAYのオリジナルアルバム。レコーディングに着手してから、実質1年余りの試行錯誤を経て生まれたFAYRAYデビュー10周年の節目に発表されるこのアルバムは、透明ですがすがしい風のような音楽。FAYRAYのぶれることのないピアノを中心とした等身大の歌。心を揺さぶり、一番大切なものに思いを馳せるような素敵なアルバムです。

10周年を迎えるFAYRAYのアルバム『寝ても醒めても』。前回に引き続き、“リズムの魔術師”ダギー・バウンそして、USインディの名プロデューサー/エンジニアでもある 、ラスティ・サントスを招いて制作されたこのアルバム。ポストロックやエレクトロニカ的なサウンドもとりいれながらもマニアックなりすぎず、あくまでもポップスとして成立している素晴らしい作品です。

今回のアルバム発売にあたって、現在NYに在住のFAYRAYにメールインタビューを行いました。アルバム制作の話や、NYのオススメスポットなどを聞いてみました!