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インタビュー:capsule(後編)

Friday, November 14th 2008

【前編】 | 【後編】
HMV:タイトルの「MORE!MORE!MORE!」、この意図というのは?

中田ヤスタカ:今回はデザインありきです。インクの4色(CMYK)をイメージしてたんで、文字の形として3つの並びがデザインしやすいなと思って。ま、単純な理由です(笑)。

HMV:しばらく聴いてたら5曲目の「The Time Is Now」っていう曲で、一度リセットされるような感覚に気づいたんですけど。レコードのA面とB面が切り替わるような。

中田ヤスタカ:そうですね。

HMV:Capsuleの作品はいつもそうですけど、今回もアルバム全体にかなり巧妙な流れを作ってますよね。

中田ヤスタカ:今回は特に試聴機向けじゃないですよね(笑)。なんか突然訳わかんない映画が始まって、爆発シーンで子供時代の思い出のシーンになる。みたいな(笑)。それで、また最後に死にそうになってるシーンに戻ってくる。

HMV:まさにその3段階の構造に巧妙に曲が配置されてるって感じます。

中田ヤスタカ:だからアルバムの流れを考えていくときに「この曲のあとにこっちの曲を入れたいから、イントロを変えよう」とか、そういうことはしょっちゅうやりますね。

HMV:えっ!そこまでやるんですか!?

中田ヤスタカ:そう、だから曲順(の案)を変えるたびに、曲も作り直さなきゃいけないんですよ。2つの曲が繋がんないなって思ったら、繋がるように曲を変えるっていう。

普通だったらなかなか出来ないやりかただと思うんですけど、今はそういう作り方ができる環境でやらせてもらってるので。そういう意味ではアルバムの構成は作りやすいですね。

HMV:中田さんの作ってる音って、明らかに今のメインストリームのポップスのトレンド、その象徴的なサウンドっていうように見られる状況じゃないですか?ご本人的にはどう見えてるんですか?

中田ヤスタカ:うーん、他の人の事は分からないですけど、精神的にも音楽の持ってる空気も僕の音とは全然違うものだと思ってるし、その違いが一番明確に分かるのがcapsuleだと思ってます。

HMV:気負いみたいなものも無いですか?。

中田ヤスタカ:うん、全然無いですね。やっぱり単純に自分の好きな事をやってるだけだし、それをわかってくれる人が居るっていう状況でやれてるんで。

HMV:アルバムリリース後もお休みの予定は無いんですか?

中田ヤスタカ:レコーディングしてるのもイベントやってるのもあんまり働いてるっていう感じじゃないんですよ。あ、今のこういうインタビューとか取材とかはめっちゃ働いてるって感じがしますけど(笑)。

基本的にモノ作ってる時って楽しいんですよ。もちろん大変なシチュエーションもあるんですけど、それも含めて興奮とイライラが同居してるような不思議な楽しさでやってます。

HMV:ちなみに今の状況だと色んな曲を平行して制作していく感じなんですよね?

中田ヤスタカ:本当は、1作品1作品で区切っていきたいんです。でも途中でどうしても(新しい楽曲の制作が)入ってきたりするんですよ。それはなるべく避けたいんですけど。

HMV:なるほど。ではそういった曲作りの作業的な部分を離れて、音楽のインスピレーションの元になるような過ごし方とか場所ってありますか?

中田ヤスタカ:例えばある人のことを「こいつかっけーな!」って思うとするじゃないですか?そしたら、そいつのiPODの中に「こういう曲が入ってたら絶対いい!」っていう風に考えてインスピレーションになったりする事はありますね。あと、お店でご飯食ってて「ここすっげー美味いのに、かかってる曲がイマイチだよなぁ」っていう時に「俺だったらこういう曲かけたいな」ってイメージしたりとか。

HMV:おぉ−!

中田ヤスタカ:いま色んなお店とかでかかってる音楽って、例えば10年前とは全然違うし、今後も変わっていくじゃないですか?例えばカフェだったらいわゆる「カフェミュージック」みたいなものが当たり前だと思ってる人も未だに居るかもしれないけど、全然そんな決まりごとはなくて。だからそれが「変わっていく」って事を想像するのは楽しいし、インスピレーションとかやる気の元になってるかもしれない。まぁ、ある意味での「不満」とか「怒り」が根本にあるっていう面もあるし、「つまんないなぁ」と思うことろから面白いものに変えていくっていう。

HMV:やっぱりパンクな姿勢から生まれるものって最終的に人を惹きつける魅力があるって事ですね。それでは、最後になりますが、HMV ONLINEをご覧のリスナーにメッセージをお願いします。

中田ヤスタカ:えーっと…世の中オシャレっぽいとか、カッコよさげっていうのが最初から保証されて出てくる音楽も多いと思うんですけど、capsuleの音楽は別にそういうんじゃないです。作ってる僕はかっこいいと思ってるんですけど、みなさんが単純に「好きだな」と思ってくれたら聴いてもらえればいいと思ってます。だから「今これを聴かなきゃ!」みたいな感じじゃなく、余裕を持って(笑)、聴いてください。

interview:k.komori(HMV ONLINE)


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capsule
国内盤 (限定盤)
発売年: 2008年11月
2008年11月19日 発売予定
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